言葉かけ次第で、5年生のやる気はもっと伸びる!  ~ケース別 GOODな言葉かけのコツ~

 お子さまのやる気、うまく引き出せていますか? 励ますつもりで言葉かけしたのに反発されるなど、思春期にさしかかった高学年にはうまく気持ちが届かないこともあります。高学年のやる気を引き出し、伸ばすにはどんな言葉をかけたらよいのでしょうか。
この時期の子供によく見られるケースごとに、言葉かけのコツをご紹介します。

【お話】
石川 尚子(いしかわ なおこ)先生
国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチ。パーソナル・コーチングや講演などを通じて、子育てからビジネスまで、幅広く役立つコミュニケーションスキルを伝えている。「子どもを伸ばす 共育コーチング」(拓殖書房新社)など著書多数。

ケース1

勉強の計画を立てたのに、決めたとおりに取り組まない

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<声かけのコツ >自分で考えさせることで、行動するきっかけをつくる

 子供自身にも「計画を守れていない」という自覚はあるので、そこを指摘されるとイラッとしてしまいます。「いいからやりなさい」「後悔するよ」など、頭ごなしの言葉は厳禁。感情をはさまずに落ち着いた口調で、まずは状況を確認する言葉をかけて。そのうえで、どうすればいいのか考えるよう促すことで、行動するきっかけをつくりましょう。

ケース2

運動ができる友達と自分を比べて、劣等感をもっている

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<声かけのコツ>劣等感も自然な感情。否定せず、ありのままを受け入れる


 思春期には、人と自分を比べて劣等感を抱くこともよくあります。それを悪いことのように感じてもやもやしている場合には、「そう感じたんだね」などとありのままをいったん受け入れるのがおすすめです。聞いてもらえるだけでも心は落ち着きます。その気持ちを踏まえてどうしたいか、希望を引き出すことで前向きな気持ちにつなげていきましょう。

ケース3

勉強につまずくようになり、すぐに投げ出してしまう

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<声かけのコツ>投げ出したことを責めず、わからないところを一緒に確認する


 寄り添うつもりで、「難しいよね」などとネガティブな言葉をかけると、「やっぱり難しいんだ」と暗示をかけてしまうことも。かといって、投げ出したことをとがめるとますますイヤになるので、まずは冷静にわからない部分を聞き出して。そのうえで、一緒に考えたり、わかる問題からやり直すなどして、「自分はできる」という成功体験を積んでいけるようにしましょう。ただし、お子さまがイヤがるときには無理強いせず、時間をおくのがおすすめです。

ケース4

テストで初めてよくない点をとり、落ち込んでいる

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<声かけのコツ>落ち込むのは、がんばっている証拠であることを伝える


 落ち込むのは辛くて苦しいものですが、「もっといい結果を出したかった」という気持ちがあるからこそ生まれる感情でもあります。落ち込んでいる状態はむしろ、向上心があって前向きな証拠であることを伝えて、次はどうしたらよいか考えられるよう関わりましょう。

ケース5

ほめても「どうせ口だけでしょ」と反応が冷たい

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<声かけのコツ>どこがすごいのか、具体的に伝わるようにほめる


 思考力が発達する高学年は、「すごい!」「えらい!」と単純な言葉でほめられても「もっとがんばらせたいだけでしょ」などと裏の意図をかんぐりがち。おうちのかたが心から喜び、「ほめている」と感じてもらえるよう、根拠を具体的にしたり、「私は○○と思ったよ」と自分の気持ちを伝える言い方にチェンジしていきましょう。


 高学年は自我が芽生え始める時期です。そのため、ただやみくもにほめたり、理由もなく強制しては逆効果になることも。お子さまの気持ちを尊重したうえで、おうちのかたの気持ちも伝えながら、自分で考え、行動できるよう言葉かけしていくのがおすすめです。お子さまの様子を観察しながら、やる気がアップするよう寄り添っていきましょう。

※高学年のやる気を引き出す言葉かけの際の心がまえを「言葉かけ次第で、5年生のやる気はもっと伸びる! ~言葉かけ時の 3つの心がまえ~」で、 先輩保護者が実際に、学習面でお子さまのやる気を引き出すのに成功した言葉かけの体験談を「【5年生】先輩保護者に聞いた! 学習のやる気を伸ばす言葉かけアイデア」でご紹介しています。あわせてご覧ください。


イラスト:玉田紀子