理容師

理容師の仕事内容は?

理容師とは散髪やシェービングでお客様の頭髪周りを整えるプロ


女性向けの理容店や、高級理容店など新しい形態が登場

・理容師と美容師の違いは何?


理容師の仕事は、理容室で散髪(さんぱつ)、シャンプー、シェービング(顔そり)、眉(まゆ)そりなどを行い、お客さまの髪型を中心に顔まわりの身だしなみを整えることです。
美容師と理容師は、法律で業務が分かれている部分があります。理容師は「カミソリ」を使ってお客さまの眉やひげをそる「シェービング」を行いますが、美容師は行うことができません。(ただし化粧の一部として軽い程度の「顔そり」を除く)一方、美容師は、まつ毛のパーマやエクステンションを行えますが、理容師は行えないことになっています。しかしそれ以外のカットやパーマ、カラーリングなど、理容師と美容師で提供する施術(しじゅつ)に大きな違いはありません。以前は美容師と理容師ではできる仕事領域に大きな違いがあったのですが法律の改正で両者の垣根は、ほとんどなくなっています。

・理容室は男性客がメイン? 理容室の新しい流行は?


理容室のお客さんはほとんどが男性、という印象ですが、近年ではカラーやパーマ、エステなどのサービスを行う女性むけの理容室や、女性の「うなじ」や眉(まゆ)そりを行う女性向けシェービングに特化した理容室も登場しています。

一方、男性客を中心とした理容室でも、「バーバー」と呼ばれるクラシックでおしゃれなスタイルを提供する、進化した高級メンズ理容室も登場しており、従来は美容室に通っていた男性が、理容室に戻ってくるという現象も起きています。 また最近は超高齢(こうれい)社会の影響で、福祉(ふくし)分野でも理容師のニーズが高まっており、高齢者の自宅に訪問したり、福祉施設に出張したりして高齢者の整髪を行う仕事もあります。
このように同じ理容師でも勤務先によって、サービスの領域や、メインとなるお客さまの層が違ってきています。
理容師はどんな働き方をするの?

理容師は全国どこでも定年なく働くことができる

・理容師の就職先は?


ほとんどの理容師の就職先は理容室です。
理容師免許があれば、全国のどの地域でも特に定年などなく理容師として働くことができるのが、理容師の強みです。 また経験を積んで独立し、自分の理容室を経営する人も多くいます。
また前述のように、介護施設、病院、利用者の自宅に出張して働くスタイルの理容師もいます。

・理容師の収入は?


理容師の収入は、勤め先にもよりますが、一般的に経験すればするほどアップする傾向があります。しかしアシスタント時代は月給が少ないことが多いので、地道に経験を重ねて技を磨(みが)いていくことが必要です。
理容師はどんな人に向いているの?

理容師とは地道な修行厭(いと)わない人に向く

理容師は一人前になるまでに時間のかかる専門職のため、地道な修行をして手に職をつけ職人として技を磨(みが)いていきたい人、また手先が器用(きよう)でデザインのセンスがある人、コミュニケーション力がある人、聞きじょうずな人などに向いています。
美容師との違いという観点では、理容師の特徴である、「カミソリを使ったシェービング技術」に磨きをかけていきたい人が、理容師に向いています。
理容師の将来展望は?

理容師とは将来展望 多様化する顧客のニーズに合わせて拡大

年々増加する美容室や美容師の数とは逆に、理容室や理容師の数は減少しています。
しかし、高級志向の理容室「バーバー」の登場や、頭皮のケアやヘッドスパ・マッサージ、エステなど幅広く行う理容室の登場、訪問介護分野でのニーズの高まりから、今後は多様化する顧客のニーズに合わせて、専門分野で活躍する理容師が増えていくことが予想されます。
また美容師と理容師の垣根(かきね)はなくなってきていますが、両方の資格をもつことで、それぞれの得意分野の高い技術を身につけて活躍する理美容師も増えていくかもしれません。
理容師にはこうすればなれる!

理容師になるには?「理美容師」とは?

・「理容師」の国家資格取得が必要


理容師になるには、理容師の国家資格を取得することが必要です。
「理容師国家試験」は、理容師の養成を行う専門学校で2年(通信制の場合は3年)間学び、必要な課程を修了することで受験資格を得られます。
理容師免許を取得した後は、理容室に就職するのが一般的(いっぱんてき)ななり方です。美容師に比べて理容師の資格を取る人は現在少ないため、就職率は高いです。

・「美容師」国家資格とのダブルライセンス取得で「理美容師」を目指せる


前述のように理容師がさらに美容師の免許も取得すれば、美容師の仕事の領域であるまつ毛パーマ、エクステンションのメニューなどを提供できます。
逆に美容師が理容師の免許を取れば、シェービング(顔そり)の技術も提供できるようになります。
ダブル免許でより顧客のニーズにあったサービスを提供し活躍する「理美容師」を目指すこともおすすめです。