UX起点の事業成長・成果創出を支援するビービット社と資本業務提携 「Benesse Digital Innovation Fund」が出資
ベネッセの「グループパーパス実現」に向け、デジタルサービスの飛躍的なUX向上を目指す
株式会社ベネッセホールディングス(本社:岡山県岡山市、代表取締役社長CEO:小林 仁、以下:ベネッセ)は、このたび、UX起点の事業成長・成果創出を支援する株式会社ビービット(本社:東京都千代田区、代表取締役:遠藤 直紀、以下「ビービット」)と資本業務提携契約を締結したことをお知らせいたします。
資本業務提携の背景と今後の展開
ベネッセはこれまで「よく生きる」を企業理念に掲げ、教育や介護事業を中心に人々の生活、人生がより豊かになるためのサービスを提供してきました。近年、学校向けサービス市場では、GIGAスクール構想等により教育現場におけるデジタルサービスニーズが急増し、学習効果向上などのためにデジタルサービスのUXの改善は急務となっています。また、介護領域においてもデジタル化での効率化やサービスの質の向上の需要が高まっています。
ビービット社はコンサルティング業務とサービスの提供を通じて、ユーザー視点からの価値創出を追求することを目指しており、これまでベネッセのサービスのUX改善の実績があります。進研ゼミ小学講座のタブレット教材「チャレンジタッチ」や、小中学校の先生・生徒向けのタブレット学習ソフト「ミライシード」、また介護では、「マジ神」と呼ばれる高スキルスタッフの課題解決力をすべての現場に提供するために誕生した「マジ神AI」のUX改善において、ベネッセとビービット社は共に取り組んできました。
ベネッセはグループパーパス「誰もが一生、成長できる。自分らしく生きられる世界へ。ベネッセは目指しつづけます。」の実現に向け、2020年に発表した中期経営計画をブラッシュアップした「変革事業計画」を5月19日に発表いたしました。今回の資本業務提携を元に、変革事業計画においても必須となる「デジタルサービスの飛躍的なUX向上」を目指していきます。なお、5月19日よりベネッセホールディングス Digital Innovation Partners DXコンサルティング部 部長の水上宙士がビービット社の社外取締役に就任し、更なる両社の連携強化を目指します。
■「進研ゼミ小学講座」事例
・レッスン後に提供しているお楽しみコンテンツの魅力が伝わりにくく、生徒が学習を続けることに課題があり、レッスンが終わった後に、ご褒美を獲得するタイミングで、次のレッスンで何を達成できるかを訴求するよう改善。効率的に次のレッスンに誘導し、課題を解決。
■「マジ神AI」事例
・全介護スタッフのケア品質の向上を目的に、高スキルスタッフ「マジ神」が介護業務においてみるべき観点をダッシュボード化。該当ダッシュボードのUX設計をビービット社とベネッセで共に実施。
株式会社ビービットについて(https://www.bebit.co.jp/ )
ビービット社は、UX起点の事業成長・成果創出を支援することを通じ、「役に立つことがビジネスの主目的となった一兆スマイル社会」を目指しています。「デジタル時代の本質はUXである」と考え、経営者から一般社員まで幅広い層に向けた「体験価値の重要性」の啓蒙活動から、UX志向の事業戦略立案、サービスデザイン、さらにはUX改善を日々の運用業務に取り入れて成果を生み続けるための伴走支援およびソフトウエアの提供を行っています。
資本・業務提携にあたってのコメント
株式会社ビービット
代表取締役 遠藤 直紀氏
教育・介護領域のリーディングカンパニーであるベネッセ様と資本業務提携を結べたことを非常に嬉しく思っています。ベネッセ様は「よく生きる」という企業理念に基づき、一人ひとりが豊かな人生を過ごせるように、個々のサービスをつなぎ合わせて「優れた統合的な体験」を提供することを目指されています。これを実現していくために、グループ全体で本格的にUX向上に取り組むことを意思決定されました。
当社ビービットは、企業の活動意義および結果としての価値創出が、これまで以上に問われるようになった現代において、優れたUXを提供する能力が企業において重要であると考えています。これまでさまざまな取り組みをベネッセ様とご一緒してきましたが、今回の提携を通じて、より強力に相乗効果を出すための挑戦ができることを心から楽しみにしています。
株式会社ベネッセホールディングス
DXコンサルティング部 部長 水上 宙士
現在、ベネッセの商品サービスはあらゆる側面で急速にデジタル化が進み、デジタルサービスおよびマーケティングにおけるUI/UXの向上がこれまで以上に事業において重要性を増しています。そのような状況の中、約20年ベネッセのデジタルサービスのUI/UXをパートナーとして支えていただいているビービット社とより強固な関係性を構築し、これまで以上にUXを向上させていくという目的で今回の資本業務提携を締結させていただきました。
今回の提携により、商品サービスやマーケティングにおけるビービット社の支援を強力に行っていただくと共に、ベネッセ社員のUX能力向上のためのリスキリング等の施策も強化いただくことで、短期的にも中長期的にもベネッセの組織能力を向上させていきます。ベネッセの企業理念でもある「よく生きる」を実現するためのサービスをお客様に届けられるよう、ビービット社とベネッセでより一層励んでまいります。
<概要>Benesse Digital Innovation Fund(DIF)について
■設立の背景
DIFは、教育・生活・介護領域やDX関連ベンチャー企業への出資を行うことで、既存事業・サービスのDXのさらなる推進を行うとともに、ベンチャー企業との「新規事業の共創」を目指します。
・DIF運営事務局: dif@mail.benesse.co.jp / URL: https://www.benesse.co.jp/digital/fund/
■出資対象
・教育・生活・介護領域などにおいて、ベネッセグループとの事業上のシナジーが期待できる企業
・ベネッセが推進するDXに関連するサービスの企画・開発力などを有する企業
・ベネッセ関連領域にて革新的な技術・市場を持つ企業、もしくはその開拓が期待できる企業
■投資額
・5年総額最大50億円 (出資割合は数パーセント~15%を想定)
■これまでの出資・提携実績
・コードクリサリス社
・Hmcomm社
・フォースバレー・コンシェルジュ社
・アルサーガパートナーズ株式会社
・paiza株式会社
・株式会社LX DESIGN
・learningBOX株式会社
・株式会社Natee
<参考資料>
ベネッセのDX戦略について
ベネッセは、「コア事業の進化」と「新領域への挑戦」を中期経営計画で掲げており、その両者に関わる中心的な戦略として「DXの推進」を位置づけています。これまでもベネッセは企業理念である「よく生きる」を実現するため、デジタルテクノロジーを活用した提供価値の向上に長年努めてまいりましたが、0歳からシニアまで幅広い顧客に多様なサービスを提供するベネッセでこれまで以上にDXを推進していくために、2021年春よりDigital Innovation Partners(DIP)という組織を社長直下に構築。情報システム部門、人財育成部門、DX推進のためのコンサル部門が一体となることで、中期経営計画の実現を牽引しています。また、このような取り組みを評価され、ベネッセは、経済産業省が定めるDX認定制度に基づく「DX認定事業者」としての認定を取得しました。
https://www.benesse.co.jp/digital/