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どう考える? 文理選択

早い学校では、文理選択の最初の希望調査が行われています。高校に入学または進級したばかりのお子様にとって、高校卒業後の進路や文理選択はまだ早いと感じる保護者も多いはずです。しかし、早めに進路を考えることはとても重要なことです。ここでは、後悔しない文理選択の進め方についてお話します。

pixta_29650870_2_M.png最近の大学・学部選びの特徴

2015年度入試までは理系学部の人気が続いていました。その背景には、資格や高い専門性を活かせる理系学部に進学しておくことで、不況下でも安定した就職ができるのでは、という考えがあり、特に医学部や薬学部等の人気が高まっていました。一方、2019年度入試では大卒者の就職内定率の高まりなどを受け、法学部や国際関係学部が人気を集めたほか、理系では情報系の志願者数も増加。また、近年の特徴として文理融合型や複数の分野にまたがるような学際的な学びができる系統にも人気が集まっています。

就職につながる文理選択にすべき?

このように、大学・学部選びは景気や就職のしやすさなどに左右されやすいと言えます。それでは、景気や就職のしやすさなどを考慮して、大学・学部選びや文理選択を行うのが良いのでしょうか?結論としては、お薦めしません。理由としては、①現在の社会や就職状況と大学を卒業する4年後では様相が異なる可能性が高い、②安定した仕事に就くことがゴールではなく、就職後も成長し続けることが求められる、ためです。表面的なメリットによる文理選択ではなく、お子様の意志や使命感に基づいて文理選択を行うことが、より将来につながると考えられます。そして、大学では文系学部・理系学部を問わず、文理融合の知識を身につけていくことが大切になります。

ここが大切!文理選択

最も大切にしてほしいこと、それはお子様がどんな将来を歩みたいかです。将来やりたいことについて、この段階で結論を出すことは簡単なことではありません。だからこそ、社会で起きていることやその問題点、疑問点に目を向け、自分自身が社会で何を実現し、どんな価値を生み貢献したいのかを考え続けることが大切です。そして、保護者の希望を押し付けるのではなく、お子様の考えていることや想いを受け止め、一緒に将来について考えていくことが、文理選択そして大学・学部選択を有意義な機会にしていくことにつながります。

最後に、これからの時代は変化の大きい、答えのない時代だと言われています。人工知能が人間を超えると言われているような想像もつかない社会の中で、いまの高校生は様々な事象や課題に挑戦していくことを求められるようになるでしょう。だからこそ常に学び、成長し続けようとする姿勢が重要なのです。「理系に進んだ方がつぶしが効く」、「文系の方が就職しやすい」という近視眼的な思考ではなく、将来実現したいことにつながる文理選択ができるよう、ぜひ保護者の皆様が広い視野でお子様をサポートしてあげてください。

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