「自己肯定感」を育むには、小学生の今が重要!

 日々成長していくわが子に、「逆境にめげず、いきいきと前向きに生きる力を身につけてほしい」と願っているおうちのかたは多いのではないでしょうか? その要となるのが「自己肯定感」。最近よく耳にする言葉ではないでしょうか? これは、ありのままの自分を受け入れ、自分を信じて生き抜くために欠かせない感覚です。詳しい内容について、カウンセラーの高木先生にお話を伺いました。

【お話】
高木 紀子(たかぎ のりこ)先生
公認心理師、臨床心理士。清泉女子大学非常勤講師。小中学校や高校のスクールカウンセラーも務めるなど、園児から高校生までの保護者と子供、両方の相談を請け負っている。共著に『親だからできる5つの家庭教育』(ほんの木出版)など。

「自己肯定感」って何?

 「『自己肯定感』とは、例えれば草花の根のように『自分を支える土台となるもの』で、『自分はこのままでいいんだ』とありのままの自分を受け入れたり、『自分は価値のある存在なんだ』『自分ならきっとできる』などと自分の価値や可能性を信じることができる感覚です」と高木先生。
 強風が吹くと、土の上の草花はいったん倒れてしまいます。しかし、根の部分がしっかり張っていればいずれ立ち直り、また新しい花を咲かせることができます。逆に根の部分が弱ければそのまま枯れてしまうことも。このように「自己肯定感」は普段は目に見えなくても、逆境におかれたときに「もうダメだ」とくじけてしまうか、負けずに道を切り開いていくか、大きな違いとなって表れます。生活するうえでも学習するうえでも、これからの未来を生きる子供たちにとって大切な感覚であるといえるでしょう。

自己肯定感が低い子供、高い子供の特徴は?

 自己肯定感が低い子供と高い子供には大きな違いがあります。小学生にありがちなシーンで、よく見られる様子を比較してみましょう。
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 自己肯定感の高い子供は「自分は価値のある存在だ」「自分はできる」と信じているので、進んで物事に取り組んだり、自分の意見や考えをきちんと表現したりできます。そうすることでまた経験が増えたり、評価してもらえるチャンスが増え、ますます自己肯定感を高めて積極的に行動できるようになる、という良いサイクルにのることができます。
 一方、自己肯定感の低い子供は「自分にはできない」「自分はダメだ」と感じていることが多いので、がんばるエネルギーがわきません。そのため、何事においても消極的で、すぐにくじけてしまいます。結果、同じ時間を過ごしていても経験を十分に積むことができず、いつももやもやしているなど、ますます自己肯定感が低くなる悪循環にはまってしまいます。

 こうした違いはどうして生まれるのでしょうか? 「『自己肯定感』はひとりで身につけることはできません。ことに人生経験の少ない子供にとっては『それでいいんだよ』『あなたが大切だよ』と自分を認めてくれるおうちのかたの支えはとても重要です。それが自己肯定感の高低に大きな影響を与えます」と高木先生は話します。「子供にとって親子関係は人間関係の第一歩。また、家庭で経験することは外で経験することのリハーサルであるとも言えます。そのため、親子で過ごす時間が多く、密度も濃い小学生時代は『自己肯定感』を育む重要な時期なんですよ」。
 となれば小学生の今、ぜひとも「自己肯定感」を育む関わり方を心がけていきたいものですよね。そのコツを、別記事「『自己肯定』」を育む関わり方~低・中・高学年別~」でご紹介しています。あわせてご覧ください。