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【先輩保護者に聞きました】お子さまの留学前に不安だったこと、実際に留学してみてどうでした?

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現実にお子さまを海外留学に送り出すとなると、保護者としては不安はつきないもの。
住む場所の治安は悪くないか、一人でいろいろな手続きはできるのか、日々の食事は大丈夫か...。二十歳近く、法的には成人に達したとはいえ我が子が、異国の地でつらい思いをするかもと、つい心配してしまうのが親心というものでしょう。

そこで今回は、実際にお子さまを留学させている保護者の方々に、「我が子を海外に送り出している現在の心境」を語っていただきました。留学前に感じていた不安や心配は乗り越えられたのでしょうか?貴重なリアル体験談をご紹介します。

コロナ禍真っ最中の留学。年単位で会えないことも覚悟したが、休暇が長く、帰国してゆっくり過ごすことができて一安心

■Yasuko K.先輩(アメリカ/ミネルバ大学〔Minerva University〕)のおうちの方■

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留学前に不安だったこと

ちょうどコロナ禍に入学したため、4年間で帰国できないのではないかということが一番の心配事でした。娘は長期休みの期間もインターンシップをして忙しくしたいと言って家を出ましたし、職業柄、こちらから会いに行くことも許されない状況だったので、「年単位で会えないかもしれない」と大変つらい思いで送り出しました。

また、ミネルバ大学は世界7都市をまわって学ぶため、各地の治安の悪さは常に気になります。サンフランシスコの寮は治安の良くない場所に建っていますし、ハイデラバードは日本での常識がまったく当てはまらないと聞いています。寮が男女一緒であることも心配。事件や事故にだけは巻き込まれないようにと願っていますが、この不安はこれからも続きます。

どう乗り越えた?

休み前になると大学側が退寮を指示するため、PCRや隔離期間を経て帰国することができました。年末年始は自主隔離が2週間で、自宅に帰って来られたのは5日程度しかありませんでしたが、1年生と2年生の間は4ヶ月の休みがあったので、多少の隔離があっても日本の大学生よりも長く家にいることができて安心しました。

男女一緒の寮生活も本人はそれなりに楽しんでいるようで、娘の話を聞いて少し安心しました。よく考えてみると、日本の大学にも同じタイプの寮がありますし、それほど危険ではないのかもしれないとも思います。

大学生になるとまったく連絡もしてこなくなるのでは?と思っていましたが、予想していたより頻繁にLINE通話をしてくるので、特に家を出た当初は寂しさが紛れました。

これから我が子を留学させる保護者へのアドバイス

こんなコロナ禍を経験すると、国内に残ってほしいような気持ちにもなります。また、ウクライナ侵攻が始まって世界情勢が非常に不安定となり、どこにいるのが一番安全なのだろうか?とふと考えることもあります。地球温暖化で気候が激変し始めており、災害の少ない温暖な地が少なくなってきたのも心配です。
ただ、子どもの人生は子どものもの。親や日本にしばられずに、自分の道を選んで欲しいと思います。

コロナ禍での留学は、通常時にはなかった心配事がたくさん降りかかっていたようです。一時期は渡航制限が設定されるなど留学生にとっても厳しい環境が続きましたが、多くの国でいち早く留学生の入出国が許可されたり、オンライン授業が整備されるなど、学びを止めない力強い動きが展開されたことも記憶に新しいところ。「世界中どこに行っても、どんな状況でもやっていける」というお子さまの頼もしさを見守る4年間でもあるようです。



日米の文化の違いが不安要素だったものの、本人の性格もあるのか、つらいと聞かされたことは一度もない

■Hayate M.先輩(アメリカ/ウェズリアン大学〔Wesleyan University〕)のおうちの方■

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留学前に不安だったこと

自分自身が高校時代に1年間の交換留学をしていたこともあり、自分が経験したアメリカと日本の生活習慣や人種(考え方)の違い銃社会の怖さなどは、不安要素としてありました。

どう乗り越えた?

息子は、親に心配をかけたくない性分のためか、つらい話を直接聞かされたことは一度もありませんでした。個人の性格や性別で、物事の感じ方にも違いがあるのかもしれません。
アメリカで起きている不安なニュースを耳にするたびに心配はしましたが、本人は勉強等が忙しくてキャンパス内で多くの時間を過ごしていたようで、取り越し苦労だった面もあるように思います。

これから我が子を留学させる保護者へのアドバイス

いったん海外に出てしまうと、自分が生まれ育った日本の「国」としての弱さや悪しき慣習なども見えてしまうと思います。日本で大学生活を送っていては想像できない、スケールの大きい経験や物事・政治の移り変わりの速さを目の当たりにすることも事実です。その違いを実際に体験することは、その後の人生の価値観を大きく変える宝物になると思います。お子さまに海外に出る意志チャンスがあるならば、そのユニークさを貫かせてあげてほしいです。

保護者に海外経験があると、心配事もより具体的になります。ご自身が実際に体験したことなどから、お子さまの身の上にもどんな問題が起こりそうか想像がついてしまうだけに、不安は大きいかもしれません。ただ、そうした経験もこれからのグローバル社会を生き抜いていくうえで、かけがえのない宝物になると割り切ることも大切。それに意外と子どもは、たくましいものです。



渡航前に抱えていた通学や生活についての心配事は、多くが杞憂に。2、3週に1度のビデオ通話で元気な姿を見ると安心できる

■Naoki H.先輩(アメリカ/サンタ・ローザ・ジュニア・カレッジ〔Santa Rosa Junior College〕)のおうちの方■

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留学前に不安だったこと

持たせた携帯電話がすぐに使えるか、ホームステイ先から学校(当初は語学学校)までどのように通うか、ホームステイ先に馴染めるか、食べ物が口に合うか...。挙げ始めたらきりがなくなるくらい、心配は尽きませんでした。

どう乗り越えた?

ひとことで言うと、行く前の心配は杞憂でした。
携帯電話は、日本でSIMを購入して持っていきましたが、とくに問題なく使えているようです。携帯電話があれば、本人も親も不安はかなり解消されるので大きいと思います。

学校までの道のりも問題ありませんでした。ただし、今はカレッジに自転車で通っているため、交通安全が一番の心配です。また、居住しているのが地方都市なので都会ほどではないものの、やはり治安の面が心配です。息子とは2、3週に1度ぐらいの頻度でビデオ通話をしています。ビデオ通話で元気そうな様子をみると安心できます。

これから我が子を留学させる保護者へのアドバイス

コロナ禍もあり、また今はオンラインが発達しているので、わざわざ留学しなくても英語を学ぶ手段はあるのでは?という考えもあるかと思います。ただ、現地に実際に行ってこそ経験できることもあり、親から離れることで自立にもなります。留学中の息子も、「スーパーで買い物をするときの店員さんとのトークが一番勉強になる。留学開始から1年経った今でも緊張する」と言っていました。

実際に留学するとなると、やはり日本にいるだけの場合よりもいろいろ費用がかかりますが、物と違って知識や経験は時間が経っても壊れたりせず、古くもなりません。子どもを留学に出すというのは、お金の使い方として悪くない使い道だと思っています。

留学生活のスタートは、すべてが新しい経験。見ず知らずの土地、しかもほぼ英語しか通じないところで生活をスタートさせるわけですから、心配なことがたくさんあるのも当然です。しかしながら、どこであっても、新しいことを始めるときは同じこと。目の前のことを一つ一つクリアしていくことで、次第に居心地が良い場所をお子さまは自分で作っていきます。



まとめ

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お子さまの留学前、保護者の方の胸の中には、さまざまな不安や心配事が思い浮かびがちなのは無理もないこと。気になりだしたら、あれもこれもと小さなことまで心配になってしまうものです。どんなに入念に準備しても、保護者としての不安はぬぐい切れないものですが、知らないうちにたくましく成長する我が子の姿を見られる喜びも大きいようです。

たった1人で海外に飛び出していく勇気」を持つことができた子どもたち。新しい環境でたくさんのことを吸収し、少々の困難にぶち当たっても自ら切り拓いていく対応力がどんどん育っていきます。

一回りも二回りも大きな人間力をつけたお子さまの姿が見られるのを楽しみに、海外留学を考え始めてみませんか?



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取材・文:海外進学・留学ラボ編集部

  
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