保護者世代とは大きく違う! 今ドキの高校入試

 多くのお子さまがいずれ直面することになる高校入試。そのしくみは、保護者のかたが受験した頃とは大きく変わってきています。今後の進路を考えるうえで欠かせない、現在の高校入試の情報をお伝えします。

【お話】
浅野 剛(あさの たけし)
進研ゼミ 高校受験総合情報センター センター長。元大手進学塾高校入試担当部長、入試情報統括を歴任。25年以上にわたって受験指導を行い、多数の生徒を志望校に合格させてきた高校受験のエキスパート。現在は,会員向け入試説明会の講演をはじめ,中学校での進路講演なども担当。

都道府県によって違う! 高校入試のしくみ

 高校入試のしくみは、都道府県ごとに決められています。一般的には、「前期/後期」「推薦/一般」といった名称で複数の選抜日程が設けられているようです。
 一方で、学力重視の観点から入試の日程を一本化する都道府県もあります。学力重視とはいっても従来の知識重視ではなく、知識を活用して、その考えを表現する記述式問題を導入するなど「思考力・判断力・表現力」を求める出題が増えている様子です。
 その他にも内申点と学力検査の比重や、選抜資料にする内申点の範囲など、都道府県によって入試制度は細かく異なっています。「進研ゼミ」では、お住まいの地域の入試情報がわかるサイトをご提供していますので、ぜひ参考にしてみてください。
進研ゼミ <高校入試情報サイト

重視される内申点

 近年の高校入試では「内申点」がますます重視されています。「内申点」とは、主に「内申書*」に記載される各教科の評定をもとに算出される点数のことです。テストだけでなく、普段の提出物や授業態度などを含めて総合的に評価されます。とはいえ、授業に取り組む姿勢や提出物の期限を守る習慣は、一朝一夕では身につかないもの。そのため、中3の成績だけが評価される都道府県でも、中1から好成績を取るよう意識しておくことをおすすめします。

*ここでは「調査書」等のことを「内申書」と表現しています。

内申点UPのために、気をつけたい3つのポイント
1.提出物はきちんと出す
最近の中学校では、教科ごとに多くの提出物が出されます。毎回期限を守ってきちんと提出しましょう。こうした当たり前のことが、実はとても大切なのです。
2.毎日の授業にきちんと取り組む
先生の話を真剣に聞く、忘れ物をしない、わからないことがあったら進んで質問するなど、毎日の授業に主体的に参加しているかどうかが評価されます。
3.実技教科も大切にする
内申点で、実技教科を主要5教科より重視する都道府県もあります。たとえ得意でなくても先生の説明するポイントを守って実技を行うこと、定期テストでしっかり得点することなどでカバーできます。

 保護者世代とは異なる現代の高校入試。新しい学習指導要領の実施で、これからも変化していくことが予測されています。今のうちから情報にアンテナをはりつつ、毎日の学習にきちんと取り組む習慣を身につけていきましょう。

 高校選びに役立つ情報は、別記事「保護者世代とは大きく違う! 今ドキの高校選び 」に掲載しています。あわせてご覧ください。