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お子さまが迷っていたら...志望大・学部は比べて絞る提案を!

志望大・学部は比べて絞る

高2生にとっては進路調査や模試などで志望大・志望学部を考えざるを得ない時期となりました。

高1生にとっても、早くから志望大を決めておくことで、勉強のモチベーションが上がり、一歩リードできます。

とはいえ、進路はそう簡単には決められないもの。迷っているお子さまも、たくさんいらっしゃると思います。

そんなときは、複数の大学を比較することで、進路を決めるきっかけになることがあります。

いろいろな角度から考えたり、今までにとらわれない考え方ができたりする、『比べて絞る』という提案をご紹介します。

今回の記事では、次の3つの比較ポイントを紹介するので、迷っているお子さまに提案してください。

興味のあるテーマに対して『何を学ぶか』比較

何を学ぶか

違う大学の似た学部名

学部名が同じようでも、大学によって入学後の学びには大きな違いがあります。

例えば、『国際教養』に興味があったとして、同じような学部名をもつ大学を比較すると、このようになります。

国際教養学部の比較

学費カリキュラム卒業に必要な留学の期間を比べただけでも、これだけ大きな差があることが、よくわかります。

こうして比較することで、お子さま自身の行きたい大学が絞ることができます。

同じ大学の似た学部名

行きたい大学は決まっているけど、どの学部にしようか迷っているときは、興味のある分野の学部で比較することもオススメです。

横浜国立大学の経済学部と経営学部を例にすると、このような違いがあります。

経済学部
「現代日本経済」「金融貿易分析」など、国や世界規模の経済の流れを学びます。英語で行われる講義や演習科目を用意。

経営学部
企業をはじめとする組織の様々な活動領域を横断的にとらえ、諸課題を全体最適の視点で定義し、最適化できる能力などを育成。グローバル社会でビジネスを推進する力を身につけます。

入学してから、違いを感じて転部することにならないよう、似た学部名のものはよく比較しておくことが大切です。

入学後、転部!気になった学部は比べて見るべき

転部(入学後の学部変更)をしました。前の学部も今の学部も興味深い内容なのですが、事前に違いをよく調べておけばよかったです。

(九州大 芸術工学部芸術情報設計学科 よもぎ先輩)

学部別アプローチ方法

興味のある分野に対して、どんな学問からアプローチするかによって、進路も変わってきます。

例えば、『薬の開発』に興味があった場合、薬学部以外にも携わることができる道があります。

薬学系統
4年制の「薬科学科」などで、具体的な病気の治療を念頭に、医薬品の開発を学びます。

工学系統
応用科学分野では、薬や化粧品に使われる新たな物質の開発に携わります。

理学系統
科学分野の有機化学や、生物分野の分子生物学の知識は、新薬に欠かせません。

農学系統
農芸化学分野で、微生物の働きを医薬品や食品の開発に応用する研究を行います。

こうした、さまざまなアプローチ方法を知ることで、進路を決める際の新しい視点になります。

『どう学ぶか』教育プログラムを比較

どう学ぶか

専攻決定時期

『どう学ぶか』を比較するときに、まず見ておくべきなのが、専攻の決定時期。入学時に決めるか入学後に決めるかで、学び方も変わってきます。

入学時に決定
学ぶ対象が最初から明確なので、長く深く学べます。また、大学での選抜にもれて、希望の専攻に進めない、という心配がないのが大きなメリット。

入学後に決定

いろいろな分野を学んでから深めたい分野を決められるので、迷いがある人ほどオススメ。専攻だけでなく、周辺分野の知識も身につきます。

プログラム

一般的に、大学の授業は、学部ごとに履修できる範囲が決まっています。

しかし、大学によっては、全学部の学生が履修できる授業を提供しているところもあります。

専攻プログラム
学部が提供する専門的な授業。その分野を専攻する学生向けにつくられているため、深い内容が扱われます。

■成蹊大 経済学部
情報に対する意識が高い学生向けに、コンピューターを使って経済やビジネスに関する課題解決力を培う『情報分析プログラム』があります。

大学共通プログラム
専門教育とは別に、大学が全学部に提供する授業。大学が育てたい人材像をカリキュラムにしているものもあります。

■香川大
課題発見・解決力を養う主題科目、専門教育の下地となる学問基礎科目やコミュニケーション科目などからなる『全学共通科目』を学ぶ。

このような詳細なカリキュラムまで調べている人は少ないかもしれませんが、これが意外な魅力となることもあります。

いろいろな教育プログラムを入学後に知った

副専攻や海外研修について、入学後に知りました。選択の幅が広がってうれしかったのですが、知っていればもっと準備ができたのに。

(東京大文科三類 なっぽ先輩)

『どんな環境で学ぶか』を比較

どんな環境で学ぶか

3つめに比較するのは大学の環境です。勉強に取り組むには環境も大切で、やる気に大きく関わってきます。

比較すべきポイントはたくさんありますが、大きなポイントと言える次の3つを比べてみてください。

①学生数
②設備
③立地

①学生数

一般に学生が多いと学部数も多く、得意分野や価値観が異なる様々な人との出会いがあります。一方、学生が少ないと少人数制の授業が期待でき、濃い人間関係が築けそうです。

②設備

学習環境が新しければ、先端的な学び方が経験できます。ただし、その分が学費に反映されていることもあるので、学費の比較も忘れずに。

伝統的なキャンパスだと、歴史が感じられて「この大学に入った」感が強く、やる気につながります。

③立地

都市部はアクセスがよく通いやすいことに加え、図書館、博物館など学外の教育施設も活用しやすい。

郊外のキャンパスは、静かなことに加え、周辺に遊べる施設も少ないことがほとんどなので、勉強に集中できます。また、運動施設などスペースが必要で都市部には置けない施設があることも多いです。

一人暮らしはせず、ご自宅から通われることを想定している場合、通学時間も考慮しましょう。

大学までが遠いと早起きがキツい!

通学に1時間半かかるのですが、1年次は毎日1時間目の授業が必修であることを入学後に知りました。週の後半は寝不足気味に...。

(上智大外国語学部イスパニア語学科 ぷらむ先輩)

3つのポイントで比較して、進路を絞る!

志望大・志望学部が決められなくて迷っているとき、『比べて絞る』という提案をすることで、新しい視点で考えることができます。

そのポイントとして、次の3つをご紹介してきました。

3つのポイントで比べて絞る

お子さまが迷っているときは、考えるためのとっかかりがないことが原因になっていることが多々あります。

そんなときこそ、『比べて絞る』という方法を使って、志望大・志望学部選びもお手伝いをしてください。

※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。

※ここでご紹介した大学の情報は変わることがあります。最新情報は各大学の公式ホームページなどでご確認ください。

  
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