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「大学では留学したい!」 留学にかかる費用は?【知っておきたいお金の話】

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夏季休暇など長期の休みを利用して、語学などを学ぶためにお子様を海外に送り出す保護者の方もいらっしゃるかもしれません。今はまだ自信がない...という子でも、大学に入ったら海外に留学したいという希望を持つ高校生は多くなっています。グローバル化が進み、従来の英語教育が大きく改革されつつある昨今、お子様には早い時期に海外経験させたいというご家庭も増えてきています。

そうなってくると、やはり気になるのはお金のこと。海外留学とひと口にいっても、語学の研修や海外体験を主な目的とした数週間のものから、海外大学の学位取得をめざす数年間に及ぶものまで様々。渡航先や期間、学校の種類、生活スタイルなどによって、留学の費用は大きく変わってきます。大学によっては留学に関する支援が充実している場合もあるので、事前に確認して志望大選択の際の材料にするのもよいでしょう。

留学総費用の平均は1年間で200~250万円前後
ただし留学先の国や大学によって差が大きい!

留学にかかる費用は大きく分けて、留学する前の準備費用と現地でかかる費用の2種類です。

●留学前の準備費用
・渡航費(航空運賃)
・諸手続き費用(パスポート・ビザ申請料など)
・健康診断費用(国によっては必須)
・海外留学保険料
・入学審査料(出願料、入学申請料)/各種試験受験料 など
・健康診断受診料 など

●現地でかかる費用
・学費(授業料)
・住居費
・食費
・おこづかい(外食費/交通費/娯楽費等) など

お金図版.png独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)が行った海外留学経験者に関する追跡調査(留学実態調査)では、留学に関する総費用の平均は241万円。留学期間が長くなるほど総費用も高くなりますが、1年間程度の留学で必要な総費用の目安は200~250万円前後となります。

スライド1.PNG学費(授業料)と滞在費を合わせた1か月の費用は、平均すると14.6万円となっています。ただし、滞在する国や場所、学校の種類、住居や生活スタイル、為替レートなどによって、実際の金額にはかなりの幅が出てくるようです。学費(授業料)に関しては、公立or私立、2年制or4年制、文系or理系によって大幅に異なり、医学部・法学部・MBAは特に高額に。また、現地での滞在費についても住居の種類(寮かホームステイかなど)や、国・地域による物価の差でかなり変わってくるため注意が必要です。

イギリスやアメリカは留学費用が高め
比較的リーズナブルなのはオーストラリア

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海外留学のための奨学金は意外と豊富
大学独自の留学支援制度も要チェック!

お子様が一人で海外生活をするとなると、やはり安全面も心配。予算ありきで選んだ留学先が環境の整っていない学校では不安だし、生活費が足りなくなっても困るし...などと考えると、留学にかかる費用はどんどん高額になりがちです。「お金がないから我が家は無理」と尻込みしたくなる気持ちもわかりますが、あきらめるのは早すぎ! 海外留学のための奨学金制度は、官民問わずたくさん用意されているので、積極的に情報収集してみることをおすすめします。

また、多くの大学で、海外留学推奨のために独自の支援制度が続々と整備されています。授業料の免除や奨学金の給付、卒業単位の認定方法など、大学によって支援の方法も様々。大学によっては、留学が必修プログラムとなっているところもあります。在学中の海外留学を視野に入れているなら、今のうちから大学・学部ごとの留学に関する制度をしっかり調べて、お子様の夢が実現できる志望大学を親子で考えられるとよいですね。

大学の留学支援策の例

筑波大学(国立)

協定を結んでいる海外大学との交換留学、短期の海外研修プログラム、キャンパスインキャンパス(協定校での科目履修・授業料は不要)などの留学制度あり。大学独自の事業として「筑波大学海外留学支援事業(はばたけ!筑大生)」「筑波大学基金開学40+101周年記念募金海外留学支援事業」を展開しており、協定校への留学や、学生グループによる海外での交流・研修等、海外の国際学会・シンポジウム・研究集会での研究発表などに対して、旅費の支援が行われます。

国際教養大学(公立)

すべての学生に、1年間の留学が必修として義務づけられています。世界49か国・地域にある190の提携大学との交換留学となるため、留学先大学の授業料は免除(一部の大学を除く)。留学先での履修科目は、学内のアカデミック・アドバイザーと相談のうえ、興味のある分野や将来の夢を考慮しながら決定します。海外で履修した科目は卒業単位として認定されるので、留学期間を含めても4年間で卒業することが可能です。

関西外国語大学(私立)

多種多様な留学制度を備え、大学としての海外への留学生派遣数は日本No.1を誇ります。(*)なかでも「フルスカラシップ」と呼ばれる独自の給付型留学奨学金制度が特徴的。決められた留学プログラムについて選考条件を満たせば、留学先大学の授業料だけでなく住居費+食費が免除または支給されるため、留学そのものに関する自己費用負担ゼロで留学が可能になります。(渡航費などは自己負担、また同大学の授業料や納付金は納入の必要あり)

* 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)による「平成28年度協定等に基づく日本人学生留学状況調査結果」による(2017年12月公表)


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【データ出典】
独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)「平成23年度「海外留学経験者追跡調査 ~海外留学に関するアンケート~」『留学実態調査』
  
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