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「SETOUCHI企業フォーラム」で
ベネッセホールディングス社長の安達が講演
~ベネッセグループとベネッセアートサイト直島~

2019年10月、「瀬戸内国際芸術祭2019」の会期中に、企業の経営層を対象とした「SETOUCHI 企業フォーラム」が開催され、株式会社ベネッセホールディングス代表取締役社長 安達保 が講演しました。



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クロージングセッションとして行われた講演の様子  Photo by JIN FUKUDA


「SETOUCHI企業フォーラム」とは

豊かな自然と歴史に育まれた瀬戸内の海で、12の島と2つの港を舞台に行なわれ人気となっている「瀬戸内国際芸術祭2019」。アートを通じた様々な取り組みから、今後の企業経営や、持続可能な企業成長のヒントを経営層の方々と考えていくことを目的に企画されたのが「SETOUCHI 企業フォーラム」です。
※主催/瀬戸内国際芸術祭実行委員会、共催/株式会社ベネッセホールディングス、協力/公益財団法人福武財団

フォーラムには、持続可能な企業経営に関心をもつ21社の皆様にご参加いただきました。
1日目:瀬戸内国際芸術祭の本質を学ぶ
2日目:文化と企業の関係を学ぶ
3日目:地域と文化の体験・視察

各島を舞台に、瀬戸内国際芸術祭の背景やアートの持つ力を深くご理解いただける特別プログラムや、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関連する様々な体験が提供されました。
豊島:産業廃棄物不法投棄と自然破壊、再生までを島民の方からお聞きする <環境(E)>
大島:ハンセン病療養所の歴史を入所者の方からお聞きする <社会(S)差別・偏見による隔離政策>
直島:知り・考える体験やアート体験 <アートと企業経営>


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豊島では産業廃棄物処理跡地の視察と、島民の方に当時のお話を伺いました  Photo by JIN FUKUDA

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直島では「同じものを見ても人によってものの見方が違う」ことを実感するアート体験プログラムを実施 
Photo by JIN FUKUDA



参加者が議論を交わした3日間の最終日には、クロージングセッションとして株式会社ベネッセホールディングス代表取締役社長 安達保 が以下のような講演を行いました。

講演「ベネッセグループとベネッセアートサイト直島」

(株式会社ベネッセホールディングス 代表取締役社長 安達保)


冒頭で、「ベネッセは、bene(よく)+esse(生きる)の意味を持つ<Benesse(よく生きる)>という企業理念を持つ。グローバルに通じる社名であり、社員が企業理念を考え抜き実践することは、企業の運営上きわめて重要である」という根幹の考えを示しました。

続いて、参加者の皆様の関心が高い<文化・アート活動と企業活動の関係>について、ベネッセアートサイト直島が企業活動にもたらしているものを「社員研修での企業理念浸透」と「グローバルでのブランド認知や会社への信頼性の向上」と捉えていること。近年では、「サステナビリティ活動」の中にベネッセアートサイト直島を明確に位置づけていることを説明。

さらに、自身の経験から「(以前は)ファクトを見てロジカルに詰めることで戦略が立てられたが、(現代では)その手法だけでは戦略はコモディティ化してしまう。そのため、経営者その人の美意識、価値観で意思決定や判断していくことが、本当に重要になってきている。その意味で、経営におけるアートの持つ美意識、メッセージ性は今後より一層大きくなるだろう」と語りました。


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ベネッセグループのサステナビリティビジョンで「直島の活動」をテーマの1つに位置づけています


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最終日のクロージングセッション。会場の様子  Photo by JIN FUKUDA


クロスセッション「投資家の視点から、企業に期待することは"企業文化"」

(コモンズ投信株式会社 渋澤健氏 × 安達保)


渋澤氏: 投資するときに、5つの企業の価値レイヤーがあると考えています。

■ 5つの企業価値レイヤー
1. 収益力(数値化できる、見える価値)
2. 競争力(何が競争力の根源なのか数値化できない、見えない価値)
3. 経営力(いかに次の世代にバトンタッチするかも重要)
4. 対話力(投資家、お客さま、インナーとの対話)
5. 企業文化(最も難しく、最も数値化できない) 

投資家にとって、最も見えにくく、最も重要な価値と考えているのが''文化"です。ぜひ浸透して欲しいと思うところですが、ベネッセの社員に企業文化はどこまで浸透しているのでしょうか。

安達: ベネッセ社員が企業文化を大切に思う気持ちはとても強い、これがベネッセの強みであると感じています。
「お客さまの笑顔のために」という気持ちを持っている社員が本当にたくさんいます。この強みをもっともっと活かしていきたい。 ベネッセアートサイト直島をきっかけにしながら、さらに広げていきたいと考えています。

渋澤氏: "企業文化"を可視化していくことこそが重要ですね。今回の「企業フォーラム」のアート体験プログラムで、<同じものを見ても違うことを考えている>ことは、いい意味でショックでした。
これを会社として考えたとき、1つの理念を見て、社員は違うことを考えるということはあるのではないでしょうか、何かお考えや工夫はありますか?

安達: (社員研修など)このベネッセアートサイト直島で、企業理念をベースにしながらお互いが考えていることを話し合う機会があります。同じ理念であっても、その考え方の違いを知ることがとても新鮮である、ということはよく聞きます。こうしたことを継続的にやっていくことが重要だと思います。

渋澤氏: 2030年にベネッセをどのような会社にしていきたいですか?

安達: ベネッセは今、「教育」や「介護」事業がコアではありますが、新しい社会課題にも応える企業でありたいと思います。 "個"の自己実現や、幸せをサポートすること。"個"の支援が重要になってくるのではないでしょうか。
本日はありがとうございました。

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左:コモンズ投信株式会社 渋澤健氏、右:株式会社ベネッセホールディングス 安達保
 Photo by JIN FUKUDA


ご参加いただきました皆様に、心より御礼申し上げます。

【参加企業・団体一覧】 ※50音順
アサヒグループホールディングス株式会社
株式会社アミューズ
鹿島建設株式会社
カトーレック株式会社
一般社団法人関西経済同友会
京都信用金庫
株式会社COMPASS
自然電力株式会社
株式会社JTB
株式会社スマイルズ
大日本印刷株式会社
東京ガス株式会社
西日本旅客鉄道株式会社
株式会社百十四銀行
公益財団法人福武財団
株式会社ベネッセホールディングス
株式会社ベネッセコーポレーション
本州四国連絡高速道路株式会社
三井不動産株式会社
株式会社良品計画
NTTアーバンソリューションズ


当日の様子は、映像「【Benesse Movie】企業と文化の関係を考える!SETOUCHI企業フォーラム」でもご紹介しています。 是非ご覧ください。(以下の画像をクリックしてください)

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最終更新日:2019年11月28日