子供とバトルしない! 声かけ5つのルール

だらけがちなお子さまを見るとつい感情的になり、お子さまとバトルをしてしまうということはありませんか? 声かけのひと工夫で、お子さまの反応は変わります。

お子さまとの意識のズレがバトルの要因に

4年生の生活や学習習慣の乱れには、「暑さ・寒さで集中しにくい」「勉強が難しくなり、苦手意識が芽生える」といった要因があります。

一方で、複雑なことや実際に体験していないことでも、論理的に考えられるようになるなど心の成長も。また、反抗期の入り口でもあり、大人に対して批判的な目を向けるようにもなります。

おうちのかたからすると、これまでと同じように接しているのに、子供の態度が変わり、何を考えているのかわからなくなったと感じるかもしれません。

こうした意識のズレにとまどい、つい感情的になってしまうこともあるかもしれません。しかし、タイミングや言い方が変われば、受け取るお子さまの気持ちも変わるものです。

心も大きく変わるこの時期のお子さまへの声かけで、意識したい5つのルールをご紹介します。1つを意識するだけでも、お子さまのやる気アップにつながりますよ。

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この時期の声かけ 5つのルール

ルール1:子供の心にゆとりがあるときに
夢中になっていることを否定せず、尊重することで、子供の中に話を聞き入れる気持ちのゆとりが生まれます。

ルール2:ゴールまでの見通しを自覚させる
子供には子供の都合があります。見通しを伝えることで、「いつならできそうか」を自分で考えられます。

ルール3:強制よりも「一緒にやろう!」
できていたことでも、疲れるとできなくなることが。おうちのかたがサポートして軌道に乗せるのも手です。

ルール4:子供の考えや事情を聴くようにする
「散らかっている」などと思うのは大人の見方。子供自身の考えや希望を聴くことから始めましょう。

ルール5:押してダメなら引いてみる
まずはひと呼吸おいて気持ちを静め、一歩引いてみましょう。子供も気持ちを表しやすくなるかもしれません。

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次に、4年生にありがちなシーン別に、ルールの実践例を解説します。

シーン1:テレビに夢中でいつまでたっても勉強しない

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共感したうえできっぱりと伝える

好きなことに夢中になったり疲れたりしているときは、なかなか勉強モードに切り替えられません。厳しい言葉で無理にやらせようとするのはバトルの元。子供の心にゆとりがあるときに声かけしましょう。

もしくは、まず「おもしろそうだね」「疲れたよね」と 気持ちに寄り添うことで、子供の心にゆとりをつくりましょうそのうえで、「じゃあ区切りがついたら勉強しよう!」ときっぱり伝えると、素直に聞き入れられます。

シーン2:学習リズムが崩れ、自分から勉強に取り組まない

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目標や見通しが見えると自分から学習しやすくなる

目標を意識して時間の使い方を決める力を少しずつ育みましょう。「勉強を始める時間」など、ゴールまでの見通しを自覚させることで、自分から勉強に取り組みやすくなります。余裕をもって見通しが立てられるよう、声かけは早めに

ギリギリになっても取り組まないときは、「勉強する時間は今しかない」と気づかせる声かけを。「習慣が定着するまでは、予定どおり取り組んだらゲームをしてもOK」などの楽しみを目標にがんばらせるのも1つの方法です。

シーン3:寝る時間になっても明日の準備をやっていない

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まだまだ見守りが必要。様子を見てサポートを

自立が始まる4年生ですが、一人でできるようになったからと手を離してしまうと、とたんにできなくなってしまうことも。

強制よりも「一緒にやろう!」の声かけで、ときには口を出したり手を出したりすることが必要です。その際、上から命令するような言い方では反発を招くことがあるので要注意。

サポートする場合は、「今週だけ」と期限を区切る、「明日からは一人でできるね」ときっぱり伝えるなどして、様子を見て少しずつ手を離しましょう。

シーン4:片づけをせず部屋がぐちゃぐちゃに

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言い分を聴くことで解決策が見える場合も

要求を一方的に伝えるのではなく、子供の考えや事情を聴くようにすることが大切。そのうえでどうすればいいかを相談して。

もしくは、子供は片づけ方がわからないだけかもしれません。箱を用意して、「まず大事な物をここに入れよう。お母さんは触らないから」と気持ちや大切な物を尊重しつつ片づけの方法を提案するなどすると、子供が自分から行動できます。

シーン5:話しかけても生返事。ちゃんと話をしてくれない

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口だと感情的になるなら文字にして伝える

イラッとしても、真っ向から責める、他者と比べて否定するなどは逆効果です。無理に話させようとすると心を閉ざしたりバトルにつながったりするので、押してダメなら引いてみる対応を。

会話でコミュニケーションがとりにくいと感じたら、子供と「交換ノート」を使って、お互いの気持ちを伝え合うのも一案です。文字にすることで冷静に言葉を選ぶことができます。

編集室より

声をかけるタイミングや言い方しだいで、お子さまも素直に聞き入れることができます。それでも感情的なバトルになってしまうこともあるでしょう。そんなときは、素直に「ごめんね」と伝えることも大切ですね。

【解説】 浅川陽子(あさかわ ようこ)先生 江戸川大学メディアコミュニケーション学部こどもコミュニケーション学科教授。長年小学校教諭を務め、子供の発達に応じた指導に定評がある。著書に「ことばの生まれ育つ教室―子どもの内面を耕す授業」(金子書房)他。
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イラスト:キムラみのる

※この記事は、2021年6月に制作しています。新型コロナウイルスの影響による外出自粛等が続く場合、ご提案している内容が不適切となる場合もあります。その際は、お住まいの地域や個人のご事情等に合わせて、適宜、ご活用いただきますようお願いいたします。