マテリアリティ活動事例

公開日:2020年08月31日

すべての生徒の自己実現に貢献したい「GTEC」障がいのある方への特別な配慮

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さまざまな技術が発達し、目まぐるしく変わり続ける社会においては、求められる人材や必要とされる知識・能力も変化し続けます。現在日本では、戦後最大規模と称される教育改革が進んでおり、その目的の一つにグローバル社会の進展を背景とした「英語を使う力を伸ばす」ことがあげられています。この目的達成のカギとなるのが「聞く」「読む」「書く」「話す」の英語4技能の強化です。ベネッセコーポレーションが提供する英語検定「GTEC」でも、4技能をスコア型の絶対評価で測定し、英語能力の向上に役立てていただいています。

しかしながら、通常の受験形式では、すべての生徒に対して正しい英語の能力を評価できないケースがありました。例えば、目の不自由な方の「読む」力。耳が不自由な方の「聞く」力。上肢が不自由な方の「書く」力。きつ音がある方の「話す」力。本当は「英語を使う力」があるのに、正しく評価されにくく、自分の望む学びへの挑戦が難しい。2019年の文部科学省の発表によると、義務教育段階における特別支援教育の対象生徒は、約4.2%といわれており、1クラスに1人はさまざまな障がいを理由に学びをあきらめている生徒がいるかもしれません。障がいの有無にかかわらず、すべての生徒の自己実現や進路選択に等しく貢献したい、「学ぶ機会をみんなに」提供したいという想いから、「GTEC」は障がいのある方への特別な配慮を行っています。

受検する生徒の障がいの状況は多岐にわたります。通常の試験内容のどの部分がそれぞれの障がいのある方のどのようなハードルになっているのか。開発当時、4技能すべてにおいて、公正な特別措置を実施した英語テストの前例は国内に存在せず、有識者や関連団体のヒアリングを繰り返し行いました。

例えば、弱視の方は、視野が狭い場合など、大きくすれば見えるというものではないことがある。そうであれば、単に拡大をして印刷した問題冊子の提供ではなく、写真やイラストの内容を文字で表せば正しく内容を理解できるのではないか。きつ音などの発話障がいがあり、言葉がスムーズに出ない生徒には、発話にかかる時間を考慮するため、時間を延長し、採点者が配慮できる仕組みを確立すれば解決できるのではないか。障がいの実態を正しく知り、配慮内容の有効性と、試験の公平性の両立に試行錯誤を繰り返しながら、それぞれの状況にあった支援方法を確立していきました。

現在、「GTEC」検定版では、11種類の受検上の特別な配慮を提供しており、7月の検定では、19名の受検者に対応しました。 

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ベネッセグループでは、教育サービスを提供する企業として、SDGsの17のゴールの中のターゲット4:「質の高い教育をみんなに」をSDGs貢献の柱の一つに据えています。すべての人が平等な教育が受けられる社会に貢献することを目指し、これからも障がいのある生徒たちの実情に正面から向き合い、公平な機会と公正な評価ができる試験を提供し続けていきます。

VOICE

ベネッセコーポレーション GTEC開発部

黛 直美

障がいのある・なしに関わらず、すべての方の「よく生きる」の実現のために、「GTEC」における特別な配慮対応に取り組んできました。この「GTEC」の特別な配慮によって生徒一人ひとりの「未来に向けた一歩」に繋がれば、非常に嬉しく思います。

最新の活動報告

最終更新日:2020年08月28日