教えて!赤ペン先生 「学校に行きたくない」と言われたとき、どうすれば?

夏休み明けはどうしても学校に行きたくない気持ちが大きくなりがちな時期でもあります。また、この時期に限らず、お子さまが突然「学校に行きたくない」と言い出したときの衝撃は、たいへん大きなものであると思います。「なぜ?」「どうして?」さまざまな思いが頭の中を駆け巡ってしまうでしょう。お子さまからのSOSをどのように受け止めたらよいのかについて考えてみました。

【お話】「赤ペン」河原先生
赤ペン先生歴8年。子どもたちに対して「まちがえるのは恥ずかしいことではない!」「どんどんまちがえましょう!」という想いをもちながら、子どもたちの解答を尊重し、大切なポイントがひと目でわかる指導を行う熱く優しい先生。

行きたくない気持ちの根底にあるのは「不安」

学校に行きたくなくなる経緯はいろいろあるでしょう。「友達とけんかした」「給食に嫌いなものが出る」など理由がはっきりしている場合もあれば、たくさんの原因が複合的に絡み合っている場合も多いかと思います。どちらの場合も、根底にあるのは「不安」です。夏休み明けの場合は、お休みの間ずっと一緒にいられたおうちのかたと離れる不安が大きいのかもしれません。それだけ家族で過ごした夏休みが楽しかったというふうに捉えることもできますね。

「気持ち」の聞き役に徹する

お子さまの「不安」を和らげるには、もやもやしたものを吐き出してもらうことが有効です。このとき大切にしたいのは、「何があったか」より「どう思っているか」。とにかく「気持ち」の聞き役に徹しましょう。早く理由を探ろうと先回りしてしまうと、お子さまの本当の思いにたどり着けないことがあります。
低学年のお子さまの場合は特に、複雑な気持ちを整理して説明することが難しいと思われます。学校に行きたくない理由にすぐ結びつかないような話に思えても、お子さまが日ごろ感じていることを思いつくまま口に出してもらうのがいいと思います。おうちのかたに気持ちを聞いてもらっただけで、お子さまの心はだいぶ軽くなっているはずです。

原因は「育て方」にはありません

学校に行きたくない原因は何だろう?と考える過程の中で、「育て方が悪かったのかしら」「言葉かけがまちがっていたのかしら」とご自分を責めてしまうことがあるかもしれません。
それは違う、と私は思います。私には三人子どもがおりますが、同じ方針のもと、同じ言葉を聞いて育っても、個性は完全にバラバラ、まわりとの関わり方も三人三様です。そしてそれらは成長とともに少しずつ変化していきます。
ある時点では「短所」に思えたところが、時間がたつと「長所」になったりするのです。「学校に行きたくない」と言い出すのは、おそらく人一倍、感受性が強いから。その繊細な感性は、将来きっとお子さまの長所に変わっていくことと思います。

ゆっくり心をほぐしてあげましょう

不安を抱えているお子さまにとって、唯一の「安全地帯」が家庭です。
お子さまのためにできることは、まず第一に安全地帯でゆっくり心をほぐしてあげることではないでしょうか。
大切なのは、学校に行くか行かないかではなく、お子さまが不安から解放され、また前を向いて進めるようになること。元気よく「行ってきまーす!」と飛び出していける日は必ずやって来ます。その日まで、安全地帯の管理人として、お子さまの「心の安全」をしっかり確保してあげましょう。