BBM障がい者雇用 TAMATEBAKO ~障がい者雇用の未来をそだてるために~
BOX6 チャレンジドハウスキーピングシステムの導入②
文責 今野 雅彦
2019年11月に、株式会社ドコモ・プラスハーティ池袋事業所でCHKSの様子を見学させていただきました。CHKSによる清掃を直接見ていく中で、自社の様々な課題の解決に役立つのではないかとの印象を強く抱きました。その後も同社代々木事業所を訪問させていただくなどして検討を重ね、2020年9月に担当指導員をCHKS協会の研修に派遣したことから導入をスタートさせしました。
指導員の研修が終わり、今度は協会の幹部の方に会社に来ていただき、メンバーへの研修を実施しました。メンバーにとっては、はじめは清掃方法が変わることへの不安もあり、半信半疑で取り組んでいるように見えましたが、2グループに分けて現状の清掃方法とCHKSを同時並行で行う中で、CHKSに興味や関心を持ち、その良さに気づいてきたようです。
②BBMへのCHKSの導入
■これまでのBBMの工程改革との親和性
BBMクリーンサービス課においてもこれまで工程改革を行ってきました。その柱になっているのは〔正しい清掃方法と適正な資機材の活用〕と〔シンプルな手順への変革〕の2つのポイントです。
①清掃工程を分析 ⇒ ②各工程に対して、必要な清掃方法を決定 ⇒ ③工程の並べ替え ⇒ ④品質、衛生面ともにOKかつ効率的な工程へ
という流れで清掃業務を変革し、メンバーは"清掃のプロフェッショナル"を目指して、この手順に則って、自立した作業を行ってきました。
しかし、最近は加齢等の影響もあり、単独での作業に不安を感じ、安定感を欠くなど、一人ひとりの状況を踏まえた更なる改善が必要な時期にさしかかっていました。資機材も時代とともに進化してきており、そうした観点からも見直していく必要を感じていました。
CHKSの清掃とBBMの清掃を見比べてみると、その考え方において重なる部分が多いことに気が付きます。グループで行うか、単独で行うかという点は違っていましたが、BBMのクリーンサービスが直面している課題を解決するにはむしろ好都合と言える面がありました。
「障がい者が協力して共にタスクを行う、つまり障がい者を孤立させることなくチームで行動する」というCHKSの基本的考え方は、メンバーに安心感を与え、自信を回復させることにも貢献しています。
■CHKS導入の目的、付加価値
BBMはCHKSの導入にあたり、親会社であるベネッセコーポレーションにこう宣言しました。
「チャレンジドハウスキーピングシステム (CHKS)の導入によって実現したいこと。それは、単に『清掃方法を変えること』ではありません。
『能力の差や一人ひとりの個性を活かし、それを価値につなげていくことができる、日本一の会社を作ること』です。
これは、ベネッセグループにとっても、"ダイバーシティ経営"を強力に推し進めていくメッセージとなるものです。」
2022年度は、多摩センターにおいてはトイレ清掃をCHKSに切り替え、床掃除にも挑戦していきます。一気に転換せず段階的にするのは、何よりもメンバーの混乱を避けるためでもあります。作業工程を幾つかに分けて、一つずつ覚えながら切り替えていくやり方を採用することで、着実な移行を実現できると考えています。
■CHKSを導入して
BBMではCHKSを導入して数か月が経ちました。まだまだこれから浸透させていくのですが、少しずつ見えてきたことがあります。
「現在の業務が少し苦しくなっていたメンバーにとってやりやすくなっている」
資機材なども使いやすいものに入れ替えたこと、清掃の範囲を見直したことなどにより業務の難易度が下がり、品質も維持できています。
「チーム制が向いているメンバーと向いていない人がいること」
チームで清掃を行うことで個々の負担を軽減するようにしていますが、人と一緒に清掃することが苦手なメンバーもいるので、一律にチームで行うのではなく、個々の特性に配慮しながら進めています。
いろいろな会社や学校がCHKSに取り組んでいますが、基本は同じでも作業する場所は様々です。私たちは、CHKSの根幹を守りながら、BBMらしいCHKSを作り上げていかなければなりません。そのためには、仮に遠回りに見えたとしても、一歩一歩確実に、着実に前進できるよう、段階的に取り組んでいくことが必要だと思っています。それが何よりもメンバーが達成感を持ちながら、楽しく、充実して働くことのできる仕事となると信じるからです。そしてメンバーが充実して働くからこそ、お客様の快適な職場の維持につながるはず。それが、BBMが目指すCHKSと言えるでしょう。

