1月16・17日に実施された『大学入学共通テスト』の第1日程。
受験生に「初の共通テストを実際に受けた率直な感想」を教えていただき、前回の記事ではこのような意見が多かったことをお伝えしました。
◆問題の情報量・文章量が増えた→時間配分がポイントに
◆基礎知識の応用が試される
◆出題傾向や難易度は各科目でバラつきあり
◆英語の出題形式が大きく変わった
まだチェックしていない保護者・お子さまは、初めて実施された試験の受験直後の声を知ることができる貴重な機会なので、ぜひご覧ください。
Check!>【受験直後の生の声】初めての共通テストは〇〇だった!
第2弾となる今回は、『共通テストを受けてみて、やっておいてよかった、やっておけばよかったと感じたこと』と『後輩へのメッセージ』を紹介します。
実際にどんな対策が有効なのかがわかります。また、これから受験勉強に臨むお子さまの心の支えになるメッセージもありますので、ご覧いただくようお伝えください。
やっておいてよかったこと&やっておけばよかったこと
予想問題をやったこと、ただし予想外の形式もあると心得る
まず、多くの受験生が挙げてくれたのは、予想問題をこなしたことでした。
受験生I.Mさん
学校の先生にセンターの過去問より予想問題集をやった方がいいとアドバイスをいただき、それを実践したことが本当に良かったと思います。
試行調査と変わっていたせいで同じような問題はあまり出ませんでしたが、センター過去問では養えない思考力がついたと思います。
初めての共通テスト。受験生にとっては、過去問がない未知の試験に挑むことになるため、試行調査や予想問題は慣れるための良い素材になったようです。
ただし、前回の記事で触れたように、思考力や判断力が問われる共通テスト型の問題が出題されたかどうかは、各科目でバラつきがありました。
英語のように試行調査や予想問題ではあまり見られなかった出題形式となった科目もあります。
受験生おんせんさん
あまりに共通テストの形式に特化しすぎた勉強をしないほうがいいと思った。事柄との因果関係を念頭に置いて、基本的なことを抑える勉強をすべき。
予想問題などに慣れ過ぎてしまい、本番での出題形式の変化に対応できない人もいたので、多様な形式の問題を解いて対策をしていくことも有効になりそうです。
基礎固めができていれば、対応できる
出題形式の変化に対応するためには、やはり基礎がしっかりしていることが重要です。
受験生NMさん
どの教科も基本ができていないと解けないので、最後の最後まで公式集や文法を見返していました。基礎を固めていたことで、どんな問題も慌てずに解くことができました。
受験生AKさん
基本的な知識を頭に入れておくことで、問題の形式が違ってもある程度は対応できたので、基礎知識を詰めておいてよかったと思います。
思考力や判断力が問われているからこそ、基礎をしっかりと理解していれば、その応用にも対応できるというわけですね。
長文を読む練習や時間配分の練習
前回の記事では、共通テストは問題の情報量や文章量が増えたという意見も多かったですが、それに慣れるための長文読解が役立ったorやっておけばよかったという声も。
受験生めいさん
問題文の長い問題を読む練習。共通テストは文章量がとても多かったので、普段から文章を読む練習をしていて良かった。
受験生s.shrさん
共通テスト対策の問題集や模試だけではなく、色んな長文にも触れておくべきだった。
また、情報量や文章量の増加で、これまで以上に時間がかかるようになったため、時間配分の練習も効果的だったようです。
受験生T.Mさん
共通テスト型の問題演習で、時間を意識したことです。資料問題に対応できたので、すごく良かったと思います。
時間配分とは少し異なりますが、直前に本番と同じ時間割で予想問題を解いたことが役立ったという意見もありました。
受験生Y.Hさん
私は、共通テスト本番1週間前に、本番と同じ時間割で進研ゼミの共通テスト予想問題を解いたことがよかったと思いました。
共通テストは休憩時間が長いので、その時間をどのように使うかとか、昼食の後は眠くなってしまうので本番は昼食を少なめにしておこうとか、実際に本番の時間割通りにやってみることで、得られるものが多くあり、本番は落ち着いて臨むことができました。
お子さまは模試を利用して試験慣れの練習をしていると思いますが、直前に同じ時間割で過ごすことで、あらためて注意すべきことなどに気付けますし、本番で焦る要素を減らすことができます。
直前期には、一度同じ時間割で過ごすことをお子さまにお勧めください。
そのほか挙がっていた特徴的な声
勉強法でよく挙げられる、模試や演習問題で間違えた問題をまとめたノートが役立ったという声も多くありました。
受験生Y.Tさん
自分が過去に間違えた問題をまとめたノート。おかげでまとめておいた範囲については、同じミスを繰り返さなかった。
これから受験生になるお子さまにとっては、進研ゼミの教材で役立つものが何かも気になると思いますが、『大学受験チャレンジ』が役立ったという意見が多くありました。
受験生K.Kさん
『大学受験Challenge』の基礎力養成編は、やってよかったと一番思える教材です。
コミカルで印象深い映像と簡単な講義によって、分野全体の理解がとても深まりました。
1~3月号の直前対策、入試会場に持ち運べるコンパクトさで各科目の頻出知識を確認できる『共通テストFinalチェック』が役立ったという声も。
また、『先輩ダイレクト』を利用して、先輩にアドバイスをもらった人もいました。
受験生ちゃゆさん
冬休み前、『先輩ダイレクト』で質問して不安を解消できたことが1番してよかったです。
先輩に「冬休み中に演習をやっておこう!」と言われて、『大学受験Challenge』の12~3月号を、復習も含め重点的にやれたこと。ここまでやれた!ということが自信になりました。
お子さまが受験生になったとき、実際に共通テストを受けた大学生の先輩チューターさんに質問をすると、大きな助けになるはずですので、悩んでいる様子でしたら利用をお勧めください。
https://kzemi.benesse.ne.jp/contents/jump/senpaidirect/redirectkk_141201.html
※進研ゼミの会員番号・パスワードが必要です。
共通テスト独特の環境に適応する練習をしていたことが役立ったという声もありました。
とくに訓練が必要な英語のリスニングは、模試でもイヤホンを使用する機会があると思いますが、普段からの練習で集中して聴く力をつけることができます。
受験生YAさん
毎日通学時にリスニングをして、イヤフォンで聴くことに慣れたこと。多少の雑音の中でも集中することにも慣れたため、テスト中にバイクが通っても動揺せずに済んだ。
また、今年度の試験では感染症対策で換気も行われたため、寒さ対策が役立ったという声も。
匿名さん
寒さ対策。足元が1番冷えるので、ひざ掛けが本当に役に立ちました。ひざ掛けの使用は許可が必要な場合もあるため、その点は気をつけた方がいいかもしれません!
集中して試験に臨むために、少しでもこうしたリスクは無くしておきたいところ。保護者の皆様も、受験本番ではこのような集中できる環境づくりのお手伝いをお願いいたします。
最後は友達と一緒だったからこそ、受験勉強を乗り越えることができたという声。
受験生K.Kさん
友達と毎日ビデオ通話を繋げて、朝起きる約束をして早起きをし、夜も時間を決めて、健康面と勉強面を管理・励ましあった。三人四脚でやっていて、安心と共に常に努力しやり抜こうと思えた。
とくに今年度は新型コロナウイルスの影響で、休校になったり、誰かと勉強する機会がほとんどなかったり、といった状況になりました。
受験勉強は自分自身、孤独との闘いと言われますが、ビデオ通話のような形で友達・ライバルとがんばることは、一番のモチベーションになります。
受験生が、後輩に伝えたいこと
共通テストを受験した先輩たちが、後輩の高1・2生に伝えたいメッセージをご紹介します。
受験生N.Yさん
早め早めの対策が本当に大事だと、当事者になって強く感じました。まだ1年ある、と思っていると気づいたら1か月前とかになってます笑(これガチ)後悔のないよう、頑張ってください!
「受験勉強をもっと早く始めていればよかった」
「全然時間が足りなかった!」
こう語る受験生が、とても多かったです。
勉強不足はあっても、勉強し過ぎということはありません。毎日、英単語10個からでもいいんです。絶対に損はしないので、今日からでも始めてみるようお子さまにお声掛けください。
受験生ARさん
君たちには、私たちが身体を張って挑んだ共通テスト初年度の問題があります。今までと傾向が変わるからと言って恐れることはなにもありません。
不安の中、本番に望んだ先輩方がいること、そして沢山の予想問題があること、君たちはとてもついています。不安なことがあれば、いつでも先輩方を頼りにするといいと思います。乗り越えた先輩方の知恵を、ぜひ将来に活かして欲しいです。
傾向が変わるかもしれないとはいえ、お子さまには初年度+コロナ禍に受験するという難局を乗り越えた先輩たちがついています。その力を借りて、受験勉強に臨んでくださいね。
ただし、注意してほしいのは、今回はあくまで初年度の試験。まだ始まったばかりの新試験です。数年は傾向が定まらないこともあるでしょう。
それを念頭に、1年だけしかない過去問や予想問題に縛られ過ぎないように対策をするようお伝えください。
受験生Aさん
過去問があまりない中で不安なことも多いと思いますが、それはみんな同じなので、できることを着実にやれば大丈夫だと思います。「できる」を積み重ねて、自信をつけてください。
元々できないことは、本番でいきなりできるようにはなりませんが、できる実力があるとすれば、その実力を最大限発揮できるかは気持ち次第です。
初めての共通テストを実際に受験した先輩たちの声は、どれもとても貴重なものです。
来年度・再来年度に受験するお子さまにとって、このリアルな、生の声はきっと役立ちます。
また、高2の進研ゼミ会員向けに、オンライン進路セミナーで『共通テスト徹底解剖!フェス』も開催されます。
1月30日(土)20:00~21:40にライブ講義が配信されるので、高2生のお子さまにはぜひご覧いただくようお伝えください。
https://kzemi.benesse.ne.jp/contents/onlinetokko/k2/index.html
※進研ゼミの会員番号・パスワードが必要です。
先輩たちの声をヒントに、1年後・2年後の共通テストに備えましょう。
※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。