安全インストラクター直伝! 「子供だけの外出」のときの防犯ポイント

学校の休校期間や長期休暇には、ご家庭の事情によってはお子さまだけで外出する機会もあることでしょう。そんなとき、子供の安全を守るためにしておきたいことを、安全インストラクターの武田さんに教えていただきました。
※「安全インストラクター直伝! 『子供だけの留守番』のときの防犯ポイント」もあわせてご覧ください。

【お話】
武田 信彦(たけだ のぶひこ)氏
安全インストラクター。市民目線で安全のコツを伝える「うさぎママのパトロール教室」主宰。講演やワークショップ、ラジオ、WEBなどを通して、各世代に安全のコツ、身を守るコツ、一般市民による防犯などについて楽しく、わかりやすく伝えている。「SELF DEFENSE 『逃げるが勝ち』が身を守る」(講談社)など著書多数。

子供に教えたい、外出時の防犯ポイント

 本来、防犯の基本は「子供だけの状態にならない」こと*1ですが、急な休校措置やご家庭の事情によっては子供だけで行動しなくてはならないケースもありえます。社会全体で子供を見守り、助け合う意識はもちろん必要ですが、各家庭での防犯対策も欠かせません。今回は「子供だけの外出」の際、お子さまに伝えておきたい防犯ポイントをご紹介します。
*1:詳しくは「安全インストラクターに聞く! 登下校や外出時の子供の安全を守るには?」をご覧ください。

○玄関のカギをかける。
外出するときには玄関のカギをしっかりかけること、そのカギを忘れず持って出かけることをくり返し伝えておきましょう。大切なことなので、出かけるとき目につく場所にメモを貼っておくことをおすすめします。おうちのかたとの連絡手段として携帯電話を使っている場合は、それも忘れないよう伝えておきましょう。

○「だるまさんがころんだ!」の動きでまわりに意識を向ける。
外に出たら、自分で自分を守ることが求められます。その基本になるのが、周りの人や車、自転車などに意識を向けることです。周りの異変にすぐに気づくことで、いち早く逃げるなど自分を守る行動がとれるようになるからです。前・横・後ろなど全方向へ意識を向けるには、「だるまさんがころんだ!」の動きがおすすめです*2。ひとりで歩くとき、信号待ちのとき、集合住宅の入り口やエレベーターの前、自宅の玄関でカギを開けるときなどには「だるまさんがころんだ!」の動きで身のまわりの安全を確認するよう伝えておきましょう。
*2:詳しくは「安全インストラクターに聞く! 子供が犯罪に巻き込まれないために~予防編~」をご覧ください。

○防犯ブザーを持ち歩く。
防犯ブザーは、自分の危険を周囲に「伝える」「逃げる」行動を助けてくれる道具です。子供が持ち歩ける唯一の防犯道具といっても過言ではないので、必ず身につける習慣をつけて。休校期間や長期休みなどランドセルを使わないときには外出用のかばんに付け替えるなどし、確実に持ち歩けるよう準備しておきましょう。

○近づいてくる人、ついてくる人からは離れる。
人の悪意は外見からはわかりにくいもの。花粉症やウイルスの感染対策などでマスクの人が増えている時期はなおさらです。その人の行動をしっかり見て、判断・行動することが重要です。特に、近づいてくる人、ついてくる人に気づいて不安を感じた場合には「迷わずすぐに逃げてよい」と伝えておきましょう。「気のせいかな?」「逃げると相手に悪いかな?」など思う必要はありません。

○あやしい声かけをされたら、すぐに逃げる。
登下校時の防犯対策で「いかのおすし*3」など、声をかけられても「ついていかない」「車に乗らない」と確認をしていることでしょう。「警察官だよ」「保健所の人だよ」など身分を偽るような声かけもありえるので、絶対に「ついていかない」「車に乗らない」ことが大切です。不安を感じたときはすぐに助けてくれる大人がいる所に逃げましょう。
*3:警視庁が考案した防犯標語で、「いか ない、のらない、おおきな声をだす、すぐ逃げる、しらせる」の頭文字をとったもの。

○逃げ込める場所を確認しておく。
「逃げる」とは、「助けてくれる人がいる場所まで急いで行く」ことです。あらかじめご家庭で、子供が行動する範囲の中で逃げ込めそうな場所を確認しておきましょう。休校措置期間中でも開いている公共施設や地域の店、子供になじみのある友達の家や習い事の場所などがおすすめです。

○不安なことがあったら、警察に連絡・相談をする。
防犯面で不安なことや気がかりなことがあったときには、おうちのかたに伝えるほかに、警察に連絡・相談をする手段があることを伝えておきましょう。連絡先は以下です。
・緊急時は110番
・相談したいときは、警察相談専用電話#9110番
・地域の警察署(場所を確認しておきましょう)

 お子さまの安全を守るには、普段からご家庭で防犯について話し合ったり、逃げ込める場所を決めておいたり、「だるまさんがころんだ!」の習慣を身につけたりなど、さまざまな準備をしておくことが大切です。また、保護者の立場として、買い物や犬の散歩のついでにさりげなく周囲の子供を見守ったり、あいさつをしたりするなどして、お子さまの安全を守る環境としての地域に広く目を向けてみるのもおすすめです。家庭や地域で互いに協力し合い、子供たちの安全をしっかり守っていきたいものですね。