公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

活動報告|八代市における子どもたちへの支援活動

災害で生活が変わった子供を支援する会

伊達富美

被災した子どもの学びや育ちの支援活動助成

「令和2年7月豪雨」で被災した子どもの学びや育ちの支援活動助成 活動報告

団体名
災害で生活が変わった子供を支援する会
事業名
八代市における子どもたちへの支援活動

支援地域/活動期間 災害時の状況や支援対象者の様子 支援の内容・方法・成果 今後の課題および展望

支援地域/活動期間

熊本県八代市/災害発生直後より活動を開始

災害時の状況や支援対象者の様子

住宅や役所、商店が壊滅的な被害を受けてました。当初は保育園2つも被災して閉園しました。廃校利用して託児を開始しましたが、園、保護者、近隣住民のほとんどが被災しており当初は掃除活動もままなりません。 園児の着替えなども一切流されており、地元民、県外からの物資を有志で運び続ける状態でした。 県内限定とされるボランティアで限られた人員により、物資収集、配布活動を行いました。

園児たちはこころ細い中、コロナで活動を制限されており、これからのこころのケアが急務です。 豪雨災害によって八代市の子どもたちが暮らす地域が大きな被害を受けましたが、被害が甚大である上に、田舎であり、コロナによるボランティア制限があることが懸念されました。

着替えなどもない状況であり、コロナ感染症による活動制限の中、なんとか地元の人間だけでも、子どもや保護者に物資を届け掃除や片づけを手伝い、笑顔を取り戻してほしいいう目的での活動を始めした

初めは八代市坂元町近郊で有志で集めた物資の配達、被災保育園の清掃などを行いました。自立土嚢シートを手作りして配布することで、ママ一人でも土嚢に土を詰めることができるようになり作業を効率化する事ができました。コロナも気になるのでバルーンより、実用的な工作としても取り組めた土嚢シートは多くの方に配布する事ができました。

清掃用自立土嚢シート作成と配布

支援の内容・方法・成果

少し落ち着いてからは、活動を変えました。バルーンアートなどで笑顔を取り戻す活動と共に、作成スペースを設けました。今回は、コロナの対策のため、工作をするときにも間隔を保つなどして静かに行わなばならず、子どもたちに思いきり笑って話して過ごしてもらえる日がくることを祈らずにはいられませんでした。

物資の配布は、熊本地震からのつながりのあるボランティア団体などと連携し行い、特に家電は配布前の清掃活動などを行うことで気持ちよく受け取っていただけました。広島からも運べるギリギリの県まで家具や家電をリレー配送しました。

コロナ渦でしたが、県内外からの郵送による物資提供をいただき地元の飲食店などと連携しお届けしました。しかし、コロナが蔓延したことで年末、年始の活動がほとんど出来なかったのが心残りです。

土砂災害の後の破傷風や、雑菌への注意を払いながらも、コロナ感染症対策をしながらの活動となり、子どもの遊びとリラックスにおいて100点ではなかった事業でしたが、日々変わる状況に応じて、元気に動ける近隣のボランティアさんと子どもたちに笑顔を届ける為に出来ることはやりました。

物資は子どもたちへ配布する遊べるものや気がまぎれるもの以外にも、家電や生活用品など多くの方に喜ばれるものもあり、子どもは大騒ぎして遊ぶことはできないけれど、バルーンアートや工作の場と共に、子どものことを忘れていない大人が沢山いるという事を伝える事が出来たと感じます。また、保護者の方とも顔見知りになることでこの先の復興事業でも共に歩んでいくことができると感じています。

県内外から届いた無料物資配布
蓮ランタン作成教室開催 お盆に明かりが灯りますように

今後の課題および展望

コロナ感染症というのは、非常に大きな課題であります。また、九州はこの先にも豪雨災害や噴火、地震による災害を避けて通ることはできない地域です。この地域性と、感染症対策は保健所や行政の発信する情報を受け取りながら、ボランティアチームで共有して活動しなくてはならないと感じます。

子どもたちもコロナ感染症でご両親の収入が減ってしまったり、豪雨災害による影響で辛い状況になったり、その両方である場合も考えられます。そこへ転校や受験が重なった場合には相応な支援が必要だと思われます。今回は、豪雨災害とコロナ感染症という複合災害でしたが、暑い中園舎が壊れ辛い思いをした夏の後に、窓を開け換気をしながらの寒い教室で過ごさねばならない子どもたちが、それでも前を向いて元気に過ごしてくれる為の活動にシフトしなくてはなりません。また、被災された家庭では勉強の遅れなども懸念されます。そこへ大雨による休校が重なると学力の低下を招きますし、新1年生などが学校になじめるかなどの課題も感じます。

これらは、昨年までの災害ボランティア時には感じられなかったことで、感染症が及ぼす日常生活の破壊が懸念されますが、感染症も含め災害ボランティアとして、さらなる啓発と防衛をしながら、被災地域の子どもたちに「負けることない」という心を伝えていけたらと感じます。

災害で生活が変わった子供を支援する会

災害で生活が変わってしまった子供を支援する目的のグループです。スポーツする場所がない。イベントに行きたいけど車がない。そんな小さなことからもご支援出来たらと思っています。団体様で被災地支援をしているけど、人員が足りない!そんな時にもお手伝い出来たらと思っています。実地でつながっている人間と、ネットでつながっている人間で、日本中でできることを探していきたい。そう思っています。

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