安全インストラクターに聞く! 登下校や外出時の子供の安全を守るには?

 登下校時や習い事の行き帰りなど、子供たちの安全を守るためにはどうすればよいのでしょうか? そのために保護者ができること、普段からしておきたいことについて、安全インストラクターの武田さんにお話を伺いました。

【お話】
武田 信彦(たけだ のぶひこ)氏
安全インストラクター。市民目線で安全のコツを伝える「うさぎママのパトロール教室」を主宰。講演やワークショップ、ラジオ、WEBなどを通して、各世代に安全のコツ、身を守るコツ、一般市民による防犯などについて楽しく、わかりやすく伝えている。「SELF DEFENSE 『逃げるが勝ち』が身を守る」(講談社)など著書多数。

大切なのは「子供がひとりにならない」こと

 「子供がいて、そこに犯罪行為につながる気持ちを持った人がいて、他に誰も人がいない。この3つの条件がそろったときに子供が被害に遭う犯罪は起きやすくなるといわれています。子供の安全を守るには、まずは『子供だけの状態にならない』ことが大切です」と武田さん。
 子供が成長し、行動範囲が広がると保護者から離れて行動することも増えます。そのようなとき気をつけたいのが、子供が「ひとりになる瞬間」です。
 「よく『危険な場所はどこですか?』と聞かれますが、どんな場所でも条件がそろってしまえば危険な場所になり得ます。時間帯についても同様で、それぞれの生活パターンによってお子さまがひとりになる時間帯は異なるのです。『あの道は危ない』『この時間帯が危ない』というのは、あくまで統計上の話。平均的な防犯情報は参考にしつつ、『わが家にとってはどうなのか』ということをお子さまと一緒に考えてみることが必要です」と武田さんは話します。
 親子で登下校の道を歩き、「ひとりになる瞬間」を洗い出したり、お子さま自身に「ひとりになるのは、どんなとき?」と聞いてみるのもいいでしょう。
 「大切なのは、『ここは大丈夫』などと『安全ゾーン』を決めないことです。例えばマンションのエントランスは、つい『ここまで来れば大丈夫』と思ってしまいがちですが、状況によっては他に誰もいない密室になってしまうこともあります。『ここは大丈夫』と思ってしまうと、心に隙が生まれます。同様に、『ここは危ない』という言い方も、『あちらの道は安全』と思わせてしまうことも。犯罪を起こそうとする人は、子供をよく観察していて、そうした心の隙を狙っています。子供たちが『いつでもどこでも気をつける』という感覚をキープできるよう、あえて『安全ゾーン』は決めないことを心がけましょう」。
 また、大人目線ではなく、子供目線でチェックすることも大切です。子供たちは思いがけない行動をとるもの。「え?こっちの階段を使うの?」「こんな路地を通っていたんだ...」などというのはよくあることです。お子さま目線で「ひとりになる瞬間」を洗い出していきましょう。

 お子さまのよく通る道を親子でチェックしたり、話し合ったりしているうちに、お子さま自身にも「ひとりにならないことが安全!」「ひとりになるときは気をつけよう!」という意識が生まれます。この意識がしっかり根づくよう、くり返し話し合ったり、道を一緒に歩いたりしながら、「子供がひとりにならない」方法を準備していきましょう。

「安全インストラクターに聞く! 子供が犯罪に巻き込まれないために~予防編~」安全インストラクターに聞く! 子供が犯罪に巻き込まれないために~『逃げる』編~」もあわせてご覧ください。