視点チェンジで、お悩み解消! ようこそ!"10歳"の反抗期

口答えにムカッ! 生意気な態度にもやもや...。そんな子供の反抗も、実は少し視点を変えるだけで楽しめるように。さっそくそのコツを見ていきましょう。

10歳は反抗の"しかた"が変わるとき

子供の反抗にとまどうこの時期。反抗の"しかた"の変化に目を向けることで、隠れた子供の成長が見えてきます。では、その変化はどのように表れてくるのでしょうか。

低学年まではだだこね反抗期 反抗は一時的で、理由もわかりやすい
泣く、すねるなど表情や態度に反抗がストレートに表れる一方、根は浅く一時的。保護者からも子供の気持ちがとらえやすく、反抗の理由もわかりやすい時期です。

10歳は反抗の"しかた" の転換期! 考える力が大きく育ち、反抗の言動にも大きな変化が
客観的思考、抽象的思考などが発達し、保護者の言うことに疑問をもつように。そのため、批判や反発などの態度が表れます。一方で保護者に頼る、甘えるなど矛盾した一面も。

高学年からは自立反抗期 反抗の理由が見えにくく、保護者は見守ることも増える
子供なりの世界をもち始める時期。保護者からは様子が見えにくくなり、反抗の理由もわかりづらくなります。子供の力を信じて見守る場面が増えていきます。

大人にとっての「反抗」は子供にとっての「自己主張」

自分なりの考え方をもつようになった子供は、徐々に家族より友達との関係を重視するようになり、社会への一歩を踏み出します。その新しい関係の中で身につけた考え方を試そうと、家庭の中で「自己主張」をするようになりますが、この自己主張が大人の目には「反抗」と映るのです。

しかし、この自己主張は自立したい気持ちの表れ。反抗的な言動にとまどったり驚いたりすることが増えるとはいえ、10歳の思考力は発達途上であり、まだまだ子供の考えも見えやすい時期です。

言動の裏に隠れた成長をいかに見つけるか、これが10歳の反抗期を楽しむコツといえるでしょう。

反抗期をエンジョイする3つの心得

1 意外な子供の言動は「おもしろがる」
子供の言動にムカッとしたら、まずは深呼吸。そして、言動の善しあしはさておき「こんなことも言えるようになったのね」など、言動の裏にある考え方や成長に目を向けておもしろがるのが関わりのコツです。

2 ときには子供に頼る
「子供をリードする」という意識を変えていく時期。「反抗する=独自の考えが育ってきた」と考えて、ときにはお願い事をする、得意なことを教わるなど、逆に子供を頼りにする機会をつくってみましょう。

3 対等な目線で会話を楽しむ
大人どうしが話をするように「会話を楽しむ」姿勢にチェンジを。「その考え、すごい」など、感じたことを対等に表現し合いましょう。大人扱いすることで子供も心を開き、互いへの理解を深めることができます。

おおらかに、でも真剣に向き合って

10歳の反抗はへりくつととれるものも多く、おうちのかたも感情的になりがちですが、成長に気づくために子供の主張に興味をもってください。

子供と向き合うときは、修正や説得を目的にせず、主張を受け止めること、そしてこちらの気持ちを伝えることを目的にしてみましょう。そうすれば、子供なりの考えや自力でがんばる姿など、裏に隠れた成長に気づくことができるはずです。

10歳の反抗期 シーン別エンジョイのコツ

シーン1 「宿題はやったの!?」と聞いただけなのに「わかってる! うるさい!」と暴言(怒)!
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わかっていることを先回りで指摘されて、「子供扱いしないで」という気持ちが表れてしまったのでしょう。「わかってたのよね。ごめんなさい」と明るく謝り、一人でやろうとした成長を感じ喜びましょう。

シーン2 子供だけの外食に「ダメ!」と言ったら、「〇〇ちゃんの家はいいのになんでうちはダメなの!?」
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意見を言い合えば成長を感じられることもあるでしょうが、「わが家の方針」を伝えておくことも大切な時期。会話にならないへりくつが続くようなら「ダメなものはダメ」と話を打ちきるなど、きぜんとした対応を。

シーン3 忘れ物をしたことを指摘しても生返事。わかっているのか、いないのか...
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「自分の行動に責任をもつ」ということを理解できるようになるのがこの時期。失敗を気にも留めていない場合には注意を促す声かけが必要ですが、最終的な判断は本人に任せ、責任を実感させて。

編集室より

反抗は、言ってみれば成長の証。カッとなったりショックを受けたりすることもあるかもしれませんが、「こんなことも言えるようになったのか」と、楽しんで向き合えるとよいですね。

【解説】
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吉川はる奈(よしかわ はるな)先生
埼玉大学教育学部教授。専門は保育学、発達心理学。保育教育現場での子供の発達について臨床相談に携わっている。二人の子の母。

イラスト:今井ヨージ

※この記事は、2022年10月に制作しています。新型コロナウイルスの影響による外出自粛等が続く場合、ご提案している内容が不適切となる場合もあります。その際は、お住まいの地域や個人のご事情等に合わせて、適宜、ご活用いただきますようお願いいたします。