「自分で考える力」を育てる3つのサポート術

高学年以降の学力の伸びは、「自分で考える力」が身についているかどうかで違ってきます。この力を4年生のうちに育むため、夏のうちに取り組みたい以下の3つのポイントについて、ご家庭でできるサポートをご紹介します。

-------------------
(1)おさらい...ニガテに気づき、振り返る方法を身につけさせる
(2)宿題...好奇心を育み、失敗から学ぶ体験の機会にする
(3)+αの学び...英語やプログラミング的思考など、将来必要な力のきっかけにする
-------------------

サポート(1) おさらい
自分のニガテなところ、できなかったところに気づけるよう、振り返る時間をつくる

【解説】「チャレンジ4年生」編集責任者 堺 理恵子

解いて終わりにせず、振り返り学習を習慣に
4年生の学習では、抽象的な内容が加わることにより、つまずきを感じたりニガテを意識したりするお子さまも増えてきます。問題を解いて終わりにせず、自分のニガテなところやまちがえたところを振り返りましょう。

まちがえた問題は見直し・解き直しをすることが、深い理解につながります。もし、これまでお子さまが問題を解きっ放しにしていたのなら、まずは、まるつけを促し、何をどうしてまちがえたのかを意識できるような声かけをしてください。

夏の間に自分の答えを振り返る行動を具体的にやってみることで、「こう解けばいいのか」とやり方がわかります。

サポートポイント1:振り返り学習の方法を伝える
問題を解く→まるつけをする→まちがえたポイントを見直す→解き直す→再度まるつけをする、というのが振り返り学習の基本サイクル。最初のうちは、「どこでまちがえたのかな?」などと声をかけて一緒に振り返りを。

サポートポイント2:"なぜ"できたか・できなかったかを問いかける
"何"ができた・できなかっただけでなく、"なぜ"できたか・できなかったかを意識することが、得意を伸ばしニガテを克服することにつながります。「どうしてこう考えたの?」と理由を意識できるような言葉をかけましょう。

サポート(2) 宿題
自由研究で子供が興味をもったテーマを選び、試行錯誤する経験を積む

【解説】ベネッセ教育総合研究所顧問 深海龍夫(ふかみ たつお)先生

興味をもったことなら主体的に取り組める
夏休みの自由研究のテーマを、悩んだ末におうちのかたの考えで決めたり、失敗しないように先回りして導いたりしてしまうこともあるかもしれません。

しかし、自由研究は自分でテーマを決め、方法を考え、試行錯誤しながら、自分なりにまとめるもの。その過程で、主体的に学ぶ力や、軌道修正する力、最後までやりきる力が養われます。

子供は、好きなことや身近にある不思議なことなら、自ら「知りたい」と思うものです。自分でテーマを選ぶことでやる気も高まります。また、失敗しても、なぜ失敗したかを振り返り、次はこうしようと考えることが力になります。 こうした挑戦は、子供の「自ら学ぶ力」を伸ばしてくれるはずです。

サポートポイント1:好きなこと、興味をもてることを見つけるきっかけをつくる
お子さまと過ごす日常の中で、「〇〇はなんでだろうね?」と身近な疑問を投げかけたりして、お子さまが「知りたい」と思える物事に出合うきっかけをつくりましょう。

サポートポイント2:失敗を責めず、プロセスを認める
失敗はお子さまの力をさらに豊かにします。「どこがよくなかったのだろう?」「ここのところが直すポイントかもしれないよ」など、試行錯誤を促すような、プロセスに目を向けた声かけをしましょう。

サポート(3) +αの学び(英語)
子供が好きなことを通して自然に英語にふれられる機会をつくる

【解説】ベネッセ教育総合研究所  加藤由美子

楽しい、おもしろいと感じることが大切
小学5年生からは、「聞く」「話す」力を本格的に育成します。その前提として大切なのは、英語でのコミュニケーションへの意欲言語・外国文化への関心などを深めること。

4年生では、お子さまが好きなことや身近に感じられることを通して、「英語は楽しい」と感じることが大切です。好きな遊びやスポーツ・文化に関するテレビ番組やインターネット動画の英語版などで、英語にふれる機会をつくるとよいでしょう。

サポートポイント:子供が英語に興味をもてるような接点をつくる
映画が好きなお子さまなら、日本語で内容を理解している映画を英語音声で一緒に見てみる、野球が好きなお子さまなら大リーグのテレビ中継を一緒に見てみるなど、子供が興味のあることから自然に楽しめるような英語との接点を用意しましょう。

サポート(3) +αの学び(プログラミング教育)
身のまわりの物事のしくみに注目できるような関わりを

【解説】ベネッセコーポレーション プログラミング教育担当 後藤義雄

将来必ず必要になる論理的思考を育てる
プログラミング教育とは、コンピュータを理解し、上手に使って課題を解決するために論理的に考える、「プログラミング的思考」を育てること。小学校では、各教科の理解を深めるためにも活用されます。

現代社会はあらゆるものにプログラミングが使われていて、そこに気づくことも目標。お子さまが身近で活用されているプログラミングに目を向けられるよう導くことが、ご家庭でできる第一歩です。

また、2020年度から一人1台パソコンやタブレットがある環境での学習が始まりつつあります。プログラミングに限らず、パソコンなどを普段から使って操作に慣れておくことも、ご家庭で意識できるとよいですね。

サポートポイント:「どうなっているんだろうね」と問いかける
例えば、エアコンが設定温度を保つよう運転を制御するのにもプログラミングが使われています。「どうやって温度を保っているんだろうね」などと問いかけることで、物事のしくみに意識が向き、自ら調べたり作り方について考えたりするきっかけになるでしょう。

編集室より

夏は、興味を広げる体験にトライするチャンスのとき。おうちのかたのサポートで「自分で考える力」を育み、お子さまの秋からの伸びにつなげていきましょう。

(クレジット)イラスト:熊本奈津子

※この記事は、2021年4月に制作しています。新型コロナウイルスの影響による外出自粛等が続く場合、ご提案している内容が不適切となる場合もあります。その際は、お住まいの地域や個人のご事情等に合わせて、適宜、ご活用いただきますようお願いいたします。