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今から考えておきたい! 大学入試から大学卒業にかかる費用

以前から意識していたという保護者の方もいらっしゃると思いますが、大学進学にはまとまったお金が必要です。

文理選択など進路を考える際の制約事項にもなりうるので、早めの準備が必要です。

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受験費用だけでも低く見積もっても20万円程度は必要

受験費用については、受験する学校の数と、遠方の学校を宿泊して受けるかどうかで変わります。

やや受験する数は絞ったとして国公立大1校と私立大を4校受けた場合、受験料だけで平均的に17万5千円程度かかります(大学入学共通テストと国公立大二次試験で約3万5千円、私立大の受験料が大体1校につき3万5千円で計算 ※医・歯学部はさらにかかります)。

遠方の学校を受けに行く場合は、交通費や宿泊費などもかかりますので、一回につき交通費往復3万円、宿泊費1万円と考えると、3回で受験料に加えて12万円の費用がかかることに。

あわせて約30万円程度必要になります。

初年度納入金で約80~150万円かかります

初年度納入金については「文系か理系か」「国立大か私立大か」で大きく変わります。目安でお伝えしますと、2018年度では標準的な学校でおおよそ必要な金額として

国立大は入学金約28.2万円+初年度授業料53.6万円=81.8万円
私立大(文系)は入学金23.0万円+初年度授業料78.6万円+施設設備費15.1万円=116.7万円
私立大(理系※)は入学金25.4万円+初年度授業料110.5万円+施設設備費18.5万円=154.4万円
となります。(※医・歯・薬は除く)

下宿の場合、その上に費用がかかります(全国大学生活協同組合連合会調べでは、平均して月11万程度が下宿生の生活費です)。

受験費用と合わせて、国公立大で自宅から通う場合でも100万円、私立大理系で遠方に通う場合は300万円程度、初年度にかかる計算になります。

卒業までの4年で考えると大学によって大きな差が出る

卒業までの4年間で授業料を考えると、大学によって大きく変わります。総合的に見るために、「受験料を一律20万円+入学金+4年間の授業料総額」を計算すると、だいたい

国立大・・・約260万円
私立大(文系)・・・約420万円
私立大(理系※)・・・約560万円
(※医・歯・薬は除く)

が目安です。4年間になると、国立大と私立大理系では約300万円の差があります。
高校の低学年の時点から進路の選択をしていくと思いますが、上記の点も含めて考えていくことが望ましいと言えます。

保護者が早めに情報収集、および検討を

ここまで見てきたように

・大学進学については、数百万円単位のお金が必要なので、早めに準備開始が必要
・進学先によって差が大きいので、進路決定する際にお金の観点も入れて検討が必要

ということになります。

もちろん早くから進学にかかる費用を視野に入れ対応できるのが一番よいですが、間に合わない場合は教育ローンなどを考えることになります。

ただ、その際すぐに借り入れができるわけではありません。

たとえば日本政策金融公庫であれば350万円まで年利1.68%で借り入れ可能(令和2年11月2日現在)ですが、世帯年収の上限を超えていると借り入れができないなど条件があります。

条件は早めに確認して、実際の手続きの際にあわてないようにしておきたいものです。

また、奨学金についても、返済の必要がない「給付型」の奨学金を希望する場合は、高校の成績も高いものが求められますので、入学したときから意識していく必要があるといえます。

このように保護者の方は、お子さまの進路検討を後押ししながら、お金の面では早め早めの情報収集と準備をする必要があります。

将来必要なお金と、現在のお手持ちのギャップを同時に見極めていただき、ご家庭にとって、ベストな進路決定をしていただければと思います。

 

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