映画プロデューサー

映画プロデューサーの仕事内容は?

映画プロデューサーになるには、人、時間、予算のマネジメント能力が必要


映画プロデューサーは制作現場のトップとして全体の指揮を執る

映画プロデューサーには、制作のトップであるプロデューサーと、制作の資金提供するスポンサー側のプロデューサーがいます。
ここでは映画制作のトップである映画制作プロデューサーの仕事を紹介します。

制作プロデューサーは、制作現場のトップとして全体の指揮を執り、さまざまなセクションをまとめ上げています。作品がヒットするか否かは、制作プロデューサーの腕しだいといってもいいほど、責任の重い仕事をしています。

そんな映画プロデューサーの仕事を大きく4つに分けて紹介します。

・企画の立案をする


映画プロデューサーは、世の中のニーズをつかみながらどんな作品をつくるかを決めて、その原作を探します。
そして原作が決まると、その原作のジャンルを得意とする監督やキャスト、スタッフを選び、予算、制作期間などを決めて、作品の制作に関する全体の企画を立てます。

・スポンサーを集め資金の調達をする


映画制作には大きな資金が必要です。その必要な資金を集めるために、企業などスポンサーを募るのも、プロデューサーの役割のひとつです。
映画プロデューサーは、出資を募るために、広告代理店やスポンサーとなる企業との交渉をします。

・制作の進行管理・予算管理をする


プロデューサーは、各制作工程のスケジュールを管理して、作品の制作の進みが遅れないように指揮を執っています。どんなにいい作品であっても完成が間に合わなければ放送できず全く意味がありません。

また、制作費用が予算を大幅にオーバーしてしまうと、苦労してよい作品を制作しても利益が出ません。そのためプロデューサーは、予算内でクオリティーの高いものが制作できるように、各工程にかかる制作費の管理をしています。

このように映画プロデューサーは、予算とスケジュールを守りながらクオリティーの高い作品をつくり、しかも確実に利益を生み出せるように、制作の進行管理と予算管理を行っています。

・PR戦略を立てる


映画プロデューサーは、作品をヒットさせるために、どう宣伝していくのか、戦略を考えます。どんな宣伝をいつ、どのようにすれば作品がヒットするのかを考えながらその戦略を立て、広告代理店と打ち合わせを行ったり、広告を出したりします。
映画プロデューサーはどんな働き方をするの?

映画プロデューサーは制作現場のすべてを取り仕切る

プロデューサーは制作のすべてを取り仕切ります。 スタッフがよい仕事ができるように現場を整え、バックアップすることからはじまり、制作を円滑(えんかつ)に進めるためにコミュニケーションを取り、問題を解決したり、調整したりします。 映画プロデューサーの就職先は、有名な映画制作会社から中小制作プロダクションまでさまざまです。またフリーランスで活動している人もいます。 大手映画会社と小規模制作会社では給料にかなりの差があり、平均的には大手映画会社に勤めている方が収入は高いようです。 フリーランスでも世界的な映画祭で受賞するなどして有名になれば、映画会社に勤務のプロデューサーより稼げる可能性もあります。
とくに、大きな売り上げ実績のあるプロデューサーほど年収が高くなる傾向です。
映画プロデューサーはどんな人に向いているの?

映画プロデューサーは高いコミュニケーション能力、広い人脈を持つ人に向く

映画の制作プロデューサーには、作家性や、演出力、楽曲をつくる力などは必要ありません。映画が大好きであることには変わりませんが、プロデューサーの仕事の適性は、スタッフによい作品をつくってもらい、売り上げを挙げることが重要な役割なので、以下のような能力のある人が向いています。

・スケジュール・予算・人の管理能力


納期までに作品ができ上がるように、スケジュールの進行や予算の管理、制作スタッフに適材適所のポジションを与えられるマネジメント能力のある人が向いています。

・高いコミュニケーション能力


プロデューサーは、作家や演出家、監督、役者、スポンサーなど、多くの人とかかわっていい関係を築いたり、交渉したりしていく仕事です。そのため高いコミュニケーション能力や、人脈が多く「社交性」のある人に向いています。

・臨機応変な対応力・判断力


映画の制作現場は、多くの人やチームが制作のプロセスを分担しています。そうした現場では、制作スケジュールが必ずしも予定通りに進まないこともあります。そうしたときでも臨機応変に立て直す判断や、うまく調整したりする対応力のある人が向いています。
映画プロデューサーの将来展望は?

映画プロデューサーの将来展望 今後もニーズが高い

コロナ禍もあってNetflixなどに代表される動画配信サービスの利用者が大きく伸びています。
配信サービスが利用されるのは、さまざまな映画やアニメを見ることができる利便性のためですから、今後も良質な映画やアニメ作品が求められていくでしょう。
映画制作のトップとして、スタッフの仕事やスケジュール、予算を管理し、興行的にも成功させられる映画プロデューサーの活躍は、今後も期待され続けるでしょう。
映画プロデューサーにはこうすればなれる!

映画プロデューサーになるには?必要な資格・学歴は?

・映画プロデューサーをめざすための専門コースがある学校に進学するのが一般的


映画のプロデューサーには、必須の資格や学歴はありません。しかしプロデューサーになるには、制作全体をマネジメントする力が必要です。そのためにベースとして、映画制作の流れや、映画に関する幅広い知識・技術を実践的に学んでおくことが役立ちます。専門コースがある学校へ進学して幅広い知識や制作の流れを勉強したうえで、制作会社などへ就職をめざすのが一般的です。映画業界と繋がりのある学校を選べば、将来へのチャンスが広がるでしょう。

・映画プロデューサーは、「制作進行」から昇格してなれる職種


プロデューサーは映画制作現場のトップなので、映画の制作会社に就職していきなりつけるポジションではありません。まずは「制作進行」担当から始めて、現場で経験を積み、次は制作のリーダーである「制作デスク」へ、さらに経験を積んで「プロデューサー」へと順にキャリアアップしてなることができます。

・プロデューサーのマネジメント力をつけるには?役立つ資格はある?


映画制作プロデューサーになるために必須の資格というのはありません。映画制作の現場では高いマネジメント能力が求められます。「ビジネスマネジャー検定」の取得をめざすことで制作チームをまとめるマネジメントに必要な知識を身につけることができます。 また日ごろから、社交性、コミュニケーション能力、企画力を磨いていくことが必要です。

ビジネスマネジャー検定
東京商工会議所が主催する検定試験で、2021年度からI B T(インターネット経由の)試験になりました。マネジャーとして活躍が期待されるビジネスパーソンに、「あらゆるマネジャーが共通して身につけておくべき重要な基礎知識」を効率的に修得する機会を提供する試験です。