• 高1
  • 高2
  • 進路情報

更新日:

【大学入試の新常識⑤】国公立大と私立大どう違うの?

スライド1.PNG

今どきは私立大の入試でも「共通テスト」が使えるなど、保護者世代の受験の頃と比べて国公立大、私立大の入試の違いがわかりづらいですよね!

そこで今回は今どきの国公立大・私立大の一般選抜の違いのポイントをお伝えします。

 

大学入試は大きく3つある!

国公立大・私立大に限らず、大学入試の種類を大きく分けると、一般選抜(旧一般入試)、学校推薦型選抜(旧推薦入試)、総合型選抜(旧AO入試)の3つに分けられます。

この記事では国公立大と私立大における「一般選抜」の仕組みの違いについて取り上げます。

>>学校推薦型選抜や総合型選抜の仕組みについてはコチラをお読みください。

スライド2.PNG

違い1 国公立は日程がみんな一緒だけど、私立は大学ごとバラバラ!

国公立大の一般選抜は、原則として1月に行われる「共通テスト(大学入学共通テスト)」と、2〜3月に大学ごとに行われる2次試験(個別学力検査)の合計点で合否が決まります。

2次試験は「前期日程」と「後期日程」、そして「中期日程」(一部の公立のみで実施)の組み合わせでそれぞれ全国一斉に行われるため、1人最大3回の受験が可能です。

ただし前期日程で合格して入学手続きをすると、後期日程(中期日程)を受験しても合格できない仕組みなので、第一志望校は前期日程で受験するのが基本です。

また、後期日程は難関大を中止に廃止・縮小傾向にあり、国公立大の入試チャンスの回数は減ってきています。

一方、私立大の一般選抜は、日程が大学ごとに自由に決められており、バラバラです。(だいたい1月末から2月末までに行われることがほとんど)

ですから、日程が被らなければ私立大は何校でも受験することができます。

スライド3.PNG

違い2 国公立大のほうが入試で使う科目数が多い!

国公立は5教科・7科目必要な場合が約7割!

国公立大の入試科目は、共通テスト・2次試験ともに大学・学部によって異なります。

2021年度入試では共通テストで5教科以上・7科目を課す大学が、約7割となっていました。

前期日程の2次試験では2〜3科目が一般的。(一部の難関大では4教科を課す学部・学科も)。

文系学部なら、国語・地歴・公民・英語など、理系学部は数学・理科・英語など入学後に専門分野を学ぶうえで必要な科目を課すパターンが多いです。

また後期日程では小論文や面接、総合問題を課す大学が多いのが特徴です。

注意したいのが、大学や学部によって科目ごとの配点が異なるだけでなく、共通テストと2次試験の配点比重も異なるということ。

志望大・学部の科目の共通テスト、2次試験の配点を調べて、配点の高い=重要度の高い科目を優先して勉強するなどの学習戦略は志望大合格のためにとても大事です。

私立大は3教科が基本!

一方 私立大の一般入試は、3教科が基本です。

文系学部では英語、国語、ほか地歴・公民や数学から1科目選択。

理系学部では英語・数学・理科が一般的です。

科目の配点は、国公立と同じく私立大も大学・学部によって異なります。

全科目が同じ配点の場合もあれば、特定科目の配点だけ高い場合もあります。

合格するには、配点の高い科目を優先的に勉強するなどの学習戦略が必要です。

国公立大・私立大ともに、志望大・学部の入試科目や配点は各大学が毎年発表する「入試要項」やHPで新しい情報を確認することができます。

スライド4.PNG

違い3 私立大の入試方式は非常にバラエティ豊か!

国公立大の一般選抜は、原則として全員「共通テスト」を一斉に受けて、その結果を自己採点した後、志望大に願書を送り、2次試験を受けます。

人気の高い難関大では、共通テストの結果がよくなかった場合、2次試験を受験できないこともあります。

一方、私立大の一般選抜は、主流である3教科型入試方式のほかにも、さまざまな入試方式があり、お子さまは自分に有利な入試方式を選んで挑戦することができます。

たとえば、特定の科目の配点を高くして合計点を算出する入試方式、共通テストの結果を利用して合否を決める「共通テスト利用型入試」、全学部・学科が同一の問題を使って同日に試験を行う「全学部日程入試」、2教科や1教科で受験できる方式などがあります。

スライド5.PNG

共通テスト利用型入試」は、「共通テスト」を受験するだけで複数の大学・学部へ出願できるのがメリット(個別の大学ごとの入試対策が必要ない)。

国公立大が第一志望の受験生の私立の併願大入試によく選ばれています。

また全学部・学科が同一の問題を使って同じ日に行う「全学部日程入試」は、入試学部ごとに行われる入試とは日程が異なるため、受験のチャンスが増え、一度の受験で複数の学部・学科に合格することもできます。

2教科〜1教科で受験できる方式」は、受験生にとって科目数の負担が減るのが魅力ですが、人気が集中して高倍率になりやすいというデメリットもあります。

また高1・高2のあまり早い時期から入試科目を絞り込んでしまうのは、将来の志望大の選択の幅が狭くなるので一般的にはおすすめしません。

 


まとめ

いかがでしたか? 国公立大・私立大の一般選抜の違いを「日程」「科目数」「入試方式」の3点からご紹介させていただきました。

大学入試の基礎知識を解説した「大学入試の新ジョーシキ」シリーズはこれが最終回です。

ぜひ保護者のかたの大学入試の常識を「今どき」にアップデートして、お子さまの進路サポートや会話にお役立てください!

※ここでご紹介した情報は2021年7月時点での情報です。

 

■あわせて読みたい、関連記事

>>【大学入試の新常識①】共通テストは国公立大志望者だけのものじゃない!?

>>【大学入試の新常識②】一般選抜なのに高校の「調査書」が関係するの?

>>【大学入試の新常識③】大学は偏差値で選ぶ時代じゃなくなったって本当?

>>【大学入試の新常識④】私立大の入学者の半分が推薦ってほんと?

  
記事一覧に戻る