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2021/02/25 (木)

ワーキングメモリが低い

【質問】発達検査の結果、「ワーキングメモリが低い」という結果が出ました。どうすればよいでしょうか

電話窓口に、お客さまから多くいただいたお問い合わせ・ご相談について、「進研ゼミ」編集者が、専門の先生のアドバイスを得て記事を作成いたしました。

ワーキングメモリの低さから、実際にお子さまにどのような苦手さが出ているでしょうか。例えば、忘れ物が多い、言ったことを忘れてしまう、学習についていけないなど、その影響の出方はさまざまですので、それに合った対応をしていくことが大切です。

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日常生活の中で忘れ物や、言ったことを忘れしまうことが多いようであれば、次のような方法があります。

・予定などを書き記すことやメモを活用すること。
・一緒に持ち物の準備をしたり、お子さまが準備したものを確認したりすること。
・「聞いている」「気持ちが向いている」と確認してから話したり、指示を伝えたりすること。(同時にいくつもの指示を伝えないこと)
・話をしたあとに復唱させてみること。
・話が長くなる際には、結論を先に伝えたり、その都度話をまとめて要点を伝えたりすること。

学習についていけないという場合は、次のような方法があります。

・時間を区切って学習内容を振り返ること。
・いつでも確認できるように大切なポイントを書き記しておくこと。
・長々と話を伝えず、短く区切ること。
・解き方や手順などを確認できるようにしておくこと。
・本来記憶に頼っている途中計算などを、すべて書き出して見えるようにすること。

上に紹介した内容で、お子さまに合った方法があれば、取り入れてみるのもよいでしょう。

うまくいかない場合は、ぜひ専門家と相談して、お子さまに必要な手立てを考えていきましょう。

ひとくちに「ワーキングメモリが低い」と言っても、他の特性とのバランスなど個々の状況に応じて対応方法は異なってきます。数値だけにとらわれず、検査結果を生かした今後の対応方針について専門家と相談することがいちばん大切です。(検査を実施された専門家が、いちばん数値の背景をわかっているため、お子さまに合った方法を相談してみてはいかがでしょうか。他の専門家に相談する場合は、数字のみではなく、詳細な検査結果を持って行くほうがよいでしょう。)

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