「合格戦略アドバイス」の合格戦略アドバイザーが高校生からよくうける相談についてお知らせするシリーズ。
今回は、「理系から文系の学部に進学できるか」についてです。
高校入学後の「文理選択」等で進路を決めていたものの、いろいろ検討して行くうちに「理系クラスに所属しているけど、文系の学部に行きたい」あるいは逆に「文系クラスだけど、理系の進路を考えだした...」といった場合、どうすれば希望の進路に進めるか、悩んでいる高校生もいるようです。
大切なポイントは、志望先を変更しても受験可能な科目が履修できているかです。
■受験科目を履修できているかをチェック!
国公立大の場合、大学入学共通テストでは「文系:5教科8科目」「理系:5教科7科目」必要になることが一般的です。
また、私立大の一般入試や国公立大の二次試験科目(個別学力検査等)では、「文系:国語、地歴公民、英語」「理系:数学、理科、英語」の組み合わせが一般的です。
このように、文系と理系で必要とされる受験科目が異なってくるため、文系から理系の学部に進学を希望している場合は、「数学と理科」を履修しているか、理系から文系の学部に進学を希望している場合は、「国語と地歴公民」を履修しているかを、必ず確認する必要があります。
例えば文系クラスでは「数学III」を学ぶことは基本ありませんが、理系の学部を志望する場合「数学III」が二次試験科目で必要になる場合があります。
逆もしかりで、理系クラスに所属しているが、文系の学部を志望する場合、共通テストで「地歴公民」が2科目必要になる場合があります。
ですので、志望している大学の受験科目と、受験に必要な科目数、そしてそれを高校の授業で履修しているかを、必ず確認するようにお子さまにお声かけください。
■独学はなるべく回避するように
志望大の入試科目が高校の授業で履修できていなかった場合、独学で取り組んでチャレンジするという考え方もないことはありません。
しかし、独学は可能であれば回避できるようにしたいものです。
ですので、もしどうしても独学で取り組まないといけなくなった場合は、早目に学校の先生に相談をして、どのテキストを使えばよいのかなど学習法のアドバイスをもらうよう、お子さまにはお伝えください。
入試科目として必要な教科・科目の履修が出来ていても、ここまで所属したクラスと異なる系統の大学・学部・学科を目指すとなると、お子さまにはそれなりの覚悟もあるでしょうが、それ以上にプレッシャーもあるはずです。
周囲が受験するお子さまを応援し、希望の進路系統について共に理解を深めて応援する体制を整えてあげることも「志望大合格」へ向けての大きな原動力の一つとなるかと思われます。
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文:進研ゼミ高校講座 合格戦略アドバイザー 川合
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