大学入試での利用が広がる英語4技能検定。
共通テストでの導入こそ見送られたものの、国公立大、私立大の一般入試で活用する大学は増えつつあります。
しかし、その活用方法などは大学によって異なり、やや捉えにくい側面もあります。そこで、大学入試における英語4技能検定についてのよくあるご質問にお答えします!
Q 大学入試で、英語4技能検定はどう使われるの?
A 加点だけではなく、出願資格やみなし得点など、さまざまな方法で活用されます
英語4技能検定の結果の活用方法は、主に以下のような活用パターンが見られますが、中には出願資格+加点など、複数のパターンを併用する場合もあります。
また、大学だけではなく、学部や学科、入試方式などによっても異なることがあるため、志望する大学の募集要項をしっかり確認しておきましょう。
①出願資格
基準スコアを満たすもののみが出願可能。
②加点
共通テストの英語や個別試験に加点。
③書類審査
出願時に申請することで、合否判定時に考慮される。
④英語の得点を満点化
大学の定める基準スコア以上であれば、英語の試験を満点にする。
⑤代替
個別の英語試験を廃止し、スコアをそのまま得点化。
⑥高得点採用
共通テストの英語などとの成績を比較して、高得点の方を利用。
Q どの資格・検定試験を受ければいいの?
A それぞれの大学・学部が、利用できる英語4技能検定を示しているので、その中から選びましょう。
大学入試で活用される英語4技能検定は、主に以下の6つがあります。
実用英語技能検定
通称 英検®。英語圏における社会生活に必要な英語を理解し、使えるかを評価。全国47都道府県で実施。※1級を除く。
GTEC
スコア型の絶対評価で、英語4 技能を測る。「話す」「書く」は「英語話者の視点」による採点を行う。全国47都道府県で実施。
TOEFL iBT®
大学レベルの英語を使用および理解する能力を測定する。英語圏へ留学する際に活用されることが多い。すべてパソコン上で受検。
IELTS TM
英語圏で就学・就業するために必要な英語力を測る。テストは対面でのスピーキングを重視する。全国17都市で実施。
TEAP CBT
英語で行われる大学の授業について、理解したり、考えを伝えたりできるかを評価する。東京と大阪にて、パソコン上で実施。
Cambridge English
生活の様々なシーンにおいて、コミュニケーションのために英語をどのように使うことができるか評価する。
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
※「GTEC」は、株式会社ベネッセコーポレーションの登録商標です。このコンテンツは「GTEC」の承認や推奨その他の検討を受けたものではありません。
どの検定を受けるか迷った場合は、
・進路の方向性
■ 志望大が指定している検定
■ 高校における授業・指導の内容にあった検定
■ 将来、国際系での活躍を視野に入れた検定
・受検のしやすさ
■ 実施時期(回数が多いか少ないか)
■ 受検会場(近くに会場があるか)
■ 受検料金(受検回数と合わせて検討)
■ 受検形式(パソコンの使用有無など)
で各検定をチェックしてみましょう。
Q 大学入試では、どのくらいのレベルが必要なの?
A 大学・学部などによって異なりますが、国公立大では、CEFR A2以上、難関大ではB1以上が目安になります。
英語4技能検定のスコアは、検定の種類によって異なるため、言語能力を客観的に評価するためのCEFRという国際指標で表されます。
例えば、CEFR A2レベルは、英検®︎の準2級、GTECでは690〜959レベルに相当します。
※文部科学省、国立大学協会発表資料より作成。
実際に必要なレベルは、大学・学部によって異なります。
また、高1や高2で取得したスコアなどが有効な場合もあれば、高3で取得したスコアのみ有効な場合もあるので、注意が必要です。
このように、活用できる資格・検定試験、活用方法、必要なスコア、期限などが細かく異なります。
各大学の募集要項などに記されているので、お子様が志望する大学ではどのように活用されるか、入試要項を一度確認してみてはいかがでしょうか。