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中村講師

ヒューリスティクス型知性

私は日頃の授業で、慶應入試の論文対策を行っていますが、

論文の講師であるにもかかわらず、

英語と歴史(or数学)、そして国語

の学習こそ重要であると常に言っています。

(慶應入試に国語はありませんが、

慶應受験者はたいてい早稲田も受けますしね)


そのため、例年お茶ゼミの慶應受験者に、論文のみならず、

英語と歴史の答案を復元してもらい、

だいたいどのくらいの出来で合格しているか

を調べているようにしています。



この調査を個人的に始めて5年以上経ちますが、

慶應文系諸学部の中でも法学部は、

英語と歴史が完全客観式ということもあり、

だいたいどの程度の正答率があれば合格しているかがわかります。



それは、ごく大雑把にいって

正答率7割(年によって上下あり)なんですけど、

最近英語の復元答案に関して一つ面白い傾向が見えてきました。



それはお茶ゼミ英語科講師かつ南浦和館の主である

I先生による分析と指摘で

お茶ゼミ生合格者・不合格者の出来を比較してみますと、

なんと不合格者の方が文法問題の正答率が高い

ということなんです。

慶應法学部に受かるくらいの英語力があれば、

文法問題なんてできて当然のはずなのに…。


といっても、これは少し不正確な言い方で、正確には

不合格者は文法を得意とするが、合格者はそれよりも長文読解が得意、

ということなんですね。


しかも、語彙問題については

文脈からの推測ができない設問では差がなく、

文脈にヒントがある場合はもっとも大きな差が出た

ということです。


ここから一つ仮説(真実と確定したわけではないですよ)として

言えることがあり、

・・・といっても、これもI先生の受け売りですが・・・



問題の解き方を仮に二つに分類するとすれば、

アルゴリズム:手順を踏めば厳密な答えを得られるやり方

ヒューリスティクス:その場その場で蓋然性の高い答えを発見するやり方

となり、前者の代表が文法問題、後者の代表が読解問題で、

慶應法学部に合格する人は軒並み、後者、つまり

ヒューリスティクス型の問題を得意とする知性をしている(らしい)

ということなのです。


つまり、少なくとも慶應法学部英語で合格点を取る人は、

個々の知識レベルでは、不合格者よりも劣っていたとしても、

与えられた情報から、より適切な答えを

その場その場で推測・推論して選ぶ判断能力なら、

不合格者より優っている(らしい)

ということですね。


もちろん、これは、文法問題ができなくてもいい、

文法の学習をおろそかにしてよいということではありません。要は、

「文法のための文法」と思って学習するのか、

「読解のための文法」と思って学習するのか、

という意識の差ということでしょう。


ところで、今回は論文の話はしませんでしたが、

論文の力が上記の話とどう関係するかは、

また次回に。


(でも慶應に合格できるような人なら、

それがどういう話になりそうかはもうお分かりですね。

・・・・・・そう、それがヒューリスティクス型知性なのです)



KEY:[中村・大学・慶應・法学部・小論文・入試・分析・受験・合格〕

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2013年5月 4日 | 入試傾向・分析