経営

株式会社ベネッセホールディングス

代表取締役社長COO 小林 仁

AI開発に強みを持つ「Hmcomm社」と資本業務提携 ~DX領域の商品・サービス・プログラム開発や業務効率の強化~ 「Benesse Digital Innovation Fund」第二弾出資が決定

 株式会社ベネッセホールディングス(本社:岡山県岡山市、代表取締役社長COO:小林 仁、以下:ベネッセ)はこのたび、"音"から価値創造を目指す、国立研究開発法人産業技術総合研究所発ベンチャーHmcomm株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:三本 幸司、以下 Hmcomm社)と資本業務提携契約を締結したことをお知らせいたします。

 ベネッセは、「コア事業の進化」と「新領域への挑戦」を中期経営計画で掲げ、それらの中心的な戦略として「DXの推進」を位置づけています。2021年春より、全社横断的にDXを推進する組織「Digital Innovation Partners(DIP)」を社長直下に構築し、2021年11月には、50億円の投資枠を持つ「Digital Innovation Fund(DIF)」を設立しました。DIFは、教育・生活・介護領域やDX関連ベンチャー企業への出資を行うことで、既存事業・サービスのさらなるDX推進と新規事業の共創を目指します。

 今回のHmcomm社への出資は、DIFの取り組みの第二弾となります。同社との連携を通じて、既存事業サービスのさらなる価値向上と組織のDX能力の向上を目指します。

 Hmcommについて

 Hmcomm(エイチエムコム)株式会社

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■事業概要

産総研発のベンチャー企業として、産総研独自の音声処理技術を基盤とした要素技術の研究/開発、ソリューション/サービスの提供を行う。音声処理プラットフォーム「The Voice」と異音検知プラットフォーム「FAST-D」を基盤とし、「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することにより社会に貢献する」を理念としている。データサイエンティストやエンジニアなど、AI開発にかかわる人材が多く所属。


資本業務提携の背景

現在、ベネッセグループは、「事業フェイズに合わせたDX推進」と「組織のDX能力向上」の2つのテーマを設定し、グループ全体のDX推進に取り組んでいます。Hmcomm社は、音により異常を検知する"異音検知システム"やAIによる自動応答・テキスト化ができる"音声認識・自然言語解析処理システム"のコア技術による「AI×音」の分野において強みを持つ企業であり、今後、ベネッセが目指すDX推進に大きく貢献頂けると確信し、資本業務提携する運びとなりました。

資本業務提携による今後の展開

■AI技術を用いた商品開発および業務効率・品質の向上
・Hmcomm社の高い専門性を持つエキスパートとベネッセ社内でデータ分析に取り組む共同プロジェクトチームを発足することで、「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」「学校向けアセスメント」「介護」など様々な事業におけるデータ利活用、AI 開発を推進・加速
・音声認識技術を活用し、コールセンターの業務効率および対応品質の向上

■社内研修プログラムの実施
・データ分析やシステム構築における、ベネッセグループのDX推進に寄与する、必要スキル獲得に向けた研修プログラムの企画・実施

協業にあたってのコメント

株式会社ベネッセコーポレーション
校外学習カンパニー戦略本部 データソリューション室 室長 國吉 啓介

BC人物.JPG一人ひとり、その人ならではの情熱や得意なことがあり、そこに寄り添うような、一人ひとりの成長を応援するような学びが、AIを活用することで、さらにアップデートできると考えています。高いAIの専門性のもと、新しい価値を生み出し、社会に貢献していくという想いをもつHmcomm社のみなさまと出会い、語り合うなかで、そういった商品・サービスを一緒に生み出せると確信しています。今回の資本業務提携が実現できたことを⼤変嬉しく思っており、これを通じ、より多くの方に喜んでいただける商品・サービスを生み出していきたいと思っています。

Hmcomm株式会社
代表取締役CEO 三本幸司

Hmc人物.png昨年より議論をさせていただき、当社の強みである"音のAI技術"のみならず、AI技術全般の専門性についても高くご評価いただくことができました。今回の資本業務提携締結により、ベネッセグループの「教育・生活・介護」分野でのDX推進を加速させる中心的なミッションをいただいたことは、Hmcomm社員一人ひとりの大きな励みとなっております。本取り組みを通じて、将来的には共同プロジェクトでの知見、実績をもとに社会全体のトランスフォーメーション実現に向けてベネッセグループと共に社会にインパクトのあるイノベーションを創出していければと考えております。


<参考>

ベネッセのDX戦略について

 ベネッセは、「コア事業の進化」と「新領域への挑戦」を中期経営計画で掲げており、その両者に関わる中心的な戦略として「DXの推進」を位置づけています。これまでもベネッセは企業理念である「よく生きる」を実現するため、デジタルテクノロジーを活用した提供価値の向上に長年努めてまいりましたが、0歳からシニアまで幅広い顧客に多様なサービスを提供するベネッセでこれまで以上にDXを推進していくために、2021年春よりDigital Innovation Partners(DIP)という組織を社長直下に構築。情報システム部門、人財育成部門、DX推進のためのコンサル部門が一体となることで、中期経営計画の実現を牽引しています。
 また、このような取り組みを評価され、ベネッセは経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「デジタルトランスフォーメーション銘柄」に教育・介護の事業会社としては唯一選定されています(2021年度は461社がエントリー、選定企業は28社)。

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Benesse Digital Innovation Fund(DIF)について

■設立の背景
DIP設立により、ベネッセグループでは様々な事業・サービスにおいて「データ・AI活用」「アーキテクチャ最適化」「デジタルマーケティング」「生産性向上・RPA」などといった領域でこれまで以上のスピードで進化を遂げつつある状況ですが、さらにベネッセのDXを加速させていくために、DIPと共にファンド機能を持つDigital Innovation Fund(DIF)を設立しました。50億円の投資枠を持つ「DIF」は、教育・生活・介護領域やDX関連ベンチャー企業への出資を行うことで、既存事業・サービスのDXのさらなる推進を行うとともに、ベンチャー企業との「新規事業の共創」を目指します。DIFからの出資・ベネッセとの協業などをご検討の企業様は、DIF運営事務局dif@mail.benesse.co.jpまで、ご連絡いただけますと幸いです。
DIFについて https://www.benesse.co.jp/fund/

■出資対象
・教育・生活・介護領域などにおいて、ベネッセグループとの事業上のシナジーが期待できる企業
・ベネッセが推進するDXに関連するサービスの企画・開発力などを有する企業
・ベネッセ関連領域にて革新的な技術・市場を持つ企業、もしくはその開拓が期待できる企業
■投資額
・5年総額最大50億円 (出資割合は数%~15%を想定)


(ご参考) DX関連のこれまでの発信

ベネッセグループの DX について

Digital Innovation Fundについて

ベネッセホールディングス 新中期経営計画 FY2021-2025

経済産業省・東京証券取引所が選ぶ「DX 銘柄 2021」にベネッセホールディングスが選定

ベネッセが「Digital Innovation Fund」を設立 投資枠50億円で教育・介護ベンチャーへの出資・協業を強化―11月より活動開始、コードクリサリス社・Hmcomm社への出資を予定―

最終更新日:2024年02月21日