文理選択とは、お子さまが将来「文系」「理系」のどちらに進むのかを選択することです。
高校にもよりますが、多くの高校で、高1の秋までに行い、高2から「文系」「理系」コースに分かれたり、履修科目を決定したりします。
保護者の方の中には、「高校生になったばかりなのに文理選択はまだ早い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、早めに進路を考えることは、とても重要なことです。
今回は、後悔しない文理選択の進め方についてお話しします。
最近の大学・学部選びの特徴
2020年度入試では大卒者の就職内定率の高まりなどを受け、心理学、歴史学等の人文科学系統、国際関係学系統が人気を集めたほか、理系では理学系統、工学系統に志願者が集まっていました。
しかし2021年度入試では、新型コロナウイルスによる渡航条件や就職条件の変化を受けてか、国公立大、私立大ともに語学・国際関係学系統での志願者数の減少幅が大きくなりました。※1
一方で国公立大では、法、総合科学、保健衛生、薬学系統で昨年度より多くの志願者が集まりました。※2
※1 ※2 2021年3月5日時点 進研アド集計データより
就職につながる文理選択にすべき?
このように、大学・学部選びは景気や就職のしやすさなどに左右されやすいと言えます。
それでは、景気や就職のしやすさなどを考慮して、大学・学部選びや文理選択を行うのが良いのでしょうか?
結論としては、お薦めしません。
理由としては、①現在の社会や就職状況と大学を卒業する4年後では様相が異なる可能性が高い、②安定した仕事に就くことがゴールではなく、就職後も成長し続けることが求められる、ためです。
表面的なメリットによる文理選択ではなく、お子さまの意志や使命感に基づいて文理選択を行うことが、より将来につながると考えられます。
そして、大学では文系学部・理系学部を問わず、文理融合の知識を身につけていくことが大切になります。
ここが大切!文理選択
最も大切にしてほしいこと、それはお子さまがどんな将来を歩みたいかです。
将来やりたいことについて、この段階で結論を出すことは簡単なことではありません。
だからこそ、社会で起きていることやその問題点、疑問点に目を向け、自分自身が社会で何を実現し、どんな価値を生み貢献したいのかを考え続けることが大切です。
そして、保護者の希望を押しつけるのではなく、お子さまの考えていることやおもいを受け止め、一緒に将来について考えていくことが、文理選択そして大学・学部選択を有意義な機会にしていくことにつながります。
広い視野でお子さまのサポートを
最後に、これからの時代は変化の大きい、答えのない時代だと言われています。
とくに昨年は時代の変化を実感した方も多いのではないでしょうか。
今まで聞いたことがないウイルスの世界的流行など、これまで想像もしていなかったことが起こる社会の中で、いまの高校生は様々な事象や課題に挑戦していくことを求められるようになるでしょう。
だからこそ常に学び、成長し続けようとする姿勢が重要なのです。
「理系に進んだ方がつぶしが効く」、「文系の方が就職しやすい」という近視眼的な思考ではなく、将来実現したいことにつながる文理選択ができるよう、ぜひ保護者の皆様が広い視野でお子さまをサポートしてあげてください。
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