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手遅れになる前に...!高2保護者も気を付けたい科目選択注意ポイント

科目選択3つのポイント

多くの高校では、高校2年生の12月までに、高3で履修する科目の選択希望を提出します。

そこで選択した科目が、志望大の入試科目になっていなかったとしたら、受験できる大学が限られてしまうということもあります。

今回は、そのような科目選択に失敗してしまった先輩の体験をもとに、どのように考えて科目選択をすればよいかをご紹介します。

科目選択のポイントをおさえて、さりげなくお子さまの科目選択をサポートしてあげてください。

【文系編】地歴・公民の選択がカギ

地歴・公民の選択がカギ

文系の場合、地歴・公民のうちどの科目を選択しているかが、大学受験において重要になってきます。

国公立大

国公立大の中には、公民では個別試験の受験ができない学部や、共通テストで公民を「倫理、政治・経済」でしか受験できないところもあります。

倫理を毛嫌いしていて、最初から「センター試験は地理と政経!」と割り切っていました。

しかし、難関国公立大の多くで、公民から選ぶなら「倫理、政治・経済」での受験が必須とわかり、出願できる大学が限られてしまいました。

(新潟大 経済学部 R.U先輩)

私立大

私立大では①英語、②国語、③地歴・公民の3科目受験が基本となるため、ハイレベルな戦いになります。そのため、科目選択のミスは致命的な事態になりがち。

私立大では地理で受験できない大学が意外に多いので、日本史または世界史を選択しておくと、受験できる大学の選択肢が増えます。

ただし、日本史または世界史のどちらかでしか受験できない大学もあるので、志望大の入試科目をしっかりと調べることが大切です。

私立大入試で、地歴が日本史のみというところがありました。

多くは日本史、世界史どちらでもよいのですが、なかにはそういう大学があると知ったのは高3の時でした。その時では遅かった...。

(埼玉大 教育学部 S.K先輩)

【理系編】入試科目だけでなく、大学入学後も視野に

入試科目だけでなく大学入学後も視野に

物理、化学、生物、地学の理科4科目のうち、理系学部の入試でよく課されるのが物理、化学です。

そのため、志望大・学部・学科が明確に決まっていない場合は、物理、化学を選んでおくと受験できる大学の選択肢が増えます

また、理系の学部では、入試科目がそのまま大学入学後の研究の基礎となることが多いです。例えば、農・水産学、医・歯学系統なら、生物も選択可能な大学が多い、入学後の研究の基礎として必要になります。

もし入試科目でなかったとしても、志望大・学部の研究で必要になる科目がある場合は、高校の授業でしっかり勉強しておくと安心です。

物理を受験で使わなかったため、大学の物理の授業で苦労中。

私の場合、物理を選択しなかったのですが、ほとんどの人がほかの大学を受験するために物理を学んでいたので、取り残されています。

(東京理科大 理工学部 K.O先輩)

科目選択で失敗しない、3つのポイント

ここまで文系・理系、それぞれの科目選択での失敗談を紹介してきました。

では、どうやって科目を選択すれば失敗しないのか。それには、次の『3つの基本ポイント』があります。

1.気になる大学・学部は、入試科目をすべて調べる

2.学問系統ごとの入試科目の特徴をおさえる

3.選択肢を増やせる科目選択を心掛ける

【ポイント1】気になる大学・学部は、入試科目をすべて調べる

科目選択ポイント1 気になる大学・学部は入試科目をすべて調べる

同じ学部・学科名でも大学によって入試科目が違うことがあるので、確実にチェックするようにしましょう。

その際、第1志望大だけでは不十分で、第2・第3志望の併願大まで視野に入れおくと安心です。

志望大が絞りきれていない場合、気になる大学・学部・学科をいくつかピックアップし、どんな科目が課されているか、すべてチェックしましょう。

【ポイント2】学問系統ごとの入試科目の特徴をおさえる

科目選択ポイント2 学問系統ごとの入試科目の特徴をおさえる

学問系統ごとに入試科目の傾向があるので、それをおさえておきましょう。

◆文系学部の傾向

文学、語学、国際関係学
→歴史科目が指定されている場合が多い

法学、経済・経営・商学
→公民は「政治・経済」が指定されている大学もある

◆理系学部の傾向

工学系統
→物理・化学の両方あるいはどちらかが指定されている場合が多い

理学系統
→入学後の専攻に関係する科目が指定されている場合が多い

薬学系統
→化学が指定されている場合が多い

医・歯学系統、農・水産学系統
→生物選択可、地学選択不可の場合が多い

【ポイント3】選択肢を増やせる科目選択を心掛ける

科目選択のポイント3 選択肢を増やせる科目選択を心掛ける

ポイント2でおさえた入試科目の傾向をもとに、志望大がまだ決まっていない人は、多くの大学の入試で課される科目を選択しておくと、失敗することが少ないです。

現在、志望大・併願大が決まっているとしても、今後変更する可能性もあるので、入試科目の傾向に合わせて科目を選択しておくと、選択の幅が広がります。

また、科目選択の際には、「ラクだから」とか「ニガテだから」という安易な理由で選択することは、避けましょう。

理系なのに数学が苦手。志望大がたまたま数Ⅱまでで受験できたので、数Ⅲは捨てた状態になっていました。

しかし、私立大受験を視野に入れた時、選択肢がなくなっていたことに気付きました。

(お茶の水女子大 理学部 M.Y先輩)

今のうちからリサーチ・準備をして、後悔しない科目選択を

高3で履修する科目選択に向けて、ポイントを3つご紹介しました。

科目選択3つのポイント

この基本ポイントをもとに、お子さまにとって最善の科目選択ができるよう、迷っている時は相談に乗るなどして、サポートをしてあげてください。

※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。

  
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