【中学生のココロとカラダ相談室】勉強へのやる気が低い・・・その2

心身ともに成長が著しい一方で、思春期・反抗期でもある中学生。複雑で繊細なこの時期の保護者の方の気がかりに対して専門家がアドバイス。今回はVol.6に続き「勉強してもいいかな?」とその気にさせるコツその2をお届けします。

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Q.うちの子は勉強へのやる気がなくモチベーションが低いです。勉強してもいいかな?とその気にさせるコツがあれば教えてください。

基本は声掛けをして、話をしてみることがおすすめです。お子さまのタイプ・状況によって、話の仕方を工夫しましょう。

どうにもやる気の起きない苦手教科。前回は志望校が決まっていないお子さまについての対応をお話ししました。今回は、志望校が決定済みであるお子さまへの対応についてお話ししていきます。前回のVol.6同様、「じっくりタイプ」と「ひらめきタイプ」に分けて考えます。

お子さまの物事の考え方や行動は、じっくり考え納得してから行動する「じっくりタイプ」でしょうか。それとも、パッとひらめいて行動する「ひらめきタイプ」でしょうか。この2つはどちらが良い悪いということではありません。どちらに分類すればよいのか迷う場合には、「どちらかというと」と大別して考えてみてください。
志望校が決定済みであっても、お子さんのタイプによって心に響く言葉や、効果的な取り組みが異なります。お子さまのタイプに合わせていくことが大切です。

志望校決定済みでじっくりタイプのお子さま

具体的に志望校が決まっているわけですから、その学校の入試情報を、親子で一緒に眺めて話をする機会がもてるとよいですね。「内申点はあといくつ上げたいね」「入試本番で合計〇〇点必要だね」などと話すのです。そして、ほかでもない苦手教科こそ伸びしろが大きく、実は内申点や入試本番の点数を上げやすいと気づくようにじっくりと一緒に検討していってください。

「△△の点数上げなきゃだめよ」「どうしてこんな評価もらっちゃったの?」などと、上から目線での押し付けや、過ぎたことへの責めは、モチベーションを上がるどころか下げてしまいますので禁物です。

じっくりタイプは、走り出す前によく考えて納得する必要があります。会話のポイントは、内申点や入試の点数がどの教科でどのくらい上がりそうかを考え、結局、苦手教科に取り組むことが受験の鍵となるのだと納得してもらうことです。納得さえできれば、具体的な苦手克服の作戦(例えば、先生に質問にいく/進研ゼミの教材をやり直してみる等々)を考えることは得意なはず。お子さまのスイッチが入ったら、保護者の方は聴き役に徹して大丈夫です。

本来は向き合いたくない苦手教科にこうやって取り組んでいくには、志望校といった「目標」が必要です。目標がないと、「どうにかしたい」「どうにかしよう」という粘り強さはなかなか出てこないものだからです。

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志望校決定済みでひらめきタイプのお子さま

ひらめきタイプの場合も、高校の入試情報を見ながら、内申点や得点見込みについて話し、「苦手教科の克服が入試突破の秘訣」であると気付くようにする方向性はじっくりタイプと同じです。しかし、ひらめきタイプには、結論を親からさくっと伝えるテンポの良さが必要です。「これ(苦手教科)が上がると楽だよね」などと提案してみるのです。「楽」や「お得」などの言葉はひらめきタイプに響きやすい言葉です。ここでうまくムードよく乗せていかないと、自分には無理そうだと思ったら「志望校を変える!」などとひらめきかねないのがひらめきタイプです。

ちなみに、ひらめきタイプは「苦手」という認識はただの思い込みである場合も多いです。ある教科について、
① ちょっと嫌だなと思った
② イヤだからあまり勉強せずにテストに臨んだ 
③ わるい点数だった
という3つのステップで苦手教科ができあがりがちです。この流れを変えるのは②の「イヤだからあまり勉強せずに~」のところです。志望校決定済みだと、ここで強みが発揮されます。志望校に入るために頑張ってみるよう促すのです。「楽」や「お得」で誘い、「ちょっとやってみる」という軽いフットワークを親御さんは応援してあげてください。ちょっとやってみた→ちょっと点が上がった→もっと勉強してみたくなった、というようなよい循環を呼び込むきっかけを作っていきたいですね。

また、ひらめきタイプは「うまくいきそう」というムードが大事です(「思い込んだら試練の道を」となるのはじっくりタイプ)。ひらめきタイプのムード作りに役立つのが、「できる問題をやる」ことです。できそうな問題に取り組んで、できた!となることがよいムードを作ります。このタイプのお子さんで、一度やる気を出したはずなのにちょっと停滞しているようなときには、「つまずきを見つけるために復習の問題をやってみたら?」と促すのも効果的です。

さて、タイプ別に考えてきましたが、両方のタイプに共通して効果的なのは先輩方の合格体験記を読むことです。これは、苦手克服でくじけそうになるときに大きな声援をくれます。ひらめきタイプには、「よし!頑張ろう!」とポジティブなムードをもたらしてくれますし、じっくりタイプには、体験記に書かれている取り組み方法や心のもちようといった具体的な方法を授けてくれるでしょう。

進研ゼミの<高校入試情報サイト>に進研ゼミ出身の先輩たちの体験談があるので、活用してください。
<高校入試情報サイト>の「高校・体験談」はこちらから!
<高校入試情報サイト>の「高校受験合格STORY」はこちらから!


【アドバイス】
公認心理師・臨床心理士
高木紀子先生

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フォーレカウンセリングセンター所属。中央大学・清泉女子大学非常勤講師。青山学院高等部、都立立川高校といった高校のスクールカウンセラーも務め、小・中学校の巡回相談、園児から高校生までの保護者の相談も請けおう。共著に『親だからできる5つの家庭教育』(ほんの木出版)など。

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