この夏、Web上のオープンキャンパスや大学説明会に参加されるなどで、大学生活のイメージが持てるようになったことで、急にお子さまの大学での生活費が心配になってきた...という方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、大学生の生活にどれくらいのお金がかかるのかを見ていきます。
「一人暮らしはお金がかかる!」という印象がありますが、寮などを利用することである程度抑えられることも。
生活スタイルを見直せば、遠くても希望の大学に通える場合もあります。
金銭的な理由で選択の幅を狭める前に、生活費の目安を知って進路検討に役立てましょう。
自宅生と自宅外生の生活費は2倍以上の差が!
大学進学にあたって、学費以外にもしっかりと考えておく必要がある生活費。
日本学生支援機構の調査によると、大学生の生活費を居住形態別に見た場合、生活費が最も多くかかるのが「下宿、アパート、その他」で一人暮らしをする下宿生。
次いで学生寮で暮らす寮生、自宅生と続きます。
自宅外生と自宅生ではやはり倍以上の金額差がありますが、自宅外でも学生寮とアパート等では月額にして約2万円もの開きが!
通学のために自宅を離れて生活する必要があっても、学生寮での生活であれば生活費をかなり抑えられることがわかります。
一人暮らしの生活費は住居費と食費の割合が大きい!
居住形態別の生活費の内訳を見ると、自宅外からの通学で出費が大きいのは「住居・光熱費」、そして「食費」となります。
特に一人暮らしの下宿生の場合、生活費の4割強が住居・光熱費、3割弱が食費で占められています。
学生寮以外のアパートなどに住む際は、水道・電気・ガス代などもかかってくるため、住居・光熱費で毎月まとまった金額が必要になるのは仕方ないところです。
食費については、下宿生の場合は月に平均24,000円。多いように感じられますが、1か月を30日とすると1日あたり800円程度、1食あたりでは270円程度。
夏・春・年末年始など長期の休みがある月も入れた平均値のため、通常月の食費はもう少し多いと考えられますが、それでもかなり節約した生活になっていることがうかがえます。
生活費を減らすために極端に食費を削ることは、一人暮らしのお子様の健康面が心配ですので、ある程度の金額はしっかり確保してあげたいものです。
生活費は地域差あり。早めに情報集して目安を確認し、資金準備を!
自宅外からお子さまを大学に通わせる場合、やはり毎月かなりの出費は必要になります。
それでも前出の日本学生支援機構の調査では、自宅外生は半数を超えています。
多くのご家庭で、できる限り希望の大学に通わせるため、様々な工夫をしてお子さまを支えている様子がうかがえると言ってよいのではないでしょうか。
生活費は地域によっても差があり、首都圏や都市部と地方では家賃や物価などはかなり変わってきます。
都市部での一人暮らしは難しくても、地方の大学なら検討の余地はあるかもしれません。
また、自宅を離れる場合でも学生寮などを利用して生活費を抑える方法も考えられます。
大学や地方自治体などが運営する学生寮は、通常のアパートなどと比べると安い費用で入居することができますし、キャンパス内や近隣にある大学の寮なら通学のための交通費がかからないことも。
お子さまが遠くの大学を検討されているのであれば、頭から「自宅から通える範囲で」と志望大の枠を狭めずに、生活費の目安をあらかじめ確認して資金準備をしつつ、早めに学生寮などの情報を積極的に収集して、お子さまの志望大検討のサポートをしてあげましょう。