芸能プロダクション

芸能プロダクションの仕事内容は?

芸能プロダクションとは?芸能マネージャーのほかにどんな仕事があるの?


芸能プロダクションでは芸能人をサポートしている

・芸能プロダクションとは?


芸能プロダクションは、芸能事務所とも言われ、俳優、女優、タレント、芸人など、芸能人の仕事をサポートする会社です。

自分の事務所を設立して活躍する芸能人もいますが、現状は多くの芸能人が芸能プロダクションに所属して活動を行なっています。

・芸能プロダクション社員の仕事内容は?


芸能プロダクションというと芸能マネージャーをイメージする人が多いと思いますが、ほかにも多くの職種があります。会社の規模によって事業内容や領域は異なりますが、その主なものを紹介しましょう。

芸能マネージャー


芸能マネジャーは自社に所属する役者やアーティスト、タレントの活動をマネジメントする職業です。主な仕事内容は以下のものがあります。

◯ 担当するタレントの仕事のスケジュール管理と調整を行う

◯ 撮影現場・制作現場(取材・ドラマ・番組収録・C M現場など)へ同行し、車での送迎、サポートを行う

◯ 各種メディア(映画、出版社、テレビ局)へ、担当タレントの仕事の営業を行う

現場のマネージャーとして実績を積むと、現場マネージャーを管理するチーフマネージャーとなり、さらにステップアップすると、すべてのマネージャーやタレントのマネジメント行う、統括マネージャーとなります。 

(→詳しくは「芸能マネージャー」の記事も読んでください)

ファンクラブ運営


ファンクラブ運営は、ファンと芸能人をつなぐ大事な仕事です。ファンにとってうれしい、有益な情報を発信すること、ファンとの関係を大切に育てる配慮が必要とされます。具体的な仕事には以下のようなものがあります。

◯ ライブやメディア収録の現場を取材してファンマガジンをつくるための準備

◯ ファンクラブの運営(入会・退会受付、ファンイベントの企画、ファンマガジンの作成)

◯ タレントの公式Webサイトの運営・企画・更新

◯ チケットの販売、管理

◯ ファンのアンケートなど、データ集計・分析

グッズの企画販売


所属アーティスト・タレントのグッズを企画・制作・販売する仕事です。
企画制作と販売は部署が別の会社もあります。具体的な仕事内容は次の通りです。

◯ グッズ制作の企画を行い制作会社に依頼をする

◯ グッズ制作の進行管理とチェック

◯ グッズの販売数の決定、在庫管理

◯ グッズ販売ブース設営

◯ タレントのツアーに同行し、グッズ販売の現場に立ち合う

◯ グッズの売り上げと制作費の精算

イベント・コンサート制作


所属する芸能人の出演する舞台や番組、イベント・コンサートを制作する仕事です。
舞台、映像、コンサートなど、通常、制作チームは分かれています。
所属アーティストやタレントのプロモーション活動として、さまざまな形の制作を行います。以下のような仕事内容があります。

◯ 舞台、番組、イベント、コンサートの企画立案〜運営、収支の管理までを行う

◯ 各種イベントの会場の手配と出演者への依頼

◯ コンサートの選曲

◯ C D・DVD・Blu-rayディスクなどの企画と制作

◯ YouTubeなどのWeb媒体のプロモーション企画と制作

管理部門


芸能マネージャーのアシスタントや、会社の経理や総務、人事などを行っています。
以下のような仕事を担当します。

◯ 芸能マネージャーのアシスタント業務

◯ タレントのプロフィールや写真など、宣伝用の資料作成

◯ タレントのスケジュール管理

◯ 商標権や著作権の管理

◯ 請求書の発行と伝票整理

◯ 経費の精算

◯ メールや電話の問い合わせ、来客の対応

◯ 芸能人オーディションにかかわる仕事

◯ 社員採用などの人事

会社によってはファンクラブの運営や、グッズの制作・販売を、管理部門の人がサポートしたり、タレントの書籍編集にかかわる業務を行ったりすることもあります。
芸能プロダクションはどんな働き方をするの?

芸能プロダクションの働き方 勤務時間は不規則になりがち

◯ 芸能マネージャーの場合は、担当するタレントが多いほど、タレントのスケジュールに同行して朝早くから夜遅くまで働くため、激務になると言われています。

◯ ファンクラブの運営や、制作にかかわる人も、土日祝日に出勤するなど勤務時間は不規則になりがちです。 

◯ 管理部門の人は所属する会社の休日や勤務時間帯の規定に合わせて定時で働くことが多いようです。
芸能プロダクションはどんな人に向いているの?

芸能プロダクションにはエンタメ業界に強い興味がある人に向く

◯ エンタメ業界を裏方からサポートして盛り上げたい人
芸能プロダクションは、一般的に芸能人やエンタメ業界に強い興味のある人が志望します。
しかしその中でも、裏方としてタレントをサポートしたり、ファンの人たちを喜ばせたりすることに楽しみを感じる人が向いています。 

◯ コミュニケーション力が高く、人に好かれる人
芸能プロダクションの社員は、現場が和やかになるようにさわやかで丁寧な態度や話し方が求められます。
タレントを売り込むために頭を下げることも多いので、腰が低く人に好かれる人が向いています。
また所属タレントの新しい企画や仕事を実現するために、フットワークが軽くて人脈づくりの上手な人も向いているでしょう。

◯ 心身ともにタフな人
競争や変化の激しい芸能界では、問題が起きても前向きに明るくとらえて頑張れる体育会系の性格や、動じないタフな性格の人が重宝されると言われます。また朝から晩まで長時間働いたり、不規則になったりしがちなので体力があることも重要です。
芸能プロダクションの将来展望は?

芸能プロダクションの将来展望 新しいサポートやマネジメントの形が求められる

今の日本ではテレビの視聴者が減る一方で、ネットを楽しむ人が増えています。
今後はネットで配信される番組を中心に、芸能人の活躍の場が増えていくことが予想されます。
また人気のYouTuberが芸能プロダクションに所属することも増えてきました。

一方で芸能プロダクションには所属せず、自分で番組をつくったり、セルフプロデュースを行ったりする芸人やアーティストも出てきています。
今後の芸能プロダクションでは、新しい時代の流れに対応した新しいサポートやマネジメントの形が求められていくのかもしれません。
芸能プロダクションにはこうすればなれる!

芸能プロダクションの社員には、どうすればなれるの?

・芸能プロダクション社員の学歴


芸能プロダクションの社員になるには、採用試験を受けるのが一般ルートです。

大手芸能プロダクションでは大卒以上が求められますが、実際は中小規模の芸能プロダクションの数が圧倒的に多く、中小のプロダクションでは学歴不問のことも多いです。
芸能プロダクションでは社員の学歴よりもコミュニケーション能力や周りへの配慮、気配り、常識を重視する傾向があります。

中小の芸能プロダクションの就職を目指して、実践的なスキルや知識を身につけたい人は、放送芸術学科、アーティストスタッフ科などのある専門学校へ通うのも選択肢の1つです。
専門学校では、基本的なビジネスマナーや、タレントやアーティストのサポート方法、業界全体の知識、ステージ・放送番組などの現場の知識などを学べます。

・芸能プロダクション社員に必要な資格


芸能プロダクションに就職するために特別な資格は入りませんが、「普通自動車運転免許」が必須のことがあります。また「秘書検定」を取得しておくと、ビジネスマナーを理解していることをアピールできます。