1月16・17日に実施された『大学入学共通テスト』の第1日程。
初めて実施されたこともあり、来年・再来年に受験する高1・2生のお子さまにとっては、大変注目すべき試験です。
また、第2日程で受験するお子さまや、今年受験したお子さまにとっては、他の受験生がどんな感想を持ったのかも気になるでしょう。
「センター試験と比べて、どんなところが変わったんだろう?」
「難しかった科目ってどれ?」
今回、進研ゼミでは実際に受験した人にアンケートを実施し、率直な感想を教えてもらいました。その中からとくに多かった意見をご紹介します。
保護者のみなさまにとっても、受験勉強をするお子さまがどんな心構えで勉強すべきかが明確になりますし、受験したお子さまには共感を得られる声掛けができます。貴重な『受験直後の生の声』を、お聞きください。
試験全体を振り返っての意見
まずは、試験全体について。
センター試験(過去問)や試行調査、予想問題で対策をしてきた受験生たちは、実際の共通テストの出題内容をどのように感じたのでしょうか。
問題の情報量・文章量が増えた?
受験生H.Rさん
全体を通して言えるのは、情報量が多いということ。それを限られた時間内に、いかに早く正確に読み取れるかで差が出たと思います。
受験生H.Kさん
全体的に初めて見るような問題ばかりで、難しかった。文章が長くて、読むのに時間がかかる。
多かった意見としてまず挙げられるのは、情報量・文章量が多かったということ。
文章はもちろん、資料や表・グラフなどから必要な情報を抜き出して解答する、思考力・判断力が問われるタイプの問題が増えました。問題のページ数が大きく増えた科目もあります。
情報量・文章量が増えた結果、時間配分がポイントに
情報量・文章量が増えたことで、「時間配分が難しかった」「時間が足りなかった」という受験生が多くいました。
受験生K.Yさん
複数の資料を見比べたり、長い文章を読ませたりする問題が多かったです。また、問題数も多くて時間配分が難しかったです。
受験生Y.Hさん
共通テストは、センター試験と比べて問題を読む量が増え、さらに自分で考える問題もあって、時間が足りなかったです。
共通テストでは、これまで以上に読解力や情報を処理する能力が重要になってくるのかもしれません。演習時にはとくに時間配分を意識して取り組むことをお子さまにお伝えください。
大切なのは基礎、そこからの応用が試される
思考力・判断力を問われる問題が増えたことで、単純な暗記や知識だけでは通用しなくなったと言えますが、だからこそ基礎をしっかり固めることが重要だと感じた受験生も多くいました。
受験生N.Mさん
共通テストは、全体的に難しくなった印象です。持っている知識の応用がどれだけ通用するのか、柔軟に考えることができるか、そういうことが問われている気がしました。正直もう少し試行調査に寄せてほしかったなという気持ちはあります。
受験生A.Hさん
やはり予想問題とも傾向が違う所が多くて、対応力が問われているなと感じました。でも、進研ゼミで演習をたくさん積んだんだから大丈夫だと休み時間に「ファイナルチェック」を見直すことで、自分の心を落ち着かせることができました。
受験生K.Nさん
教科によって難易度の差が激しい。思考型になったものの、知識を基にしないと解けない問題であったため、教科書の内容をしっかり理解する事が最も大切だと感じた。
基礎を固めて、その知識を応用して考える練習を積み重ねることで、共通テスト本番でも対応できそうとお子さまに提案してみてください。
出題傾向や難易度は各科目でバラつきがあった
初の共通テストでは科目ごとに出題内容や難易度にバラつきがあり、センター試験型に近い出題形式と感じた科目もあったようです。
出題形式の変更で戸惑う部分があったにせよ、全体的な難易度としてはセンター試験とそれほど変わらない印象と言えそうです。
受験生ちべなごさん
文系科目は予想問題と全然違う傾向で少し焦りましたが、理系科目は予想問題みたいなかんじで落ち着いてできました
受験生NMさん
英語と数学IAが難しいと感じた。地理は思ったより思考力を問われているかんじはなく、素直に答える問題が多いように感じた。総合的にも難易度が少し上がったかな?というぐらいでそんなにセンター試験と変わった様には感じられなかった。
受験生Tさん
理科、社会については例年より基礎知識で解ける簡単な問題が多いように感じた。国語、数学IIBも問われている力は変わらず、十分な対策をすればいつも以上に解くことが出来た人も多いと思う。英語、数学IAは少し傾向が変わり、より全体を理解しないと解けないようになっていた。
ただ、今回は未知の試験に臨むにあたって、試行調査や予想問題を多くこなしてきた方が多かったようで、それ故に対応力が不足してしまったという意見も。
受験生Haさん
予想問題に慣れてよかった教科と、慣れてしまったからこそ柔軟に解き方を変えることができなかった教科があり、準備の不十分さを感じさせられました。
それが顕著に表れた科目があります。
多くの人が感じた、英語の変化
共通テストの率直な感想でダントツに多かったのが、この英語についてです。
リーディング、リスニングともに出題形式が大きく変更され、戸惑った受験生が大変多かった科目でした。
受験生R.Kさん
英語(リーディング、リスニング両方)は、今までの試行調査や予想問題はなんだったんだ...というくらいに設問タイプが変わっていて、共通テスト利用は諦めようと試験中に決めました。
受験生H.Sさん
英語が全く違う出題形式で非常に困惑した。共通テスト対策模試だけではなく、他の勉強もした方がよかったと思った。
受験生Tさん
英語の傾向が変わりすぎていた。単語の数が出回っている予想問題より増えていると思った。
リーディングは傾向が大きく変わり、戸惑った人が多かった
とくにリーディングは出題形式の変更が顕著で、加えて文章量も多かったことから、パニックに陥ったという声も少なくありませんでした。
匿名さん
英語のリーディングの量が多いのが1番大変でした。細かく読んでる時間はなく、試行調査とも違う形式が多かったので、戸惑わずに必要な部分を読む冷静さが大事だったと思う。
受験生ゆうあいさん
英語のリーディングが試行調査の問題と全然違って、今まで見たことのないような問題がたくさん出願されてすごく焦ったし、難しくて最後まで解くことが出来なかった。
リスニングは、声で判別するのが難しいという感想
また、リスニングでは複数人の会話を聞くため、声で誰が話しているのかを判別する必要があり、聞き辛かったという意見が多くありました。
受験生きなこさん
リスニングは難しかった。1回で聞く問題の数が増え、複数人が同時に話しているのを聞くのは辛かった。
受験生りさまるさん
英語のリスニングは4人の会話形式で誰が話しているのかわからなくなった。
受験生あー美しいことなかれさん
英語はズバリ言うと、試行調査と違いすぎて戸惑った。また、リスニングでは女の人の声が似すぎて判別できなかった。
受験生海空さん
リスニングは問題文を読むスピードが早かったので、問題を先読みできず大変だと感じた。
特定の科目を挙げて感想を教えてくれた受験生は、大半がこの『英語』についてでした。
受験生の中には、英語で思うように力が出せなかったと感じているお子さまもいらっしゃるかもしれませんが、多くの受験生が同様に感じていることを伝えると、気持ちの切り替えができるでしょう。
英語はそれだけ受験生にとって強く印象に残った科目であり、共通テストではこれまでの試験とは違った対策が必要になりそうです。
大事な試験を終えての率直な感想は...?
最後に、試験を終えての率直な感想を教えてくれた受験生の声を紹介します。
受験生T.Kさん
とりあえず自分を褒めたい。制度変更+コロナ禍の中でよく頑張ったと言いたい
受験生R.Oさん
今年の受験はいつもと違い、問題形式が変わり、コロナの影響が心配される中行われて正直どうしてこんな時に私たちがこんな中、受験しなければならないのと思うことも多くありました。
しかし、将来大人になった時、こんな厳しい状況の中で自分と戦ったことに誇りを持てる日が来ると思います。今は全然解けなくて悔しい思いしかないけれど、次に向けてまた頑張ります。
受験生のみならず保護者のみなさまにとっても、初めて実施される未知の試験に加えて、このコロナ禍で、不安が尽きず大変な受験になったと思います。
それを乗り越えたお子さまは、本当に強い。よくがんばったと誉めてください。
初の共通テストに緊張して臨んだお子さまも多かったと思いますが、その緊張が功を奏したという受験生も。
受験生S.Iさん
初の共通テストと言われ続けてきた分、無駄に緊張して、いつもの模試以上に身構えてしまいました。ですが、その分いつも以上に集中力や注意力が増して、ケアレスミスがほとんど無かったように思います。
また、このコロナ禍で感染症対策が行われた中での受験となりましたが、マスク着用が気になる受験生もいました。
匿名さん
本当に疲れた。マスク終日着用はけっこう辛かった。ほぼ座ってたから腰とか背中とか痛かった。思ったよりも緊張はしていなかった。隣の席の人が知り合いで、会場が自校だったからかもしれない。とにかく解放感がすごい。
そんな大事な試験で、進研ゼミを心の支えにしてくれた進研ゼミ生も。
受験生Y.Yさん
進研ゼミをやっていて、とても良かったと感じた。特に、私にとってアプリの「ホーム」にいるたま丸が試験前の緊張してる中、癒しになった。
今回は受験生の『共通テストの率直な感想』を紹介しましたが、近日中に第2弾の記事を公開する予定です。
第2弾では、『共通テストを受けてみて、やっておいてよかったと感じたこと』『後輩へのメッセージ』を紹介するので、ご期待ください。
また、高2の進研ゼミ会員向けに、オンライン進路セミナーで『共通テスト徹底解剖!フェス』も開催されます。
1月30日(土)20:00~20:40にライブ講義が配信されるので、高2生のお子さまにはぜひご覧いただくようお伝えください。
https://kzemi.benesse.ne.jp/contents/onlinetokko/k2/index.html
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※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。