学生が成長できる環境を実現すべく、分野を問わず多様な改革を推進する関西学院大学。
ここでは、ＡＩ教育、入試および理系学部の改革、キャリア支援を中心に紹介します。
「ＡＩ活用人材育成プログラム」が文部科学省認定の取り組みに
ＩＴが暮らしやビジネスを大きく変えるデジタルトランスフォーメーション（ＤＸ）の時代において、カギを握る技術の一つが人工知能（ＡＩ）です。
本学はこのような時代の変化にいち早く着目し、2019年度から「ＡＩ活用人材育成プログラム」をスタートさせました。
同プログラムが育成をめざすのは、社会やビジネスの課題を、ＡＩを活用して解決する人材。
それは、業種や職種を問わず、これからの時代において中心的な役割を果たす人材です。
そこで同プログラムは、文系・理系の垣根を越えて全学部の学生を対象として開講しています。
学生の間でも評価は高く、初年度に２４０人だった受講希望者は、2021年度は２１００人にまで拡大。
同年度からは入門３科目をバーチャルラーニング化し、希望者全員が受講できる環境を整えました。
なお同プログラムは教育内容が評価され、文部科学省の「数理・データサイエンス・ＡＩ教育プログラム認定制度（リテラシーレベル）」の認定を受けています。
入試改革で受験機会を拡大ＫＳＣでは施設の充実が続く
成長やチャレンジへの意欲に満ちた学生を受け入れるために、入試改革も進めています。
2022年度一般選抜入試では、共通テスト利用入試に「７科目型」を新設。
国公立大学志望者が受験しやすい制度にしました。
また、全学部で２月１日と２日の両日にわたって受験が可能になりました。
2021年に神戸三田キャンパス（ＫＳＣ）に新設された理系４学部では、「総合型（３科目均等配点）」と「数学・理科重視型」の二つの方式を設置。
得意科目を活かして受験することができます。総合型選抜では、高校時代の探究的な活動における頑張りを評価する「探究評価型入学試験」を設けています。
ＫＳＣでは、リニューアルされた総合政策学部も加わって、学部の垣根を越えたボーダーレスな学びを展開。
特に、ＳＤＧｓの重要なテーマである「持続可能なエネルギー」の一大研究拠点となるべく、先端的な研究が行われています。
さらに、2022年８月には天体観望ドームを備えた新棟が竣工、2025年春に向けてインキュベーション施設と学生寮を合わせた複合施設の建設を計画するなど、さらなる環境の充実が進められています。
デジタル技術を活用することで「人」によるキャリア支援を強化
コロナ禍が就職活動にも大きな影響を及ぼす中、本学は全国１位となる実就職率を達成しました。※ 1
高い実績を支えた要因の一つが、学生の質問にＡＩが自動回答する「ＫＧキャリアチャットボット」と、動画による活発な情報提供を行う「ＫＧキャリアチャンネル」です。
※ 1 2021年3 月卒業生実績。卒業生5,000 人以上の大学における実就職率。大学通信調べ
これらのデジタル技術による支援を活用することで、キャリアセンター職員は従来以上に学生個人への支援に注力できるようになりました。
個人面談では、「なぜその仕事がしたいのか」「どんな学生時代を送ってきたのか」などのより本質的な問いを、学生と共に掘り下げることが特徴です。
これにより、志望動機などを的確に表現できることに加え、より満足度の高い就職が可能になっています。
学生と教職員が一体となって「Mastery for Service」を体現
長引くコロナ禍で大学教育の現場が大きく揺れ動く中、本学は「一人の退学者も出さない」という方針を掲げています。
そのための具体策として、卒業後に年収が４００万円に達するまで返済が猶予され、利子も発生しない「関学ヘックス（ＨＥＣＳ）型貸与奨学金」を導入しています。
キャリアセンターも「一人ひとりの学生の不安に寄り添おう」という方針の下、従来にも増して個別アプローチを強化してきました。
関西学院大学のスクールモットー「Mastery for Service（奉仕のための練達）」は、「社会や他者に貢献できる人になるために、自身を高めていこう」という意味で解釈されます。
学生のみならず教職員もスクールモットーを共有し、学生のために変革へ挑んでいく。
大学全体が持つその姿勢が、学生の成長を示す様々な数値となって表れているといえるでしょう。
（談／関西学院広報室）
