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もし我が子が留学するなら! 世界中の大学から「運命の1校」をどうやって選ぶ?

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日本にも800校近い大学がありますが、世界には約23,000校の高等教育機関があると言われます。アメリカだけで考えても、4年制大学の数はなんと約3,000校。さらに「2年制大学を経由しての編入も可能」など、海外では進学ルートもいろいろあるとなると、そう簡単には把握しきれないほどの大学数になります。

志望校選びに選択肢は多い方がいいとはいえ、これだけの数だとさすがにどうやって絞り込んだらいいのか...と思う方もいらっしゃるはず。いったい、お子さまを留学させているご家庭では、どのように海外大の志望校を決めたのでしょうか? 海外大も含めた多くの大学の中から「運命の1校」に出合うためのポイントは? 保護者はどんなサポートをしているのか?など、先輩保護者の方々の体験談を交えてご紹介します。


ポイント1

大学のランキングだけでなく「何をどう勉強できるか」も調べる

 

世界で評価の高い大学を効率よく調べるには、THEやQSなどといった機関が発表しているいくつかの「世界大学ランキング」を見てみるのも1つの方法。まずは一度、目を通してみると世界にはどんな大学があるのかが実感できます。

ただ、志望校選びということで留学生・保護者の方にうかがうと、大学ランキングだけで留学先を決めたというご家庭はほぼありません。

大切なのは、その大学では何が学べて、どのような特徴があって、どのようなところが評価されているのか、といった具体的な部分。オンラインの大学ランキングサイトには、各大学の特徴などをまとめたページがありますので、ぜひそちらに注目しましょう。学べる分野ごと、地域ごとの詳細ランキングなども参考になります。

また、各大学の公式ホームページでは専攻分野の詳しい内容や、学費や生活費の目安、寮や学生生活についてなど、たくさんの情報が掲載されています。留学生向けのページが用意されている大学は、積極的に留学生を受け入れている大学であることも想像できます。

何よりまず、お子さまが大学で学びたいこと、やりたいことが出発点。「海外のこの大学だったら、こんな学びができるかも?」と親子で情報共有しながら、大学の情報を調べていくのがおすすめです。

 

海外大志望校はこうして選んだ!

●先輩保護者体験談●

■Ryosei O. 先輩(アメリカ/スワースモア大学〔Swarthmore College〕)のおうちのかた■

大学の知名度や世界ランキングで志望校を決めがちですが、この分野であればこの大学、というような人気の学部や専攻があったりします。お子さんの関心がある分野・専攻が決まっていれば、その分野に強い大学を検討するのが良いのではと思います。うちの子は特に専攻が決まっていなかったので、出願時にMajor(主専攻)を決める必要が無く、幅広く学問を学べるリベラルアーツ大学が合っていました。


ポイント2

国の特徴、地域の特性、大学の立地...お子さまにとってのベストを選ぶ

英語圏だけでも相当な数の国があり、大学が存在します。お子さまが興味ある分野を学べる大学、という観点がもちろんいちばん大切ですが、それだけではまだまだ絞り込めないかもしれません。

そこで大切になってくるのが、どの国の、どの都市にある、どんな環境の大学なのか、という点。留学するということは、お子さまが家族のもとを離れ、海外に一人で暮らすということです。気候や風土、人々の生活習慣、治安などから、食べ物、住居、物価など、生活に関わるすべてのことが、留学の成功に直結してくるといっても過言ではありません。

賑やかで刺激的な都会的なビルに囲まれ、イベントなども頻繁に行われる大都市がいいのか、それとも比較的人口の少ない、静かで大自然に囲まれた場所がいいのか?どちらが良いかは、個人の好みの問題でもあるので一概には決められませんが、逆に言えばお子さまの好みではないほうを選択してしまうと、乗り越える苦労が増える可能性が。

また、大学の規模や特性もしっかり考えておきたいところ。学生数が数万人にのぼるような大規模校は世界各国から多様な学生が集まるため、キャンパスはグローバル環境であることが多いですし、施設や設備も充実している傾向があります。対して、アメリカの多くのリベラルアーツカレッジのような小規模な大学は、大学全体が1つのコミュニティのようにアットホームで、教授・スタッフと学生の距離が近いため手厚いサポートが受けられる傾向があります。こちらもお子さまの性格などにあった大学を選ぶことができます。

他の人にとって良い環境が、お子さまにとって良いとは限りません。我が子に最適な環境を選べるよう、保護者の方は情報収集しているようです。

 

海外大志望校はこうして選んだ!

●先輩保護者体験談●

■Kiyoka E.先輩(カナダ/ダグラス大学〔Douglas College〕)のおうちのかた■

留学する国によって生活が大きく変わるし、勉強に打ち込む前に生活に耐えられなくなったら意味がないので、志望校選び以上に国選びを重視。ベネッセのカウンセラーなどにもヒアリングをして判断材料を揃え、各国の特徴(メリット・デメリット)をしっかりと把握した上でまずは国を決めました。国が決まってしまえば、あとは子どもの能力に応じて志望校を決めるだけでした。


ポイント3

お子さまに合った「留学ルート」を見つける

 

年1回の入試でしか入学できない大学が多いほとんどの日本と違い、海外の大学には多様な入学ルートが用意されています。海外では年度が9月スタートの場合がほとんどですが、学期ごとに入学ができる国・大学も多くあります。大学の種類も、いろいろあります。

そもそも大学の制度自体が、国や地域、大学によってかなり異なっているので、まずは海外の大学に入学するためのルートをきちんと調べて、整理していきたいところです。

たとえばイギリス・オーストラリアといった国の場合は、大学が3年制で、通常の日本の高校を卒業しただけでは入学条件を満たすことができません。一般的には、ファウンデーションコースと呼ばれる大学入学準備のためのプログラムを1年間受講してから学部入学を目指すことになります。

アメリカ・カナダなどは直接入学が可能ですが、英語力だけ足りない‼といったときは、「条件付き入学」として数か月だけ英語コースに通い、既定の英語力に達したら晴れて入学できるという制度もあります(イギリス、オーストラリアにも同様の制度あり)。

また、できるだけ留学費用をおさえて大学の学位を取得したい、という場合は、アメリカであればコミュニティ・カレッジ(2年制大学)、オーストラリアであればTAFE(職業訓練学校)というような学校の課程を修了した後に、4年制大学に編入するといった道もあります。

お子さまが学びたいこと、高校での成績や英語力、留学資金の都合など様々な条件に合わせて、それぞれのご家庭にぴったり合った留学ルートを探せるのも海外大学の魅力と言えます。

 

海外大志望校はこうして選んだ!

●先輩保護者体験談●

■Kotomi S. 先輩(アメリカ/オレンジコーストカレッジ〔Orange Coast College〕)のおうちのかた■

子どもは4年制大学への進学を希望していましたが、必要な費用を確認したところ、我が家で準備できる範囲では少し厳しいことが判明。申し訳ないけれど4年制大学は難しいこと、2年制大学であれば資金を準備できることを正直に子どもに話し、進学先を決定しました。


ポイント4

学校見学ツアー(バーチャルツアー)に参加したりSNSを利用したりしてリアルな情報を得る

 

それぞれの大学の公式ホームページやパンフレットなどは、専攻分野や研究している内容、所属している教授陣などの情報が詳細に掲載されている事が多いので、大学選びには非常に大切な資料になります。動画などで、キャンパスの様子や学生・教授のインタビューなどが見られるようになっていることもあります。

また、そのような「公式」の情報以外にも、現代では各種SNSやWebサイト、動画などでいろいろな人の体験談や大学紹介などが公開されています。すべてを鵜呑みにはできないものの、大学について様々な角度から知るうえでそういった情報もかなり有効といえるでしょう。

さらに、そうした情報をしっかり調べたうえで、できればぜひ参加したいのが「学校見学」のイベント。文字だけではわからないキャンパスの雰囲気などを肌で感じることが、志望校選びには大切になってくるようです。

海外では多くの大学が入学希望者への情報提供に積極的で、コロナ禍前は「学校見学ツアー」としてキャンパス内を見て回れるイベントが定期的に開催されているケースも多数ありました。新型コロナウイルスのパンデミックにより、現地での学校見学はいまだ中止されている国・大学も多いですが、代わりに「バーチャルツアー」としてオンラインで大学の中を公開している大学がたくさんあります。

実際に現地で、自分の目で大学を見て回るのが一番わかりやすいのは間違いないのですが、バーチャルでも十分にたくさんの情報を得ることが可能です。大学のスタッフや現役学生が案内してくれるパターンもあり、リアルな話を直接聞ける機会はとても貴重。気になる大学でそうしたイベントがあれば、親子で参加してみると留学のイメージがわきやすくなるはずです。

 

海外大志望校はこうして選んだ!

●先輩保護者体験談●

■Mei T.先輩(アメリカ/ニューヨーク大学〔New York University〕)のおうちの方■

うちの子は志望校を見つけてからというもの、SNSやYouTubeを駆使して、片っ端からその大学に関連する「生の声」を調べていました。現代っ子はすごいなぁという感じでした。知り合いの方に海外進学されたお子さんを紹介していただき、直接話を聞いたりもしました。


ポイント5

成績基準や各大学の合格要件を調べる

 

海外の大学の入学審査には、基本的に日本の大学のような一発勝負の「学力テスト」はありません。ほとんどが書類審査(大学によっては面接あり)で合否が決定します。出願期限までに、高校時代の成績や課外活動の記録、エッセイと呼ばれる英語での作文、英語テストでのスコアなど、決められた書類を提出することが求められ、その後、じっくりと書類審査が行われるということなります。

出願にあたっては、高校時代の成績の平均値や英語テストのスコアなどに、一定の基準が設けられている大学もあります。基準以上の成績がないと出願すらできないということもありますので、気になる大学の出願条件は早めにチェックすることが大切になってきます。

出願できる条件や合格できる要件などの「基準」を早めに知っておけば、成績やテストの点数が足りなくても、頑張って伸ばすための時間の猶予があるということにもなります。今は成績が足りないけど、「どうしても行きたい!」と思う大学に出合えれば、お子さまの勉強のモチベーションは否が応でも高まります。自分でもびっくりするような大学に合格、などということも夢ではありません。

 

海外大志望校はこうして選んだ!

●先輩保護者体験談●

■Saki N.先輩(アメリカ・デポー大学〔DePauw University〕)のおうちのかた■

子どもの主体性は大切ですが、親も海外大について調べて各大学の成績基準や応募要件を熟知し、常に客観的にサポートすることをおすすめします。そのためにも親子で何度か留学イベントなどに参加して、実際に大学の方の話を聞き、質問したり相談したりを繰り返すと良いと思います。


まとめ

 

先輩保護者の声から、運命の1校に出合うためのチェックポイントを5つ、ご紹介しました。各ご家庭の状況に合わせていくつかのポイントをチェックしつつ、最終的には留学資金との兼ね合いなども考慮して、お子さまも保護者の方も納得できる、「ここ!」という志望校を選んでいるようです。

ただ、志望校決定の最後の「決め手」と伺うと、お子さまの「この大学が好き!」という感覚的なものが大きいのも事実。多くの大学の中で、お子さまが体感した雰囲気から、「ここの学生になりたい」という強い思いが生まれたところが運命の大学になる、と言えそうです。

それはもちろん、国内の大学である可能性もあります。お子さまの理想の大学、運命の大学が国内でも国外でも、保護者としてその選択ができたこと自体を喜び、応援してあげたいですよね。

「進路の選択肢は世界に広がっている」という意識を持ち、「世界中の大学から選ぶ」という一工程を加えるだけで、「運命」を選び取った納得感や入学へのモチベーションは、計り知れないものになるはずです!


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