マテリアリティ活動事例
公開日:2020年08月31日
介護現場の「困った」を知見で支える『介護アンテナ』
世界に先駆けて超高齢社会に突入した日本。介護施設・事業所の数は30万か所以上、従事する介護職員の数は、実に180万人を超えています。(出典:厚生労働省「平成30年介護サービス施設・事業所調査の概況」)。
介護業界の拡大に伴い、介護に関する様々な情報が発信されるようになりました。しかし、介護業界の就職・転職情報から、保険や支援の仕組み、実際の介護技術など、介護に関する情報は多岐にわたり、それらの情報を公的機関、研修事業者、出版社、広告会社等、事業会社などがそれぞれの視点から情報を提供しているのが現状です。断片的な情報が散在しており、求めている情報を入手するには時間と労力を必要とします。また、せっかく辿り着いた情報が適切な根拠に裏打ちされた正しい情報ではない場合もあります。忙しい毎日を過ごす全国の介護スタッフが必要とし、信頼できる情報を網羅的に届けられないか。ベネッセグループが重要課題として位置づけている「知見の社会還元」を体現したポータルサイトが『介護アンテナ』です。
『介護アンテナ』では、ベネッセスタイルケアが25年を超えるホーム運営で培ったノウハウや知見をもとに、それまで社外秘だった介護技術などのノウハウやベネッセメソッドを無償公開。また、セミナー等の情報や介護スタッフからのニーズが高いアクティビティやレクリエーションの素材も数多く提供しています。
2019年9月に公開して以来、ベネッセスタイルケアの施設・拠点がない地域も含めて、全都道府県から会員登録があり、アクセス数も増加。「介護技術の記事が勉強になり、いまやっている移乗方法はダメだということがわかった」「食形態(介護食)の情報があるのがありがたい」という会員の方からの声や、「お出かけスポットのコーナーに掲載された直後に開催した展覧会に、車いすを利用されているお客様が多く来館してくださいました」という美術館の方からの声などもいただくようになりました。
全国の介護スタッフのみならず、ご家庭でご家族を介護されている方など、介護に関わる全ての方の「どうしよう...」「困った...」を支える存在でありたい。ベネッセスタイルケアは『介護アンテナ』を通じてさまざまな知見を還元することで、介護の現場で困った時のよりどころとなり、ひいては介護業界全体の質が向上することを目指しています。
VOICE
ベネッセスタイルケア Web戦略部
福島 隆顕
『介護アンテナ』は20年度に入りユーザー数がさらに増え、またコロナ禍という情勢においてStay Homeで活用できる介護レクリエーションとして、脳トレなども多く活用されております。現状に満足せず、必要な時に必要な素材や情報が入手でき、より介護職のサポートができるサイトを目指し日々アンテナを張ってまいります。