スマイル バスケット 活動報告ブログ

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がんばっぺ!福島 ~福の鳥プロジェクトとの出会い~

2012年06月08日

 BenesseLifeSmile Shop(ベネッセライフスマイル ショップ)の石井です。今回は、「がんばっぺ!福島」を合言葉に、福島の復興に積極的に取り組む「福の鳥プロジェクト」(以下、福の鳥PJ)との出会いについてご紹介します。

福の鳥プロジェクトホームページより
福の鳥プロジェクトホームページより


福の鳥PJとの出会いと福島の現状

 きっかけは、都内で開催された展示会。復興支援ブースで熱心に福島をPRする福の鳥PJのみなさんに、出会ったことがはじまりでした。「東北を応援するために、私たちにできることは何か…」を探してきた私たちは、「子どもたちに笑顔を」をテーマに福島で積極的に活動する福の鳥PJのみなさんと意気投合、震災から1年が経った3月末、福島の現状と福の鳥PJの活動について勉強させていただくため、福島を訪れました。

 福島駅に着いてまず、私たちの目に止まったのは環境放射線観測局(モニタリングポスト)。福島県内には570カ所設置され、常に放射線量を測定しています。「放射線の問題で、真夏でも子どもが長袖長ズボンで運動をせざるをえなかったり、仕事のある父親を残し県外に引っ越しする母子がいたり、子どもに与える影響は様々あります」と福の鳥PJの佐藤さん。福島がほかの地域とは異なる状況にあることを実感しました。


福の鳥PJとは?

福の鳥PJは、もともと「地域興し」として始まったプロジェクト。福島県内の会社が集まり、福島の魅力を世界に発信しようと、焼鳥分科会牛乳味噌分科会など、ちょっとユニークな活動を行っていました。しかし、震災以降は復興支援のイベントなど福島の復興に向けての活動に重点が置かれています。例えば、福の鳥PJでは放射線の測定方法をいち早く習得し、実践。子どもたちが安心できる安全なものを提供するため、また、福島の商品を風評被害から守るため、放射能の測定を行い、正しく理解し正しく発信する「安心安全確認システム」を構築。また、今年2月には東京の西立川に「福島応援館」がオープンし、県外に向けても福島の安心・安全をPRする活動をはじめられています。


左:放射線量測定器を使って安全性を確認する福の鳥PJメンバーの伊藤さん
右:東京・西立川にオープンした福島の復興を応援するアンテナショップ「福島応援館」


子どもたちに笑顔を ~福の鳥PJの取り組み~

 今回は福の鳥PJで活動されている、第一印刷さん空とぶくじらさんを訪問させていただきました。

■第一印刷さん■
 まず、私たちが伺ったのは、第一印刷さん。1951年の創業以来、印刷・製本をはじめ、オリジナルデザインのメモやノートなど新商品の開発に加え、最近では、香りつき名刺の製作など、紙を中心に幅広く展開されている印刷会社さんです。また、第一印刷さんは、2010年10月に福島県内の様々な業種の団体に呼び掛けて、福の鳥PJの立ち上げを行って以来、活動の中心的な役割を担ってきた会社でもあります。第一印刷さんの建物の中におじゃまして最も印象的だったのは、廊下や階段など建物内の壁のいたるところに子どもたちの描いた絵が飾ってあったことです。これは、震災後、子どもたちのぬり絵や自由に描いた絵を集めてつなぎ、「世界一長い希望の絵」として福島から世界に発信していこうとはじまった取り組みで、今では国内はもちろん、海外の子どもたちからも集まってきているそうです。2012年5月30日現在、世界中から集まった絵の枚数は1582枚、長さにすると約332メートル。「子どもたちが笑顔になるように」、「福島が元気になるように」と願いがこめられています。「世界一長い希望の絵」はこちらのHPから見ることができます。(もちろん、応募することもできます!)

子どもたちから寄せられた絵の一部
子どもたちから寄せられた絵の一部

■工房「空とぶくじらさん」■
 続いて伺ったのは、空とぶくじらさん。工房主の三森(みもり)さんが、工房「空とぶくじらさん」を開かれたのは23年前。以来、愛用の糸のこ「スクローラSAM60」で組み木作りに専念され、手作りならではの木のぬくもりにあふれる作品を数多く製作されてきました。震災後は、被災地の様々なイベントに参加され、組み木の絵付け教室を開催されるなど、子どもたちの笑顔のために活動されています。 先月、福島市内で福の鳥PJ主催で開催された「第2回にこにこ祭り」が開催されました。当日は約2000人の来場で大賑わい。三森さんも子どもたち向けに「組み木の釣り遊び(様々な組み木に輪を付けて、釣りの要領で組み木を釣り上げる遊び)」を企画され、当日集まった子どもたちに大好評だったそうです。


左:「空とぶくじらさん」の工房の様子
右:工房内には木のぬくもりあふれる作品がたくさん並んでいます


 ここでお知らせです。前回のブログでご紹介した気仙沼のガンバーレさんとのコラボレーションバックに続き、今回ご紹介した福の鳥PJさんともコラボレーションが決定!この夏、BenesseLifeSmile Shopでは、福島を応援する商品を発売します。第一印刷さんからは、伝統ある会津木綿織の風合いを「紙」で再現することにこだわった「会津木綿織のハガキ&折り紙セット」を、空とぶくじらさんからは、かわいい動物たちを工夫しながら積み重ねて想像力と集中力を育てる「組み木の玩具」を発売する予定です。どうぞお楽しみに!

第一印刷さんの会津木綿織の折り紙で作った作品
第一印刷さんの会津木綿織の折り紙で作った作品

空とぶくじらさん手作りの組み木の玩具(うさぎとねこ)子どもたちに色塗りをしてもらいました
空とぶくじらさん手作りの組み木の玩具(うさぎとねこ)子どもたちに色塗りをしてもらいました


 最後に、私は神戸市出身のため、小学生のときに阪神大震災を経験し、神戸の復興とともに大人になりました。今回、自分の足で東北3県を訪れ、現地の方からお話を伺うと、東日本大震災の被害の大きさ、福島では今なお続く風評被害の深刻さをひしひしと感じました。震災から1年が過ぎましたが、東北への復興支援はまだまだ必要です。私たちにできることを、積極的かつ継続的に行っていきたいと強く思います。

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