公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2020活動報告|社会に「想いを伝える」ためのWebサイトへ

特定非営利活動法人HUG for ALL

代表理事 村上綾野さん

経済的困難を抱える子どもの学び支援

2年目の助成期間を終え、実行項目の1つであるWebサイトについてご報告いただきました。
事業の詳細などは以下からご覧ください。

助成事業の概要|児童養護施設で暮らす子どもたちに、「安心できる居場所」を提供し「生きる力」を育む




社会に「想いを伝える」ためのWebサイトへ

Webサイト改定への思い サービスグラント~プロボノの皆様のご協力~ サイカンパニーさんのご協力 Webサイトのこだわり 2021年度の活動について

Webサイト改定への思い

HUG for ALL(以下HFA)が活動を始めて5年。「支援先施設を増やし、活動を拡大する」というフェーズで、私たちの活動に賛同してくれる「仲間」を増やすことが必要になってきました。

しかし、新たな仲間を増やしていくための発信はほぼできておらず、不定期なFacebookページでの投稿が精いっぱい。団体立ち上げ時に手作りをしたホームページはほぼ手つかず状態で、せっかくHFAに関心を持ってくださった方々にも「活動ブログが更新されていないけど今は活動をしていないの?」と聞かれてしまうような状態でした。

「これではいけない!」と思っていたものの、スタッフのみんなは現場支援や団体運営で手いっぱい。Webには課題があるけど手が付けられない...という状況でした。

サービスグラント~プロボノの皆様のご協力~

そこで「プロボノ」として活動されている方々にお力を借りたいと思い、サービスグラントのプロボノ助成プログラムへの応募を決めました。応募は2020年の1月でしたが、コロナ禍で選考が延期になってしまい、採択決定は2020年6月。その後、プロジェクトの参画メンバーを募集いただき、チームが組織されたあと、メンバーとのキックオフを経て、プロジェクトが始まりました。

プロボノの皆様のHFAへの理解とプロジェクト活動への情熱は想像以上で、毎回4時間以上にもなる熱いオンラインミーティングを何度も重ねて、成果物につなげてくださいました。

様々な関係者へのヒアリングを重ね、カスタマージャーニーを作ったうえでWeb設計をしてくださったおかげで、「誰にどんな情報を届けるべきか」「どんな順番で伝えていくべきか」という屋台骨がしっかりとしたWebページになったと思います。

プロボノの皆様と

サイカンパニーさんのご協力

また、Webのデザイン・制作は、パンフレット制作を担当してくださったサイカンパニーさんにお願いしました。

パンフレット制作時に私たちの団体としての想いや、大切にしたいことをしっかりと聞いてくださっていたこともあり、「HUG for ALLらしさ」を表現してくださるに違いない!と思っていたので、今回お願いできて本当に良かったと思っています。

1ページのなかでたくさんの情報をどうわかりやすく伝えるか、実際にどういう運用をすればよいのかなども考えていただき、新しいホームページが完成しました。

サイカンパニー作成パンフレット

Webサイトのこだわり

Webサイトは社会全体に向けて発信するもの。いま支援している子どもたちが見ることがあるかもしれません。そのため「子どもたちが見たときに、悲しい気持にならないように」ということには、団体としてこだわりました。社会的養護の問題は一般的な認知度が低いこともあり、どうしても「こんなかわいそうな子どもたちを支援してください」という主張になりがちです。

でも、私たちはそもそも子どもたちを「かわいそうな存在」とはとらえていません。「無限の可能性を持つ子どもたち」だと考えているので、その想いを込めて発信したいと思いました。「子どもたちが未来をあきらめない社会をつくる」というメッセージで、子ども一人ひとりの無限の可能性への期待と信頼を示したページになったのではないかなと思います。新しいWebサイトはこちらです。ぜひご覧ください。特定非営利活動法人HUG for ALL

2021年度の活動について

2021年、HUG for ALLは新しい挑戦を始めます。

まずは、念願の2施設目でのこども支援の開始です。この秋からの導入を目指し、今は施設職員の方々と相談を重ねながら支援の枠組みを検討しています。これは、2020年度に整理した「HFAの考える"生きる力"」と「"生きる力"を育むプログラム」を広く展開していくための第一歩でもあると考えています。

HFAの考える"生きる力"
生きる力を育むプログラム

そしてもう一つは、施設職員の方々向けのプログラムの開発です。子どもたちにとって一番の「安心できる居場所」は、施設職員さんであるということは、これまでの支援の中で強く実感してきました。だからこそ、活動を拡げるにあたっては、子どもだけではなくて施設職員の方々も支える枠組みを作っていきたいと考えています。

今年度がベネッセこども基金からの継続支援の最終年度になります。今後も活動を継続・拡大し続けていけるように、しっかりと事業基盤を整え、次年度以降に備えていきたいと思います。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

特定非営利活動法人HUG for ALL

代表

村上綾野 さん

Teach for Japan松田氏の講演会で、日本の子どもの7人に1人が貧困状態であると知り、子どもの貧困に関わるさまざまなボランティアに関わり始める。児童養護施設出身者のための奨学金プログラム「カナエール」に2013年より参画した縁で現支援先施設から相談を受け、子どもたちの学習支援を行うプロジェクトを立上げたことをきっかけに、NPO法人HUG for ALLを設立。2021年4月から、企業勤務を週4日、HUG for ALLを週3日(平日1日+土日)という新しい働き方に挑戦中。



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