高学年に効く! 「効率学習ノート」のつくり方

 高学年は帰宅時間が遅くなり、学習内容も難しくなっているのに、家庭の学習時間がとりにくくなるとお悩みのご家庭も多いようです。そこで今回は、短い時間でも効率よく復習ができるノートのとり方をご紹介します。

【お話】
細水 保宏(ほそみず やすひろ)先生
明星学苑教育支援室長・明星大学客員教授・明星小学校校長。全国算数授業研究会元会長。子供が自ら考える力を伸ばす声かけで、小学生の自立支援を長年指導している。

ノートのとり方で、復習のスピードと質が変わる!

 高学年では、自分にとって復習しやすい方法を身につけておくことが大切です。そこでおすすめしたいのが、授業のときに、後から復習がしやすくなる、特別なノートのとり方をする方法です。
 「復習しやすいノートとは、ただ先生の板書を書き写しただけのノートではなく、あとから見直しやすいように、自分なりの工夫を加えたオリジナルの『MY効率学習ノート』です。例えば、学習の中での大事なポイントや自分がまちがえがちなところには、マークやコメントを書き加えておくなどしておくと、復習はその部分を見返せばよいので、要点を絞ったおさらいができるようになります」と細水先生。
 は、どんな工夫をすればよいのか、具体的な例をいくつかご紹介します。

復習に役立つ「MY効率学習ノート」工夫例
・教科書の何ページに載っているかを書いておく。
板書と一緒に、それに対応する教科書のページをメモしておきます。後でノートを見直したときに、わからないことがあればすぐに教科書に戻ることができます。

・ノートに答えだけを書くのではなく、問題も書き写しておく
見直しするとき、教科書で問題を確認する必要がないので、復習のスピードがアップします。

・解いた過程を消さずに残しておく
どう考えて計算したのか、また、まちがえた場合はどの過程でまちがえたのか、後から振り返ることができます。

・まちがえたところには、わかるように印をつけておく
□で囲んでおいたり付箋(ふせん)を貼っておいたりしてすぐにわかるようにしておき、そこだけ問題をやり直しできるようにしておくとよいでしょう。

・大事だと思うところにマークをつける
マークの色や形、かき方は、自分で好きなように工夫して、自分なりのオリジナルマークをつくるのがおすすめ。「自分だけわかる秘密のマークにしてみたら」などと促すと、子供は楽しく取り組めます。

・吹き出しでコメントを書く
例えばまちがえた問題に吹き出しで「くやしい」「なぜ?」と感想をひと言書いておくだけでも意識に残るうえ、あとから見直す目印にもなります。慣れてきたら、なぜまちがえたのか原因を振り返ってコメントや注意ポイントを書くとなおよいでしょう。また、まちがえたところだけでなく、自分でよくできたと思ったところにもコメントを入れるようにすると、やる気がアップし、自信もつきます。

 これらの例のうち、お子さまが「これならできる!」「役に立ちそう」と思えるものがあれば、ぜひ試してみてください。また、すぐにノートが上手にとれるようになるわけではありません。最初は、一緒にくり返しながらつくっていくことが大切です。

中学校での自立に向けて、
自分なりの「学習パターン」を身につけられるようサポートを

 「高学年では、自分なりの学習パターンを意識することが大切」と細水先生。学習パターンとは、くり返し取り組んで理解する、書いて覚える、声に出すことで身につけるなど、学習を定着させるための方法のことです。人によって、有効な方法はそれぞれ違うので、自分に合った方法が見つかるまで試行錯誤してみるのもよいでしょう。「『MY効率学習ノート』の工夫例」をいろいろ試しながら、お子さま自身が楽しく取り組めるもの、効果があると感じたものを続けていけばそれが自分なりの学習パターンとなり、確実に学習が身についていくようになると、細水先生は言います。
 授業のノートのとり方は、学校や先生によって指導法もさまざまです。小学校の低学年までは「ここを写しましょう」などと細かく指導する先生も多いかもしれませんが、学年が上がるにつれて指導されることは少なくなってきます。ましてや中学校では具体的に指導されることはなくなるので、高学年の今から「MY効率学習ノート」づくりを始めておくと、中学に向けても役立ちます。おうちのかたは、週に一度でよいのでノートをチェックして、お子さまの工夫を認めてあげてください。工夫のしかたが進歩していたり、効果が出てきたりしたらしっかりほめて、ノート学習の自立をサポートしていきましょう。