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2020/02/16 (日)

悩むおうちのかたへのアドバイス

NPO法人アピュイ代表/言語聴覚士 社会福祉士 武内典恵先生

「進研ゼミ」の相談窓口では、学習のご相談に関連して「こちらの言っていることが伝わらない」「すぐにかんしゃくを起こす」「じっとしていることができない」など、発達に関するお悩みの声をたくさんいただいております。療育に長く関わられている、大ベテランの武内先生にお伺いしました。

家族だけでがんばりすぎず、安心・信頼できる相談先を見つけましょう。

おうちのかたの悩みは、とても大きな課題です。 療育の現場では、ことばが遅い・出ない、こちらの言っていることがわからない、じっとしていられない、すぐかんしゃくを起こす、生活がうまく流れていかないなどのことから、子育てに困難を感じるおうちのかたが多くいらっしゃいます。

心配のタネは時期に応じて変化し、小学校に入ると学校生活の悩みが増え、将来への不安なども徐々にでてきます。お子さま自身も困りを抱えていますが、おうちのかたの悩みは深く、おうちのかたへの支援(相談など)も実施しています。

ことばがわからないと、それがきっかけで、「学校が楽しくない」などの二次的な課題がでてくることもあります。先生の言っていることがわからないから、その場に適した行動ができず、つまらなくなる、自信がなくなってしまう等です。

また、ことばの課題ととらえていたら、実は別の課題があった、という場合もあります。

目が見えづらかった、耳が聞こえにくかった、ということもあり、周りの大人が注意深くみることが必要です。感覚が過敏な子も多く、音、着替え(制服の感触)・砂が苦手などのケースもあります。手先が器用ではないお子さまも多く、学校で楽器を扱うときにうまく使えない等の困りが生じてきます。

見通しを立てることが苦手なお子さまは、いつもと違うことがあると不安になりがちです。

例えば、避難訓練で突然大きな音が鳴ったり、一斉に席を立ってみんなで一緒に移動したりする場面だと、パニックになることもあるようです。

理解してもらえずに叱られたり、無理強いされることで、自己肯定感が低下することもあります。

思春期になると、親以外の大人や友人との豊かな人間関係の中で認められたい、と思うようになります。お子さまもおうちのかたも、家族だけでがんばりすぎず、家の外に安心できる場所、信頼できる人を見つけられるとよいと思います。

 

  

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ことばがおそい 言葉がおそい 言葉が出ない 言っていることが通じない 言っていることが伝わらない

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