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どう考える? 文理選択

学校再開が決まった都道府県もありますが、5月末まで休校が続くエリアも多い状況。高校に入学または進級したとはいえ、一度も登校していないお子さまにとって、文理選択はまだ早いと感じる保護者の方は多いと思います。

しかし、早めに進路を考えることは、とても重要なことです。今回は、後悔しない文理選択の進め方についてお話します。

pixta_29650870_2_M.png最近の大学・学部選びの特徴

2020年度入試では大卒者の就職内定率の高まりなどを受け、心理学、歴史学等の人文科学系統、国際関係学系統が人気を集めたほか、理系では理学系統、工学系統に志願者が集まりました。

また、近年の特徴として文理融合型や複数の分野にまたがるような学びができる学部、 ITやAIなどを扱う情報系の学部にも人気が集まっています。

さらに、今年の新型コロナウィルスの影響で経済状況が深刻に悪化した場合、過去の経済低迷期と同様に、理系学部や「医療系」「教育系」といった資格系の学部人気が高まるかもしれません。

就職につながる文理選択にすべき?

このように、大学・学部選びは景気や就職のしやすさなどに左右されやすいと言えます。それでは、景気や就職のしやすさなどを考慮して、大学・学部選びや文理選択を行うのが良いのでしょうか?

結論としては、お薦めしません。理由としては、①現在の社会や就職状況と大学を卒業する4年後では様相が異なる可能性が高い、②安定した仕事に就くことがゴールではなく、就職後も成長し続けることが求められる、ためです。

表面的なメリットによる文理選択ではなく、お子さまの意志や使命感に基づいて文理選択を行うことが、より将来につながると考えられます。そして、大学では文系学部・理系学部を問わず、文理融合の知識を身につけていくことが大切になります。

ここが大切!文理選択

最も大切にしてほしいこと、それはお子さまがどんな将来を歩みたいかです。将来やりたいことについて、この段階で結論を出すことは簡単なことではありません。

だからこそ、社会で起きていることやその問題点、疑問点に目を向け、自分自身が社会で何を実現し、どんな価値を生み貢献したいのかを考え続けることが大切です。

そして、保護者の希望を押し付けるのではなく、お子さまの考えていることや想いを受け止め、一緒に将来について考えていくことが、文理選択そして大学・学部選択を有意義な機会にしていくことにつながります。

広い視野でお子さまのサポートを

最後に、これからの時代は変化の大きい、答えのない時代だと言われています。とくに今年は時代の変化を実感した方も多いのではないでしょうか。今まで聞いたことがないウィルスの世界的流行などこれまで想像もしていなかったことが起こる社会の中で、いまの高校生は様々な事象や課題に挑戦していくことを求められるようになるでしょう。

だからこそ常に学び、成長し続けようとする姿勢が重要なのです。「理系に進んだ方がつぶしが効く」、「文系の方が就職しやすい」という近視眼的な思考ではなく、将来実現したいことにつながる文理選択ができるよう、ぜひ保護者の皆様が広い視野でお子さまをサポートしてあげてください。

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