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早慶・難関国立 合格の流儀

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中村講師

平成最後の慶應入試によせて


すでに秋元先生が書いてくださっているように、

昨年度のお茶ゼミ生は軒並み好成績を収め、

平成最後の入試を飾るような合格実績を残してくれました。

とりわけ早慶・国公立は昨年より大幅増です。


慶應合格者が増えたことで、論文を指導している私としても

すこし貢献できてホッとしています。

ただ、英語と歴史(・数学)では合格できる力を持ちながら、

合格にたどり着けなかった生徒も(毎年のことながら)いましたので、

力になれず本当に申し訳ないという気持ちです。



それはそうとして

平成最後の慶應入試で、私にとってもっとも重要なトピックだったのは、

大学が公式の解答例を公表したということです。

http://www.admissions.keio.ac.jp/exam/example-answer.html



これは何十年も続いてきた慶應入試の歴史を見ても

「革命的(?)」なことだと思います。



これまで、たとえば英語の解答が、

諸予備校や入試問題集で「割れる」ということがあったのですが、

これで一掃されることになりそうです

(「何でその答えなんだ」ということもありそうですが...)



論文を担当する私としては、

論文の解答例も出るということで期待していたのですが、

「解答例」ではなく、「出題意図の提示」にとどまりました。



半ば予想はしていたのですが、

看護医療学部だけはそのまま「解答例」を出したので、

これは勇気あることだと思います。

その一方で、経済学部だけは解答例を公表しませんでした。

全体的に論述問題が多いからでしょうか。

それでも、早稲田政治経済学部は公表したのですから、残念なことです。

きっと来年は公表してくれることでしょう。


ただ、「出題意図の提示」だけでも

私たちからすればとてもありがたいことで、

法学部にしても文学部にしても、

よく読めば、どのような答案を求めているかは

かなりの確度を持って推測できます。



たとえば法学部では、

「近代の欧米中心の人権観」と「文際的人権観」との対比が

答案作成の中心軸であって、

日本は、いずれの立場に立つべきか

という方向で議論できればよいということがわかります。



実際、今年の私のクラスの出身者で、

英語と歴史の推定正答率は当落線上(6割台前半)にいながら、

慶應法学部に合格した生徒の論文復元答案を見たのですが、

それは、日本は欧米的人権観に立つべきだという立場をとり、

それは文際的人権観では人権弾圧を容認することになるからという根拠を

具体例(チベット問題)とともに示していました。

これが当落線上の闘争で合格を勝ち取る一つの要因だったであろう

ということは、大学が示す出題意図からも裏付けられると言えます。



このような意味で大学による解答例公表は重要な意味を持っていて、

私たちの論文指導においても重要な指針になるものです。



時代は平成から令和へと変わります。

令和の慶應入試は早稲田とは対照的に、

当分このままのスタイルを維持するようですが、

令和10年の頃は、どうなるかは分かりません。

ひょっとしたら論文入試をやめるという選択もするかもしれません

(そうなったら私は「お役御免」)が、

逆に早稲田政経が予告しているように、

学科試験は英語検定とセンター試験に任せて、

論文あるいは思考力テストだけにするかもしれません

(そうなったらそうなったで当方は悲鳴)。



でも、上記のように筋道の通った思考をし、

それを答案に表現できる力は重要だと思いますし、

入試形態は変わっても一貫して重要視されると信じて、

この仕事に邁進したいと思っています。



KEY:[中村・大学・入試・早稲田・慶應・論文〕

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2019年4月26日 | 慶應