志望大合格に向け、夏は基礎力をしっかりと鍛える時期。
夏に揺るがない基礎力をつけておくことが、秋からの伸びにつながります。
この夏、受験生のお子さまがどのように学習を進めるべきか、環境が大きく変わった2021年度入試で合格した先輩の体験談もふまえ、紹介していきます。
夏前の面談で決めた志望大を目標に、夏に何をするか計画を立てる
受験生の多くは、夏前の三者面談で志望大を決定するため、夏休みくらいから一気に本気モードに入ります。
ただ、時間も限られているため、闇雲に勉強しては大きな効果は期待できません。
そのため、夏に何をするか、しっかりと計画を立てる必要があります。
まずは志望大と現在の学力のギャップや、苦手な科目・単元などを、これまでの模試などから把握し、優先してやるべきことを決めていきましょう。
先輩の声
夏前は志望大が決まらない焦りで本気で打ち込めずにいました。夏休みの三者面談で第1志望大を明確に決めてから、受験が現実味を帯びて本気で取り組めるようになりました。
(秀明大 学校教師学 M・O先輩)
前半は基礎を固め、後半は基礎的な応用力を身につける
受験勉強に本気になり始めた受験生は、まだ基礎力が十分ついていないことが多いもの。
いきなり実践問題に取り組んでも、理解が進まず、効率はよくありません。
遠回りに思えるかもしれませんが、夏は基礎固めを最優先に考えましょう。
また、単純な基礎固めではなく、夏休みの前半・後半で少しやり方を変えてみるのもおすすめです。
具体的には、夏休み前半は、苦手やあやふやな基礎知識を総復習して基礎的な知識をしっかり押さえ、後半はその知識を使う基礎的な応用問題に挑戦し、秋からの過去問演習などの土台を作ると良いでしょう。
先輩の声
夏休みの最初に過去問に1年分だけ取り組み、つまずいた分野を中心に苦手潰しに取り組んだら、自分に必要な基礎を効率よく復習でき、出題傾向もつかめました。
(名古屋大 情報学 N・H先輩)
3つの習慣で計画をやりきる
志望大合格のための計画を立てたら、調整しながらやりきることが大切です。
そのためには、以下の3つの習慣を意識してみるよう、お子さまにお声がけください。
1 生活習慣
まずは起床・就寝時間は固定し、規則正しい生活を送ることを心がけましょう。
心身のリズムを整えるだけでなく、勉強時間の見通しも持ちやすくなります。
2 学習習慣
決めた時間に机に向かう学習習慣を身につけ、毎日の学習をこなしていきましょう。
あまり無理な計画を立てると、机に向かうのが苦しくなってしまう可能性があるので、注意しましょう。
3 リフレッシュでやる気キープ習慣
ずっと勉強ばかりでは、息が詰まってやる気の糸が切れてしまいます。
本を読む、運動するなど、お子さまなりにリフレッシュできる「やる気が続く習慣」も取り入れるようにしましょう。
先輩の声
夏休みも学校が開いていたので、学校で勉強しました。生活リズムも崩れないし、集中しやすかったです。また、友達も来ていたので励みになりました。
(茨城大 教学 M・N先輩)
最後に、受験生が夏にやるべきこと、やってはいけないこともご紹介します。
先輩データからわかる! 勝負の夏の分かれ目
やるべきこと
・志望大の過去問で傾向を知って戦略を立てる
・焦らず基礎・基本を固める
・単語など、暗記ものをコツコツ続ける
やってはいけないこと
・焦っていろいろな新しい参考書に手を出す
・周囲に惑わされ、基礎をやらずに難問に挑戦
・ニガテをズルズルと後回しにする
受験生にとって、夏休みの過ごし方が勝負の分かれ目と言っても過言ではありません。
学習内容のサポートは難しくても、計画や習慣づくりのサポートはご家族も取り組みやすいはず。
ぜひ、参考にしてみてください。