舞台演出家

舞台演出家の仕事内容は?

舞台づくりの全体責任者です。

舞台演出家の仕事は、脚本家や舞台美術家、舞台監督や音楽監督、衣装デザイナーなど、作品作りに関わるすべての専門家をひとつにまとめ上げ、自分が選んだ脚本のイメージを舞台上で表現することです。
そのため、どのスタッフよりも作品の世界観を理解することが必要です。
舞台稽古で俳優に演技を指導したり、美術や音響、照明などのスタッフと打ち合わせを行ったり、時には作品の宣伝活動に携わるなど、舞台に関わるすべての仕事とつながっています。

舞台演出家はどんな働き方をするの?

現場で実践を積んでから独立する道が一般的ですが、副業を持ちながら働く人も多いです。

現場での経験が重視されるので、最初は特定の劇団や好きな演出家の下で演出助手になることから始めるのが一般的です。
また、演出家養成セミナーやワークショップに参加して演出に関する知識を深めるほか、演出家コンクールに参加して力をつけるという方法もあります。
一本立ちできるようになると、フリーの演出家として独立したり、自ら劇団を立ち上げたりできるようになります。
とはいえ、舞台演出家の中で舞台演出の仕事だけで生活できる人はほんのわずかで、多くは演劇学校や大学の講師をしたり、作家として執筆活動を行ったりと、演劇にかかわる仕事で副収入を得ています。
公演が近づくと、舞台稽古やスタッフとの打ち合わせなどで忙しくなるため、生活は不規則になりがちです。

舞台演出家はどんな人に向いているの?

音楽やデザイン、絵画、文学など、芸術的な活動への強い興味を持ち、そこで得たさまざまな知識を舞台に生かすための表現力が求められます。
また、みんなで協力して一つの舞台を作り上げるために、自分の演出の意図をまわりの人たちに伝えるためのコミュニケーション能力や、仲間を引っ張っていくリーダーシップも必要です。

舞台演出家の将来展望は?

観客を引きつける魅力的な作品を手がけることが必要とされるでしょう。

実力のあるミュージカルや古典芸能がメディアで取り上げられるなどして、舞台演劇は一般の人々にとって身近なものになりつつあります。
とはいえ、実際に売れている作品を手がけられるのは、ごく一部の演出家だけです。
ほかの作品にはない演出や新しい発想などで観客の心をつかんでいくことも、この世界で成功する条件の一つと言えるでしょう。

舞台演出家にはこうすればなれる!

現場に身を置きながら、実践の中で力をつけて独立を目指すのが一般的です。

舞台演出家になるために必要と決められた資格はなく、劇団などに入って実践経験を積む方法が一般的です。
また、専門の知識も求められるので、大学や短大の演劇専攻科などに進学して知識を身につける人もいるようです。
その後、演出助手や舞台監督助手の仕事を務めながら力をつけ、やがて一人前の舞台演出家として独立します。

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