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勉強がはかどる部屋づくり

学習環境整理術

今年も年末が近づいてきましたね。

年末といえば大掃除ですが、普段、お子さまは自分で片づけや掃除をしているでしょうか?

部屋を片づけ、きれいにすることは、お子さまの学習環境にとって重要なこと。

しかし、「なかなか自分で片づけられない」「掃除しようとすると、親が部屋に入るのを嫌がる」など、悩まれている保護者の方も多いものです。

そこで今回は、大学生の先輩や、保護者の方のアンケートから、片づけやお子さまの学習環境の整え方について探っていきます。

自室での学習が多数派。リビングでの学習や併用パターンもあり

まず、お子さまがどのような環境で学習しているのか、保護者の方に伺ってみました。

勉強する場所

※「保護者の関心ごとに関するアンケート」(2021年10月実施)より作成。

 

自室での学習が55%と、多数派を占めています。

高校生ともなると、勉強や片づけはお子さまに任せている、という保護者の方もが多く、お子さまも一人になれるので集中しやすいようです。

一方、上のグラフによれば、リビング・ダイニングで学習をするお子さまは30%、自室との併用も含めると、40%になります。

お子さまの部屋がない、というご家庭もありますが、自室とリビングを併用することでリフレッシュできる、という意見も。

また、中には以下のような場所や方法で勉強しているお子さまもいらっしゃいました。

・父親の書斎

・空き部屋

・自室、リビング、図書館、学校の自習室、カフェなど気分に合わせてノマド学習

お子さまの部屋があると、そこで勉強するもの、と思いがちですが、時には場所を変えるなどして、お子さまがいちばん集中できる場所や方法を見つけられるといいですね。

わかっていても難しい...それが片づけ

どう声をかければ

さて、勉強を自室でするにしても、リビングでするにしても、皆さんにはこんな悩みや失敗が...。

音楽を聴くために、スマホを手の届くところに置いたことに後悔しています。少し休もうと思って音楽をかけると、最後まで聞かないと気が済まず、時間を浪費し、集中できなくなってしまいました。

(滋賀大 教育学部 O・T先輩)

雑多なものを入れる場所を作っていましたが、そこに入っているものが増えると、探し物をしなければならなくなりました。

(九州大 農学部 Y・I先輩)

普段部屋が散らかっていると、試験前などに部屋全体を整理したくなってしまい、部屋の片づけにかなりの時間を費やしてしまいました。

(新潟大 法学部 K・T先輩)

片づかないので、親が片づけようと思いますが、片づけを嫌がるため片づかないまま。

(高1 保護者の方)

忍」の一字で、今は何も言わずに見守っています。しかし、本人にはまったく危機感がなく、いつ、どのように指導すべきか悩んでいます。

(高1 保護者の方)

「集中して勉強したい」「片づけなければならない」お子さまもそう思っているものの、なかなか難しいようです。

そして、お子さまにどのようにアドバイスをしてよいか、とまどっている保護者の方も少なくありません。

「ウチはこうしている」 片づけ実践・成功体験談

では、お子さまの学習環境を整えるにはどうすればよいのでしょうか。

先輩大学生や保護者の方が実践されたこと、今行っている方法をご紹介します。

消しゴムのカスや広げた教科書等は自分で、掃除機等は親がしています。

(高1 保護者の方)

使った筆記用具や参考書などを出しっぱなしにしてしまいがちなので、そのような時は声かけをしています。

(高1 保護者の方)

大好きな文庫本用本棚は、衣類の引き出しの横に縦に配置し、キャスターを付けたことで必要なときに引き出して読めるようにしました。誘惑が減り勉強に集中するようになりました

(高1 保護者の方)

部屋に人を呼ぶと片づけのモチベーションが上がるようです。テストが終わったタイミングなど、定期的に片づけているようなので、見守る方針です。

(高1 保護者の方)

机の上に置くものを最小限にすることで、集中して勉強することができました。文房具や参考書もできるだけ片づけ、気が散らないようにしていました。

(埼玉大 教育学部 M・K先輩)

これから取り組むものは左側に、終わったものは右側に置いていました。何がこれからやるべきもので何が終わったものかわかりやすかったです。

(東京外国語大 国際社会学部 Y・O先輩

使用する勉強道具のみリビングに運び、ダイニングテーブルで勉強するようにしていました。周りに余計なものもないし、親の目もあるので、集中できました。

(奈良女子大 文学部 M・I先輩)

お子さまに任せている、という保護者の方が多い一方で、お子さまだけではなかなか片づけられないので、保護者の方が手伝う、というご家庭も少なくないようです。

また、先輩大学生は、自分の机の上になるべく物を置かない、プリントや参考書などの位置を固定する、本やスマホなどの誘惑になる物は遠ざける、などの工夫がよく見られます。

集中できる 

 

皆さん、さまざまな悩みを抱えつつも、ご家庭やお子さまに合った方法を試行錯誤していることが伝わってきますね。

最後に、学習環境づくりについて、先輩大学生が保護者の方にしてもらってうれしかったことをご紹介します。

テレビと背を向けて机を置いてくれたことです。テレビが視界に入らないのは助かりました。

(神戸大 文学部 M・M先輩)

散らかっていたものをそのままにしておいてくれました。自分ではどこに何があるかわかっていたので、そのことを理解してくれたことがうれしかったです。

(京都女子大 現代社会学部 H・K先輩)

基本的には自分の部屋で勉強していましたたが、集中力が切れた時に、リビングで勉強することを提案してくれました。テレビを消して静かな環境を整えてくれたことで、親の気遣いを感じられただけでなく、いつもとは気分を変えて楽しく集中して勉強できました。

(学習院大 国際文化交流学部 R・T先輩)

学習環境づくりはお子さまが主役になって行うことですが、一緒に暮らす以上、保護者の方のサポートや理解も大きく影響します。

ここでご紹介した体験談を参考に、皆さんのご家庭なりの片づけや学習環境を整える方法をお子さまと一緒に考えてみてはいかがでしょうか。

※ここで掲載している体験談は2021年10月実施の「保護者の関心ごとに関するアンケート」と「集中できる勉強部屋作り・大学受験での失敗談に関するアンケート」をもとに作成しています。

  
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