安全インストラクターに聞く! 子供が犯罪に巻き込まれないために~「逃げる」編~

 子供の安全には万全の注意を払っていたとしても、「もしも犯罪やトラブルに巻き込まれたら...?」という心配はつきないもの。そんなときには「逃げるが勝ち!」です。そのために普段から心がけておきたいことを安全インストラクターの武田さんに伺いました。
「安全インストラクターに聞く! 登下校や外出時の子供の安全を守るには?」「安全インストラクターに聞く! 子供が犯罪に巻き込まれないために~予防編~」もあわせてご覧ください。

【お話】
武田 信彦(たけだ のぶひこ)氏
安全インストラクター。市民目線で安全のコツを伝える「うさぎママのパトロール教室」を主宰。講演やワークショップ、ラジオ、WEBなどを通して、各世代に安全のコツ、身を守るコツ、一般市民による防犯などについて楽しく、わかりやすく伝えている。「SELF DEFENSE 『逃げるが勝ち』が身を守る」(講談社)など著書多数。

「逃げる」にも準備が必要!?

 「犯罪やトラブルから身を守るためには、すぐに『逃げる』ことです」と武田さん。お子さまには普段から、少しでも「イヤだな」「ヘンだな」と感じたら、とにかく全力で逃げるよう伝えておきましょう。「相手に失礼かも」などと思う必要はありません。
 「とはいえ、安全に『逃げる』ためには少し準備が必要です。子供の体力には限りがあります。そのため、やみくもに逃げるのではなく、助けてくれる大人がいる場所、すなわち安全なゴールまで逃げきることが大切です」。
 そのためにも、日ごろの行動範囲にある「逃げる場所」を普段から親子でリストアップしておきましょう。
 「おすすめなのは、警察署や交番はもちろんのこと、学校や図書館、公民館といった公的な場所です。また、お店など仕事をしている大人がいる場所もよいですね。仕事をしている大人は人への対応スイッチが『on』の状態になっていることが多いので、いざというときてきぱきと助けてくれる可能性が高くなります。また、お稽古や習い事など、子供自身が行ったことがあり、子供を知っている大人がいる場所もおすすめです。住宅街なら『子ども110番の家』の表示がある家もチェックしておきましょう」。
 このような場所や普段よく会う地域の大人に対してあいさつを交わす習慣があれば、子供自身も助けを求めやすくなりますし、大人の側も進んで助けの手を差し伸べてくれます。
 また、「逃げるとき、周りに人がいるなら『助けて!』と、大きな声と身振りで伝えられるとなお良いですね。とはいえ、声を出そうと思ってもなかなか出ないときは、とにかく『逃げる』ことが優先です。逃げた先で、小さい声でよいので大人に『助けて』『怖いことがあった』と伝え、安全を確保しましょう」。

防犯ブザーの選び方、使い方

 「逃げる」ときに役立つのが防犯ブザーです。
 「防犯ブザーには、2つの効果が期待できます。周囲に危険を知らせる効果、もうひとつは、大きな音に相手がひるんでいる隙に逃げる時間をつくる効果です。ブザーを投げれば、相手の意識がブザーに向くので、ますます逃げやすくなります。そのため、防犯ブザーを選ぶときは、なるべく大きな音が出るもの、投げても壊れない丈夫なものを選ぶことをおすすめします。いざというとき、すぐ手が届くよう、体やかばんにつけ、キーホルダーなどですぐに着脱できるようにしておくとよいですね。『なんかヘンだな』と不安に思うことがあったら、すぐに手に持ちスタンバイしておくことができます。ブザーをいくつか買っておき、学校のかばん、習い事のかばんなどそれぞれにつけておくのも手です」。
 防犯ブザーは子供が持てる数少ない防犯グッズです。ぜひ身につけておきましょう。

 犯罪やトラブルに巻き込まれないよう、何かあったらまず「逃げる」。当たり前のようですが、いざというときに体が動かない、などということもありえます。スムーズに「逃げる」ことができるよう、普段から準備を整えておきたいものですね。
 また、武田さんのホームページ「うさぎママのパトロール教室」には、登下校時などにありがちな危険の回避術や護身術も紹介されています。ぜひ参考にして、親子で安全についての意識を高めてみてはいかがでしょうか? 

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