中学受験「する覚悟」「しない覚悟」

<教育・進路情報>編集室 より

中学受験「する覚悟」「しない覚悟」
小学生保護者の悩みは深い

新たな学年がスタートしましたね。新しい環境になれるために子供たちもはりきっていることでしょう。
少し前ですが、2月中旬、都内某所で2020年度中学入試の分析報告会が開催されました。小学生の子供がいる家庭で、特に首都圏に住んでいる場合、「中学受験」なんて全く興味なし! とはいいづらいのが本音ではないでしょうか。
毎年、さまざまな観点から分析報告が行われますが、ここ数年著しいのは、大学入試改革の影響です。中高一貫校の高校からの募集が停止されるケースも増え、高校入試・大学入試の不安から、中学入学時点で進路の道筋を整えたいと考えるのは無理からぬことでしょう。しかし、中学受験といえば、経済的な負担や、塾通いなどで小学生に何年も受験勉強を強いるのか、という思いもぬぐえません。
中学受験を志す家族の様子はテレビなどで見ることもある一方、中学受験をしないご家庭の思いを聞くことは、それほど多くありませんが、「進研ゼミ小学講座」を受講されている保護者のかたから、印象的な言葉を伺ったことがあります。
それは「中学受験しない覚悟」です。

「受験しない覚悟」が決められない

中学受験は「する」と決めればやることはある程度決まります。一方、「しない」と決めた場合にどうすればいいのか、「受験しない覚悟」をどこで決めればいいのか。「受験しない」ということは、多くある選択肢のひとつを切り捨てることでもあります。子供の可能性を狭めてしまうのはもっとも避けたいことのひとつですから、「しない覚悟」を決めるのはなるほど難しいことでしょう。
実は「進研ゼミ小学講座」にはオプション教材として、私立・国立中学、公立中高一貫校を目指す方向けの教材もあります。そうやって幅広く小学生の進路・進学を見てきた編集室が感じることは、「する覚悟」も「しない覚悟」も、大人が決めることではないのかな、ということです。
原点に立って考えてみれば、中学受験を「する」も「しない」も、子供たちのためのことです。つまり、一番大切なのは、何よりも「子供自身がそれを望んでいるか?」ということ。
中学受験をサポートする現場でときどき残念なのは、保護者がまず中学受験をすることを決めて、子供をその方向になんとしてでも向かわせようとしている場合もあることです。最近は、「教育虐待」という言葉まで聞くようになりました。
幸いなことに、「進研ゼミ小学講座」で中学受験を目指すかたの多くは、まず子供が受験したい気持ちをもって、そのうえで難しい学習に取り組んでほしい、というかたがほとんどですが、塾などでは、どうやって子供を親の望むように動かしていくか、といったような言葉も聞かれることがあります。でもそうやって子供を思い通りにすることが、本当に子供のためになることだとは限りませんよね。
もちろん、いい高校・大学に行くことは、将来の可能性を広げるためにわかりやすい選択肢です。でも、それが本当にその子に合った進路なのか、常に見守っていくことが大切なのではないでしょうか。
中学受験を「する覚悟」も「しない覚悟」も、子供としっかり向き合って、どのような進路に向かうにしろ、とことんその意志を尊重して「見守り続ける覚悟」、なのかもしれません。

※<教育・進路情報>編集室では、小学生をおもちの保護者のみなさんの関心が高いテーマについて、不定期に連載記事を掲載していきます。

進研ゼミ小学講座 <教育・進路情報>編集室

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