公益財団法人ベネッセこども基金

プログラム活用事例

ネット 「マナー」「トラブル」「ルール」という三本柱を設定して授業を展開

埼玉県 上尾市立大谷小学校

子どもの安心・安全を守る活動

『「みんなが使っているから大丈夫」という意識を改め、安全な使い方について考えさせました。』

報告者
6年生担任 柳沼先生
実施日時
2021年7月16日(金)
参加者
6年生児童36名

<目的>

ほぼ全員の児童が、自分のスマホや家庭のタブレット端末を所持し活用しています。SNSでの事件などを聞くと、スマホやタブレットの扱い方に不安を感じるものの、「みんなが使っているから大丈夫」という意識もあるようです。夏休み前に今までの使い方を見つめ直し、自らインターネットとの正しい関わり方や使い方を考えさせるきっかけとするため、ベネッセこども基金の教材を活用して指導することにしました。

<内容>

15分版の講師用プログラム・シナリオに、担任教諭作成のスライドや動画を加えたものを資料として使用しました。
冊子は「初めてのスマホ安心ガイドブック」を活用しました。

授業では、正しくインターネットを使うことについて
 ①意外とやってしまうかも【マナー編】
 ②知らなきゃこわい【トラブル編】
 ③正しく使おう【ルール編】
という三本柱を立てました。
クイズ形式で児童に問いかけ、自分事としてとらえさせたうえで、自分とインターネットとの関わり合いを見つめ直し、マナーやルール考えさせるという展開で進めました。

①意外とやってしまうかも【マナー編】では、「自分もある」という反応の児童が多くいました。人に迷惑をかけることや著作権の侵害、誤解を招いたり軽率な使い方をしたりすることについて取り上げ、児童に周りの人の立場になったときどのような気持ちになるか考えさせました。

②知らなきゃこわい【トラブル編】では、スマートフォンで悪質サイトにアクセスしてしまい、トラブルになってしまったことを想定した画面やその音声を動画で視聴させ、過って使う怖さを疑似体験させることで、軽はずみや間違って悪質サイト等につながってしまった場合の対応について指導しました。

③正しく使おう【ルール編】では、マナーやルール守らなければ、スマートフォンやインターネットを使うことはできないということを改めて確認しました。児童が一人一台のPCを用い、インターネットで現在の自分自身のスマートフォンやインターネットの依存度について知るチェックを行い、授業の感想を記入しました。

最後に、授業の内容を「初めてのスマホ安心ガイドブック」を活用して家族に伝え、インターネットについて話し合うように促しました。

ネットで起こりうるトラブルなどについて考える

<感想>

児童

  • SNSでは知らない人に「会おう」と言われても無視し、まず家の人に相談するということがよくわかりました。もっと自分が知らなかったことなどをたくさん知りたいです。
  • 間違えて悪質なサイトを押してしまうとあんなに怖い思いをするのだと知り、嫌だなと思いました。YouTubeなどでテレビ番組をアップロードしたものなどもあるので、怖いと思いました。
  • 写真一つで個人情報がわかってしまうということを初めて知ったので、これからは気をつけてスマホを使おうと思います。
  • 自分がスマホを使いすぎていることがわかりました。家の人や友達ともルールを決めて、時間を決めて楽しく安全に使いたいです。

教員

  • 講師用プログラムやシナリオはとても使いやすく、クイズ形式の流れは児童が理解しやすいものでした。授業の内容も発展させやすく、著作権や自分のインターネットの意識について見直す内容も取り入れることができました。今後のネットモラルの学習でも活用していきたいと思います。
  • 児童は改めてインターネットの危険性を自分事としてとらえ、インターネットと自分との関わりを見直すことができ、マナーやルールを守ることの必要性を感じ取れたようです。

SNSでこの記事をシェアする

一覧に戻る