2019/03/29

子どもの虐待防止と、地域の見守り

【安全インストラクター武田信彦のコラム「一般市民による防犯とは?」】(第29回)

 

 

 

 相次ぐ児童虐待の事件に関して、ラジオや新聞の取材を受けました。報道からもわかるように、いま、児童虐待の厳罰化や、家庭での体罰禁止の条例化などの動きが活発化しています。それぞれていねいな議論が求められますが、「個別の家庭の問題」から、「社会全体の問題」へと意識が変化していることは間違いありません。さらに、「地域や一般市民として、何ができるのか」についても、目を向ける必要があります。学校安全ボランティアや防犯ボランティアなど、子どもたちを見守るみなさんは、子どもたちの「異変」を察知することができるからです。

 

 私たち一般市民には「児童虐待を受けたと思われる児童」を発見した場合は、市町村・都道府県の設置する福祉事務所、もしくは児童相談所へ通告の義務があります。児童相談所への全国共通ダイヤル「189番」も知られるようになりました。

 

 一方で、通告することが、虐待の認定や決めつけになるのでは...といった心理的ハードルを感じて、ためらうケースもあります。しかし、認定や対応は専門機関が行うことなので、子どもの安全を確保するためにも、疑わしい状況を発見したら、ただちに通告することが重要です。ただし、学校安全ボランティアや防犯ボランティアのみなさんが、虐待が疑われる家庭に直接介入したり、勝手に子どもを連れ出したりするのは、絶対にやめてください。くわしい状況や子どもの様子など、ていねいに調査、事実確認がなされたうえで、どのような対応が必要か協議されます。また、虐待にかぎらず、明らかに子どもの安全が脅かされている状況を発見した場合は、「110番」へ通報しましょう。

 

 いま、求められていることは、「助けて」が言える、「助けて」を受け止めることができる地域や社会なのではないでしょうか。

 

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執筆者:武田信彦(たけだ のぶひこ)さん

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うさぎママのパトロール教室主宰

安全インストラクター

犯罪防止NPOの幹部などを経て、2006年より安全インストラクターとして活動を開始。 「一般市民としてできる安全のコツ」をテーマに全国で講演やセミナーなどを多数実施中。 子どもたちの安全力向上を目的とした「安全ワークショップ」も好評を得ている

サイト : うさぎママのパトロール教室 http://www.usagimama.com/


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